わが家のシソづくり

シソ
5/29かなり枝葉が繁ってきました。
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早春ビニールトンネルの中で種蒔きして梅干の時期に合わせて赤シソ収穫、青シソも同時栽培

家庭菜園向きのシソの育て方をわが家の菜園を例に紹介しています。
シソは青シソと赤シソとあり、赤シソは主に梅干し用です。青シソは広く一般に使われている香味野菜で1-2本植えておくと本当に便利です。
ここでは赤シソを梅干の時期に合わせるため早春にトンネルを使って種蒔きし、青シソも同時進行で育てていく方法を紹介しています。

/AomusiGarden

シソの基本情報

しそ科、適応土壌酸度PH6-6.5、連作(OK)、発芽適温20-25℃、生育適温20-25℃日照-日陰も可
発芽適温が高いので、早春での種蒔きは保温が必要です。急がずに青シソだけ栽培する時は5/始めまで待てば、保温は必要ありません。

青シソ、赤シソの栽培時期 (わが家の作型)

赤シソは梅の収穫期の6月中から末頃までに間に合わせるために、まだ寒い3月上旬にビニールトンネルの中で種を蒔きます。
青シソも早く蒔けば早く収穫できますので一緒に蒔いています。

青シソ、赤シソの育て方 – 栽培のポイント

わが家の家庭菜園での青シソ(大葉)と赤シソの育て方は保温下での早期播種とピンチ収穫を数回繰り返して必要な収穫量を確保する事がポイントです。

1.早春に種蒔きする
シソの発芽温度は比較的高く、この時期常温では発芽しません。この為ビニールトンネルの中に種を蒔き発芽させていますが、この方法で6月20頃に1回目のピンチ収穫が出来ます。

2.トンネル内で育てる
5月半ばまでは朝晩寒い日があるので、トンネル内である程度の大きさに成長するまで育てます。以降はトンネルを取り払って育てて行きます。

3.青シソは移植する
青シソは苗が手頃の大きさになったら、トンネルの中から畑の端やプランターに移植しておけば他の作物の邪魔にならずに秋まで楽しめます。(種蒔きした栽培畝は赤シソ終了後は他の作物用になります)

4.収穫は根こそぎせずにピンチ収穫で複数回
赤シソは茎の途中からピンチするように収穫すれば、新しい枝葉が吹いて再収穫が出来ます。
数回繰り返えす事が出来るので、梅干用に追加したり、シソジュースなど色々な用途に使えて便利です。狭い家庭菜園ならではのやり方です。

5.種は自家採取する
青シソは移植した株に、晩秋になると花穂ができるのでいくらでも採取出来ます。種が落ちてしまわないうちに注意しながら採取します。
赤シソについては4/下頃畑の隅にでも種をばら蒔いておけば、勝手に成長して、晩秋には花穂を付けるので、ここから採取します。
次の年からは種がこぼれているので、勝手に発芽してきます。
畝で栽培した赤シソは収穫後は処分するので種を採ることは出来ない為にこのようにしています。

栽培手順

準備するもの

①苦土石灰

雨で酸性に傾きやすい土壌を、アルカリ性の苦土石灰を混入することで酸度の調整をします。又苦土石灰はカルシュームとマグネシュームの補給にもなり、これら微量要素の欠乏による生育不良を防止します。
苦土石灰は粉状と粒状があり、粒状のものが、風に飛ぶこともなく、使い易く健康的なので家庭菜園では多くの人が使っています。
石灰にはこの他に消石灰と有機石灰があり、それぞれの利点もあるのですが当面この苦土石灰があれば何も不足する事はありません。

②化成肥料

窒素N、リン酸P、カリKの含有量がそれぞれ12前後のバランスのとれた配合で元肥と追肥の双方に使えるとの表記のある化成肥料が色々な野菜に使えて万能で便利です。
化成肥料は一般的に肥料成分が多く肥効が強い為経済的ですが、反面与え過ぎと根に直接触れるような施用は作物を傷める事があるので注意が必要です。
その為種蒔きや定植の1週間前までには施用して土とよく馴染ませておく事が基本です。尚化成肥料は本来即効性ですが製品によりゆっくり効く加工を施して元肥にも使えるものがあります。

③堆肥

遅効性の肥料ですが、土壌中の有用微生物の増殖を助けて土をふかふかにして水はけを良くして地力の維持向上にも役立ち、又連作障害の軽減にも有効とされています。
肥料成分はそれほど高くない為、過不足による直接的な影響は少ないですが、土壌の健全性を保ちながら長く野菜を栽培する為には毎作ごとに施用した方が良いと思います。
牛糞など動物性のものに植物由来の素材を配合した色々な製品が販売されているので、使い方と施肥量をよく確認して使用します。
尚堆肥だけでは野菜が成長する養分を賄えないので、普通は化成肥料と併用して使います。

野菜の肥料について

③赤シソの種、青シソの種

ホームセンターなどで手軽に買うことができますが、自家採種がとても簡単なので、翌年からは買うことが無くなると思います。
葉が縮れたちりめんシソの方が軟らかくて、赤シソの場合は色も良く出ます。

土づくり

①苦土石灰の混入

種蒔きの2週間前迄に鍬で土を良く耕して苦土石灰を混入しておきます。
苦土石灰の量は1㎡当たり100gとします。

②元肥入れと畝立て

種蒔きの1週間前に元肥として化成肥料と堆肥を入れ畝を整えておきます。
畝幅は60㎝とし、板で表面を平に均しておきます。凹凸があると水が溜まったり、表土湿度にムラができて発芽と生育が不揃いになる原因となります。
化成肥料の量は1㎡当たり100gとしますが、使用する化成肥料の成分や前作の残肥を考慮して加減する場合もあります。

堆肥は製品により原料と成分が異なるので施す量は一概に言えませんが、毎作ごとに施している畑では、費用面からも多少は少な目でも良いと思っています。わが家の場合は何を栽培するにしても毎作ごとに牛糞もみ殻堆肥を3㎡当たり中くらいの角スコップで軽く5杯程度と少な目ですが土の状態は健全に維持されているようです。
尚わが家では堆肥の量は野菜を問わずほぼ同量とし、施肥量は化成肥料の量で加減しています。
シソの元肥の入れ方は畝全体にすきこむ全面施肥が良いでしょう。

土づくりの基本について

種蒔き

①蒔き溝をつくる

板など畝に押し当て畝の長手方向と直角に条間15㎝、深さ5ミリの蒔き溝を作ります。
※わが家では間引きした苗の葉を利用する他、移植したり、人に分けたりする為に苗を多く作れるように、この様な蒔き溝にしています。必要でなければ、蒔き溝は畝と平行に、条間30㎝の2本とします。

②種を蒔く

1㎝の間隔で重ならない様に種を溝に蒔きます。青シソは数多くは要らないので端の2条に蒔いておけば十分でしょう。

③覆土する

5ミリ位の厚さで種に薄く土をかけ(覆土)板で軽く叩くようにして表面を押さえます。土をかける時は親指と人差し指で溝の両脇の土を寄せるようにすれば簡単です。シソは好光性種子なので厚く覆土すると発芽しません。

④水をやる

ジョーロを使い優しく水やりして種蒔きは終了です。

発芽迄表土が乾かないように、注意しながら発芽を待ちます。発芽してからは水やりは不要です。トンネル内とは言え寒い時期なので発芽にはかなりの日数を要します。

保温

3月初めの栽培なのでビニールトンネルで保温します。4/中以降は時季外れの高温の日もあるので日中トンネル内の温度管理に注意しながら収穫まで育てます。
青シソは5月になったら他の場所かプランターに移植して育てても構いません。赤シソは天候にもよりますが5月中位まではトンネル内で育てた方が成長が早まります。

間引き

1回目は子葉が展開したら固まって発芽しているところをほぐすように間引き、その後は成長に合わせて数回間引きして最終的には株間を30㎝にします。

収穫

赤シソは枝を切り詰めるようにして1回目の収穫をすると、その後新しい枝葉が芽吹き2回目の収穫が出来ます。質は落ちますが4回目まで可能です。収穫量が足りない時は試して下さい。
青シソは30㎝程度になったら収穫を始め、秋まで採れます。枝を切り詰めたり、間引き剪定しながら新しい枝葉を芽吹かせて維持します。

手入れ

シソは暖かくなり、強い日差しを受けると葉焼けしたり株が弱ったりするので、環境によっては寒冷紗で陽ざしを遮ってあげるなどの措置が必要な場合もあります。

※追肥

赤シソは生育中間位まで2回、青シソは地植えは月1回、プランターは月2回軽く追肥しています。

病害虫

シソは病害虫に悩まされることは少ないですが、ハダニが付いたり、ヨトウムシなどに葉を食害されることがあるので注意して観察します。

※種の採種

赤シソも青シソも秋になると花穂を付け種ができますので、取り遅れないように種を穂ごと採種します。穂は適当な場所に撒き散らしておけば翌年勝手に発芽します。
保温して早期に種蒔きしたい時は保存しておきましょう。種の保存は、乾燥した穂を手でもんで中の種を取り出した状態にしておくと蒔きやすいです。
尚シソの穂は花が咲きかけた時の穂ジソや実が膨らんだ時のシソの実としても利用できます。

青シソのプランター栽培

栽培時期

シソは発芽温度が高いので、保温なしでは5月になってからが安全です。3~4月に早蒔きする時は室内の窓辺でビニールで覆うなどの工夫が必要です。
手持ちの種が無い場合は、必要本数も少ないので、初年度は苗を買った方が良いでしょう。秋になれば花が咲いて種子を採取することが出来ます。
採取した種を適当に蒔いておくと翌春に自然に発芽するので、それをプランターに移植しても、遅くはなりますが栽培出来ます。

栽培手順

種を蒔いて育苗する場合の説明ですが、苗を買って定植する場合は、準備するものも手順も途中は省略となります。

準備するもの

①ポット

青シソの種を蒔いて苗を育てる為に使います。直径10.5cmの普通のサイズのポリボットが適当です。

②プランター

外形で直径30㎝、深さ27㎝の野菜用丸形プランター(9号)を使います。

③種蒔き培土

発芽しやすく、生育に良いように土の酸度と肥料成分が調合されていますので必ず新しいものを使います。
古い用土や畑の土では水はけも悪く、病気のリスクもあり、うまく育たないことが多いです。
尚種蒔き培土には素材が細かめで乾きにくいプラグ用とそれよりも粗目のポット用が売られているのでポット用を選ぶようにします。

③野菜培養土

草花兼用の培養土もありますが、高級品とはいかなくとも多少良質な野菜専用の培養土を使いたいものです。
赤玉土などの基本用土がしっかりと配合されて保水力、保肥力が優れているものは、再生しながら長く使えます。
新しい培養土を使えば病害虫のリスクが小さくて安心ですが、一度何かを栽培したものは病原菌や害虫の卵など心配も多くなり野菜が育つための養分も失われています。
再利用する場合は事前に日光や薬剤による除菌と殺虫そして失われた養分を補足するなどの土づくりが必要です。

プランター用土の再利用について

④鉢底石

水はけを良くする為プランターの底が隠れる程度に敷いて使います。ネットに入れて使えば、土を入れ替えたりする場合土と混ざらずに楽です。ネット入りのものも売られていますが、ネットを買って自分で入れた方が経済的です。

⑤青シソの種又は苗

種蒔き

直接プランターに種を蒔くことも出来ますが、種を蒔いてから苗に成長するまでの間に、用土の養分が雨で流失するなどします。
育苗して新しくて状態の良い用土に定植した方が、その後の成長が好結果となります。又プランターを使う期間が短くなるので、菜園計画が楽になります。

①ポットに用土を入れる

ポットに種蒔き培土を8分目程度入れて平に軽く押さえたらジョーロで丁寧に底まで浸みこむように湿らせます。
その際に十分に湿らせたポットと湿らせる前のポットの重さを実感しておくと後々ポットの湿りぐあいを見極める時に役立ちます。
尚種蒔き培土にはあらかじめバケツ等の容器の中で吸湿させてからポットに入れると書いてあるものもありますが、そうでないものについても、同様にした方が最初の水やりの際用土に水が浸みこみ易くなり、乾いた用土をポットに入れるより確実に早く吸湿させることが出来ます。
あらかじめ湿らせる加減は握ってもパサパサと崩れる程度の少量の水で十分です。

②ポットに種を蒔く

種を1ポット10粒程度重ならないようにバラ蒔きします。自家採種の場合は発芽しない種子も多いので余計目に蒔いておけば安心です。

③覆土

種が見え隠れする程度に培土で覆土し軽く押さえます。シソは好光性種子の為厚く覆土すると発芽しません。

④注水

ジョウーロで種が流れないように優しく水やりして種蒔きは終了です。

発芽迄表土が乾かないように、注意しながら発芽を待ちます。発芽してからも適宜水やりをして、水切れと加湿に注意して育てます。置き場は明るい戸外で強い雨に当てないようにします。強い雨で種が流れたり、発芽したばかりの苗が痛みます。

間引き

子葉が展開したら固まって発芽しているところをほぐすように間引きします。
2センチ程度迄育ったら2本残して間引きし、その後1本に間引きして定植迄育てます。

気温が低い場合の種蒔き
室内の窓辺でプラスチックスイソウの中で育てています。夜間や寒い日は上面をビニールで覆って保温します。シソは発芽、成長ともに低温下では難しいです。

プランターに野菜培養土をいれる

プランターに鉢底石を敷き、培養土を縁から3センチ程度迄入れる。
新しい培土の時は土を入れてすぐに定植できますが、再利用の土で元肥を入れて調整する場合は、1週間前には準備を終えておきます。

定植

苗が草丈15㎝位に育ったらプランターに定植します。植え終えたらタップリ水を与えます。前年の種が勝手に発芽したものを定植する場合は発芽した場所で肥料を少し与えて定植まで成長させておく方法もあります。

収穫

30㎝程度になったら収穫を始め、秋まで獲れます。枝を切り詰めたり、間引き剪定しながら新しい枝葉を芽吹かせて維持します。

6月中旬の様子。新しい培養土を使って特に肥料は加えていないのですが、葉が大きく成長しています。一度収穫と剪定をすればちょうど良いサイズの葉がたくさん採れるでしょう

手入れ

シソは強い日差しを受けると葉焼けしたり株が弱ったりするので、午後の西日の当らない場所にプランターを置いた方が安心です。

※追肥

月2回追肥して常に新しい枝葉が元気よく出て来るように管理します。

病害虫

シソは病害虫に悩まされることは少ないですが、ハダニが付いたり、ヨトウムシなどに葉を食害されることがあるので注意して観察します。

病害虫と対策、農薬についてはこちらをご覧ください

※種の採種

秋になると花穂を付け種ができますので、取り遅れないように種を穂ごと採種します。穂は適当な場所に撒き散らしておけば翌年勝手に発芽します。翌春のために種を保存する時は、乾燥させて手で揉めばシソの実から種を分離出来ます。

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