昨年収穫のジャガイモが未だ少し残っていますが、もう今年の植え付け準備をする時期になりました。
このように長くお世話になるジャガイモですので今年も良い作を願いながら準備を進めたいと思います。
天候や畑の乾き具合にもよりますが種イモを伏せる日は3月24日頃を予定しています。
わが家のジャガイモづくりを紹介します。
ジャガイモの育て方


種イモの準備
今の時期はどこのホームセンターに行っても買う事が出来ますので早めに気に入った品種を確保しておいた方が安心です。
肌の張りの良い大き目なサイズの種イモを半分に切って植えればたくさん植えられて経済的な上に、イモに力があるので良く育ちます。
購入する際は必要数と袋の入数を良く見計らって無駄を出さない事にも留意した方が良いでしょう。
品種については特にこだわりが無ければ育てやすさ、収量面から男爵が一般的です。
芽出し
ある程度芽が出てい種イモは切り分ける時に包丁の入れ場所を判断し易く、又畝に伏せた後も地上部に芽を上げるのも早く安心できます。
その為に買った時に芽が出ていない種イモは暖かい場所に置いて、植え付ける日までに程よく芽が出ている状態にしておく必要があります。
その意味でも種イモは早めに買って余裕を持って芽出し出来た方が安心できます。
半分にカットする
種イモのヘソを中心に、切り分けた双方に芽がバランス良く出ていることを確認しながら包丁で切り分けます。
但し小さな種イモの場合は半分にすると上手く育たないので、切らずに一個そのまま植え付けます。
【ジャガイモのヘソ】ー ジャガイモが出来る時に親株から繋がっていた部分でヘソのように凹んでいますが、ここからは芽は出ないのですぐに分かります。
切り口の処理
切り口からの腐敗を防ぐため、以前は一日乾燥させるか、切り口に灰を付けたりしていましたが、今は灰も無いため代わりの薬剤がホームセンターなどで売られているので、それを切り口に付けるだけですぐに植える事が出来ます。


種イモの植え付け
ジャガイモは冷涼な気候で良く育つので畝土が凍結しなくなり、ジャガイモの芽が育つのに差し支えない程度の天候になったら出来るだけ早めに植え付けて、冷涼な気候のうちに成長させます。
特に昨今は温暖化で真夏日になる日が早くなっているので植え付けの遅れはリスクが大きいと思います。
1.畝の中央に鍬幅で深さ20cm程度の溝を切ったらその中に種イモを切り口を下にして30cm間隔で並べます。
2.並べた種イモの間に1掴みの化成肥料と2掴みの堆肥を置き肥します。
3.10cm程度の土を掛けて溝を埋めて畝を平にします。
【畝の事前準備】植え付けの2週間前までに苦土石灰を施しますが、ジャガイモは酸性土に強くて逆に土がアルカリ性に傾くとそうか病などの病気になりやすく、その為に苦土石灰は他の野菜の半分程度か、もしくは他の野菜を作った後なら施さなくても良いと言われています。
元肥については置き肥をするので本来施さなくても良い訳ですが、わが家では畑が地力の無い土なので化成肥料、堆肥とも全量の2割程度を1週間前までに全面にすき込んでいます。
間引き
芽が地上に出て丈が10cm程度に成長したら1株に2本づつ残して他を抜き取ります。
その際注意する事は種イモが持ち上がらないように土の上からしっかり押さえながら、間引く芽が途中から切れずに種イモから取れる様にします。
又間引きした後からも不要な芽が出てきたら見かけ次第抜き取るようにします。
追肥と土寄せ
新しいジャガイモは親株の真下に出来る訳ではなく、株の周囲の上部の浅い部分に出来る為に地上部に顔を出して日光に当たって青くなる事があります。
その為追肥を施した時には肥効を高める目的の他に根新しいイモが土の中でしっかんりと成長出来るように畝に土を寄せて盛り上げる様にする必要があります。
土寄せ用の土は植え付ける畝の脇にあらかじめ準備しておくような畝づくりをしておくと良いでしょう。
病害虫について
ジャガイモは芋の表面がぶつぶつになるそうか病になり易く、又根きり虫による被害に遭う事もあります。
これらの病害中は種イモを伏せる際にダイアシノンやネビジンなどの薬剤を使い予防する事も可能です。
又アブラムシが葉裏や花に付く事もあるので必要ならば薬剤で駆除します。
収穫
ジャガイモは成長が終盤を迎え暑くなってくると葉が次第に黄化してきます。
黄化が進み茎も倒れ込むようになると、これ以上イモの肥大は見込めなくなるので収穫適期となります。
収穫は土が硬い畑では鍬を使う事になりますが、その際は鍬で畝の両側から丁寧に土を崩しながらイモを傷つけないように、又取り残しが無いように注意します。
尚収穫する時はお天気続きで土が乾燥している日にしないと、畑の土質にもよりますが、イモに泥が付いて落としにくいので注意します。
保存
ジャガイモは長期間の保存が可能ですが注意する事がいくつかあります。
【日に当てない】
保存するには濡れていると支障があるので乾燥させますが、何日も日の当たる所に置くとイモが青くなって食べられなくなります。
表面が乾いたらすぐに取り込むようにします。
【保存中も光に当てない】
屋内でも光に当てていたらイモは青くなってしまうので、床に並べて置いたり光を通す収穫コンテナなどに入れての保存は不向きです。
家庭ではミカンの空段ボール箱が丈夫でサイズも丁度手ごろであり、量が多い時は重ねて置けるので良いと思います。
あまり大きな容器は重くてイモも多くなるので点検し難いです。
【芽欠きをする】真夏の暑さが和らぐ頃からイモから芽が盛んに出てくるようになるので、確認しながら頻繁に芽欠きをしなければなりません。
芽が出なくなる寒くなる頃まで続けなければなりませんが、春先までもたせようとすると欠かす事が出来ない仕事です。
【保存場所】
ジャガイモは夏の暑さにも腐れず、冬も凍る事が無ければ心配いらない、比較的保存し易い野菜です。
しかし保存場所として理想を言えば、直射日光も雨も当たらない、極端な高温にならない、零下にならない車庫か物置の中などが最適でしょう。


以上極簡単に家庭菜園でのジャガイモ栽培について紹介させて頂きました。
ジャガイモは未だ作ったことが無いとか、良く出来た事が無いなど初心者の人の参考になれば嬉しいです。