例年以上の降雪で本当に長く感じた2月もようやく終わりに近づき無事に3月を迎えようとしています。
とは言え畑には未だ雪が残っている状態ですが今後新たな積雪は無いようなので、2mー3m越えの豪雪地から比べたら申し訳ないようなものです。
夜間気温はまだまだ寒い日が続くと思いますが、いよいよ春もの野菜の種を蒔く時期となりましたので、わが家の野菜づくりを紹介します。
素人の野菜づくりですが家庭菜園で自給自足をするための丁度良さをテーマに取り組んでいます。
種蒔きの方法
キャベツ、ブロッコリー、玉レタス、サンチュ、リーフレタス
例年通りキャベツ11、ブロッコリー7、玉レタス7、サンチュとリーフレタスを各8ポットに今年は3月1日に種を蒔く予定です。
キャベツ、ブロッコリー、玉レタスは生育後半での暑さを避ける為に早めの種蒔きとしています。
サンチュとリーフレタスについてはもう少し暖かくなってから春2回目の種蒔きをする予定ですが、早めの収穫を期して今回の早春の種蒔きも行っています。


ポットの準備
種は直蒔きではなく苗を育ててから畑の畝やプランターに定植する方法なので育苗用のポットを準備します。
ポットの種類としては40連結ポットを使用した方が種蒔きから定植するまで植替えする事なくそのまま育てられるので手間もかからず、又用土も少な目に済むので経済的です。
40連結ポットは手で簡単にちぎり分け出来るタイプもあるので、少量の苗を育てる場合は必要数を専用のトレイに入れて使っています。少量多品種の苗づくりをする家庭菜園には最適だと思います。
ポットに用土を入れる
市販のポット用種蒔き用土をポットの7~8分目程度入れますが、好光性種子で覆土の薄い球レタス、サンチュ、リーフレタスは8分目、覆土が厚めのキャベツとブロッコリーは7分目としています。
用土は少し湿らせてから入れるようにすると、後で水をやる時に吸い込み易くなって確実な水やりが出来ます。
種を蒔く
ポット中央部に重ならないように種を蒔きます。
キャベツとブロッコリーは3~5粒、他は7~10粒ほど蒔いておけば間違いないですが、種に余裕の無い時はそれよりも少な目でも駄目と言うわけではありません。
わが家では1種10ポット前後と少ない事から種はたくさん余りますが、保管しながら使い切っています。
覆土する
好光性種子は極薄く種が見え隠れする程度、他は0.5~1cm程度の覆土をします。
覆土後は指で軽く平に押さえて種と土を密着させるようにすると良いでしょう。
水やり
最後に水をやって種蒔きは終わりですが、表土や種が流れる事の無いように静かにたっぷりと吸湿させ、以後発芽迄は乾燥させると発芽しないので注意して見守りながら適宜水やりします。
発芽後も常にポットの土の湿り具合を管理して行きますが、基本的には表土が乾いたら水をやる事だと思います。
表土だけではなく底迄乾いてしまったと言う事にならない為には土が乾いた時のポットと適度な湿度の時のポットの重さを手で感じ取っておくと水やりのタイミングが良く分かるのでお勧めします。
保温
夜間気温の低いこの時期は保温なしでは上手く発芽してくれないので、ポットトレイをビニールトンネルの中に入れて管理する必要があります。
家庭菜園なら簡単な小さなトンネルを作れば十分に用が足りるので難しい話ではありません。
尚育苗後半になって気温が安定して上がってきたら様子を見てトンネルから出して定植まで管理します。
小松菜、ホウレンソウ、チンゲンサイ
本来最適な種蒔き時期は桜の花が咲くころと言われているので、もう少し遅いのですが、一段早めの収穫をしたい為に今回の早春蒔きも行っています。今年は3月13日に種を蒔く予定です。


畝づくり
種を直蒔きするので畝の準備が必要の為、種蒔きの2週間前迄に苦土石灰を1週間前迄には堆肥と化成肥料を適量施して畝を整えておきます。
畝の寸法は幅60cm、長さ450cmとし、そこを3分割して3種の野菜の種を蒔くのが例年の計画です。
種蒔き
暑さ1.2cmの板を押し付ける様にして畝の長手方向と直角に17cmの間隔で深さ1cmの種を蒔く溝を切り、その中にホウレンソウは2センチ間隔、他は1cmの間隔で種を蒔きます。
種を等間隔で蒔くのは難しいものですが、丁寧に蒔けば種も無駄にならず、又間引きも楽になるので多少時間がかかっても慎重にやっています。
長さ450cmの畝なので1種につき8~9条の少ない栽培ですが、家庭では不足する事は無いと思います。
覆土と転圧
種を蒔いたら蒔き溝の両側の土を指で寄せるようにして覆土したら板で軽くたたいて平に転圧します。
これによって種と土がよく密着するうえに保湿効果が高まって発芽しやすくなると言われています。
不織布がけ
畝の表面を不織布で覆うようにすると(ベタ掛け)保温と保湿の効果があるので発芽が早く揃い易くなります。
時々不織布をめくって発芽が揃った事が確認できたら不織布は取り除くようにします。
水やり
不織布の上から土に十分水が浸みるように数回に分けて丁寧に水やりします。
以後は不織布とトンネルの効果で乾燥する事は無いので水やりは必要ないでしょう。
ビニールトンネルがけ
まだ夜間温度が低いのでトンネルを掛けて発芽を促す必要があります。
トンネルは生育後半になって気温が安定して高くなってきたら様子を見て取り払います。

ホウレンソウの種の水浸け
ホウレンソウの種はすすぎ洗いしてから一晩水に浸けて蒔くと発芽が綺麗に揃います。
種は水に浸ける前必要数を数えてからの方がムダを出さずに済みます。
ホウレンソウの種をすすぎ洗いして一晩水に浸けるには食品のトレーが便利です。上のトレーに種がこぼれない程度の小さな水抜き穴を10個位開けておくだけで、すすぎも水浸けも簡単に出来ます。すすぎ洗いと水浸けは2枚のトレーを重ねて使い、水切りする時は上のトレーを持ち上げるだけです。
種蒔き後の育て方
発芽させる
一番重要でありこれが上手く行かなければ何も始まらないのが発芽の良し悪しです。
不織布やトンネルを掛けているので心配ないはずですが、ビニールの裾は土でしっかり押さえて、ビニールの中が曇って見えない位でないと保温効果が無いので注意が必要です。
種蒔きで一番注意が必要であり、又失敗の原因となるのは土の乾燥なので、発芽するまでは表土を乾かさないように適切な水やりをする事につきます。
間引き
1.ポットへの種蒔き、畝への直蒔き共に発芽して双葉が開いた頃に重なって発芽している部分を間引きします。
2.ポットでの育苗の場合はその後成長に伴い2度程間引きして最終的には元気で葉の形の良い1本を残して育てるようにします。(当菜園ではサンチュとリーフレタスは2本残しています)
3.直蒔きの青菜類も成長に伴い適宜間引きしながら育てますが、ある程度の大きさになれば間引き菜も食べられるので利用しています。
尚最終的に残す1条あたりの株数は60cm幅の畝で小松菜とホウレンソウで5株、チンゲンサイで4株くらいを目安にしています。
定植
ポットで育苗している苗は種蒔きから約1か月半で出来上がるので畑の畝やプランターに定植します。
尚今回のように寒い時期ではなくて気温が適切な時期では種蒔きから1カ月位で苗が出来ます。
1.定植する畝には2週間前迄に苦土石灰を、1週間前迄には堆肥と化成肥料を適量施しておきます。
当菜園ではサンチュとリーフレタスはプランターに植えますが、用土は畑に準じて調整しています。
又プランターに新しい用土を使う時は調整済みなので特に何もせずそのまま植えています。
2.ブロッコリーは苗が不安定の為に風で振り回される恐れがあるので支柱を立てて仮止めしておくと安心です。
追肥と土寄せ
定植後2週間ごとに2回ほど化成肥料を追肥してキャベツブとブロッコリーはしっかり土寄せします。
プランターには葉色を見ながら少量の化成肥料か液肥を与えるようにしています。
直蒔きの青菜類には間引きの際に適宜化成肥料を施してから肥料が隠れる程度の土を掛けていますが、チンゲンサイは根本がぐらつきやすいので土を寄せています。
病虫害と対策
この時期は気温が低いので害虫の被害で困る事は無いので特になにもしていません。
特に青菜類は間引き菜も利用するので農薬を使えませんが、害虫が出始める時には収穫も終わりになるので防虫ネットも用事が無いようです。
只ブロッコリーキャベツは生育最後の頃はアオムシの被害に遭いやすいので、生育中頃にタイミングを見て一度薬剤予防をしています。
その他の対策としては【良い土づくり、病原菌のいない場所での栽培、連作】などに注意しています。
収穫の仕方


小松菜、ホウレンソウ、チンゲンサイ
売り物ではないので全てが元気で大きくて最高の状態の時に一度に収穫してしまったら食べ切れるものではありません。
家庭菜園では最高の時を100としたら70~110位の成長過程を収穫時期と考えた方が良いのではないでしょうか。
ブロッコリー、キャベツ
キャベツは玉が大きくなってくると成長圧力でパンクする事が多いです。
その為には栽培量にもよりますが、巻き方の緩いうちから収穫を始めるのも方法の一つだと思います。
もったいない気もしますが結果的には採り遅れてパンクさせるよりかは良かったと言う事になるかもしれません。
ブロッコリーは主枝の先に付いた頂花蕾を収穫した後から側枝に付いた側花蕾の成長が始まります。
この側花蕾の成長を助けるために、頂花蕾を収穫したら主枝についていた葉を落としてやれば日当たりと風通しが良くなると共に養分が側枝に集中するため側花蕾が大きくなり易くなります。
尚側枝は生育中に多数出てきますが3~5本にバランスよく整理しておくと良いでしょう。
サンチュ、リーフレタス
家庭では株ごと切り取って収穫するよりも、成長した葉を適宜摘み採って収穫した方が長く楽しめます。その為にこの両種はプランターに植えて身近に置いた方が便利で重宝かと思います。
わが家では角型の野菜プランターに2列×4の8か所植えとしていますが、1か所に1ポット2本育てた苗を定植し、その後1週間から10日後くらいに1本を間引き収穫します。
両種とも初めからプランターに直蒔きしても良いのですが、他の種と一緒に育苗するので面倒要らない事とその間はプランターを使わなくても良い事からこの方法としています。
余り種の保存
家庭菜園では栽培量が少ないので種は余る事が多く、その為に苗は作るまでもないと考える人は多いと思います。
しかし自給を目指して多品種の野菜を作ろうとすると苗の購入量も多くなり出費もかさむので、出来れば苗は自分で作りたいところです。
種は冷蔵庫の野菜室で適切に保存しておけば必要の都度数年は使えるものが多いです。
捨てたり、又は種があるだけ蒔いて必要以上の野菜を作ってしまったと言う事にならないように注意しています。余り種は有効に使いたいものです。
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