わが家のシュンギクづくり

シュンギク
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露地の畝に直まきして育てますが蒔き溝は家庭菜園向きの横溝です

家庭菜園向きのシュンギクの育て方をわが家の菜園を例に紹介しています。
畝の長手方向と直角に切った蒔き溝に種を蒔き、向光性種子の為覆土は薄くします。発芽してからは数回の間引きと追肥を行いながら育て、収穫は伸びた茎葉を折り取るようにします。
シュンギクはなべ物によく使われることと、育てやすいことから一般的に春作よりも秋作が喜ばれます。香が強く好き嫌いがあると思いますが、好きな人にとってはかけがいのない野菜の一つです。

/AomusiGarden

シュンギクの基本情報

キク科、適応土壌酸度PH6-6.5、連作(1年程度空ける)、発芽適温15-20℃、生育適温15-20℃
日照-日向~反陰
晩秋に肌寒くなってくると生育が止まります。以外と寒さには強くないので、気温低下に合わせトンネルで保温します。

シュンギクの栽培時期 (わが家の作型)

秋、冬ものを基本に栽培していますが、春の栽培も簡単です。プランターでも十分出来るので、春秋ともプランターに余裕のある時はいつも栽培しています。

①夏蒔き秋採り

種蒔き8/31、収穫10/上~を標準としています。秋は気候も最適でスクスク育ち、一番簡単な時期ですが、肝心な冬までに終わってしまうのが残念なところです。

②秋蒔き晩秋~冬採り

種蒔き9/20、収穫11/下~を標準としています。10月になると日照時間も短くなり又気温も急に低くなってきますので、ビニールトンネルで保温して寒さが来るまでに成長させます。冬の鍋物などに少しずつ摘んで食べるにはとても重宝する作型です。

シュンギクの育て方 – 栽培のポイント

シュンギクは秋~冬にかけて一番欲しいところですが、気温が低くなると思うように成長してくれません。寒くなる前に丁度良く成長させるようにするのがポイントです。

1.種は直蒔きする
畝に種を直蒔きして育て、間引き菜を利用しながら育てます。向光性種子なので、覆土は薄くするようにしていますが、それほど向光性種子の性質は強くないようです。

2.株間をあけて元気よく
シュンギクは他の葉物野菜と違い、茎葉を折り採って柔らかい茎葉を食べる野菜です。株間を適切にし、根張が良くて元気な株にしないと、元気の良い茎葉が立ちません。
又秋冬ものは日が短くなる中での栽培なので、日当たりの良い場所で出来るだけ暖かくして育てます。

3.気温により適宜保温
シュンギクは寒くなると成長しないので、秋冬物は時期を見てトンネルをかけて保温を図りながら寒くなるまでに成長させます。

4.収穫は折り採りながら
伸びた茎葉を、柔らかくて折れるところから折り採って収穫します。その後も脇芽が伸びた茎葉を収穫できるのでしばらくは楽しめます。
脇芽を盛んに伸ばさせるには太くて元気の良い株に育てなければならないので、追肥も必要です。

5.収穫後は速やかに抜き取り処分
シュンギクは冬でも枯れず、春になると花まで咲かせて根がはびこります。春になりその場所で何かを栽培する予定がある時は収穫後に抜き取って処分しておきます。

栽培手順

準備するもの

①苦土石灰

雨で酸性に傾きやすい土壌を、アルカリ性の苦土石灰を混入することで酸度の調整をします。又苦土石灰はカルシュームとマグネシュームの補給にもなり、これら微量要素の欠乏による生育不良を防止します。
苦土石灰は粉状と粒状があり、粒状のものが、風に飛ぶこともなく、使い易く健康的なので家庭菜園では多くの人が使っています。
石灰にはこの他に消石灰と有機石灰があり、それぞれの利点もあるのですが当面この苦土石灰があれば何も不足する事はありません。

②化成肥料

窒素N、リン酸P、カリKの含有量がそれぞれ12前後のバランスのとれた配合で元肥と追肥の双方に使えるとの表記のある化成肥料が色々な野菜に使えて万能で便利です。
化成肥料は一般的に肥料成分が多く肥効が強い為経済的ですが、反面与え過ぎと根に直接触れるような施用は作物を傷める事があるので注意が必要です。
その為種蒔きや定植の1週間前までには施用して土とよく馴染ませておく事が基本です。尚化成肥料は本来即効性ですが製品によりゆっくり効く加工を施して元肥にも使えるものがあります。

③堆肥

遅効性の肥料ですが、土壌中の有用微生物の増殖を助けて土をふかふかにして水はけを良くして地力の維持向上にも役立ち、又連作障害の軽減にも有効とされています。
肥料成分はそれほど高くない為、過不足による直接的な影響は少ないですが、土壌の健全性を保ちながら長く野菜を栽培する為には毎作ごとに施用した方が良いと思います。
牛糞など動物性のものに植物由来の素材を配合した色々な製品が販売されているので、使い方と施肥量をよく確認して使用します。
尚堆肥だけでは野菜が成長する養分を賄えないので、普通は化成肥料と併用して使います。

野菜の肥料について

④シュンギクの種

大葉シュンギク、中葉シュンギクがよく売られていますが、一般的には中葉シュンギクが多く作られています。香もよく摘み取り収穫にも適しています。

中葉春菊の種、春秋プランターにも作りますが、シュンギクの種は比較的量が多く入っていることと、少量栽培のためわが家では使い切る迄数年かかります.

土づくり

①苦土石灰の混入

種蒔きの2週間前迄に鍬で土を良く耕して苦土石灰を混入しておきます。
苦土石灰の量は1㎡当たり100gとします。

②元肥入れと畝立て

種蒔きの1週間前に元肥として化成肥料と堆肥を入れ畝を整えておきます。
畝幅は60㎝とし、板で表面を平に均しておきます。凹凸があると水が溜まったり、表土湿度にムラが出来るなどの原因で、発芽と初期成育が不揃いになります。
化成肥料の量は1㎡当たり100gとしますが、使う化成肥料の成分と前作の残肥を考慮して、加減する場合もあります。

堆肥は製品により原料と成分が異なるので施す量は一概に言えませんが、毎作ごとに施している畑では、費用面からも多少は少な目でも良いと思っています。
わが家の場合は何を栽培するにしても毎作ごとに牛糞もみ殻堆肥を3㎡当たり中くらいの角スコップで軽く5杯程度と少な目ですが土の状態は健全に維持されているようです。
尚わが家では堆肥の量は野菜を問わずほぼ同量とし、施肥量は化成肥料の量で加減しています。
シュンギクの元肥の入れ方は畝全体に混和する全面施肥が良いでしょう。

土づくりの基本について

種蒔き

①蒔き溝をつくる

板を畝に押し当て畝の長手方向と直角に条間17㎝、深さ5ミリの蒔き溝を作ります。

②種を蒔く

1㎝の間隔で重ならない様に種を溝に蒔きます。余った種は次回も十分使えるので保存しておきます。畝が極端に乾燥しているときは事前に十分水をかけて湿らせておきます。
又種が吸湿する前に再び表土が乾かないように、陽ざしの強い日の種蒔きは午後になってから行います。

種子の保存について

③覆土する

5ミリ位の厚さで種に土をかけ(覆土)板で軽く叩くようにして表面を押さえます。土をかける時は親指と人差し指で溝の両脇の土を寄せるようにすれば簡単です。
シュンギクの種は好光性種子なので厚く覆土すると発芽しにくいです。

④水をやる

ジョーロを使い優しく水やりして種蒔きは終了です。

発芽迄表土が乾かないように、注意しながら発芽を待ちます。発芽してからは水やりは不要です。

保温

夏蒔きは育て易い時期で適温なので必要ありません。秋蒔きは10/半ばを過ぎると夜間の気温が下がって来るので、トンネルで保温して、草勢を保つようにしないと大きく成長しません。
とにかく寒くなって成長が止まるまでには大きくしてしまうことが肝心です。

間引き

1回目は子葉が展開したら固まって発芽しているところをほぐすように間引き、その後は成長に合わせて数回間引きして最終的には1条に5-6本程度とします。
間引き菜も美味しく利用できます。間引きが遅れ気味で株間が十分とれていないと、軟弱で小さな株になってしまいます。

収穫

間引き菜も利用しながら大きく育てます。成長してからの収穫は手で折り採れるところから先を摘むと脇芽が伸長してくるので、頃よく伸びたものから順次折り採って収穫するという方法で行います。

手入れ

※追肥

草丈5㎝位になったら条間に化成肥料を施し、畝間の土をすくって土寄せします。条の向きが畝と直角なので鍬使えないので移植ごてを使います。家庭用なら多くても10条位なので手間もそれほどかかりません。
以降は2-3週間ごとに条間に化成肥料を与えます。シュンギクは脇芽も育てて収穫するので肥切れさせないようにします。

病害虫

致命的な病害虫被害は比較的少ないです。葉が元気に成長しているか、食害されていないか、アブラムシなどの吸汁害虫が付いていないか注意して観察します。

病害虫と対策、農薬についてはこちらをご覧ください

シュンギクのプランター栽培

元気よい株に育てることが脇芽を多く吹かせるために肝要ですので、適切な間引きと追肥に留意します。

栽培時期

秋冬ものが鍋ものによく使われますが、新鮮な間引き菜はサラダなどの生食でも美味しいので、プランター菜園では春、秋ともに栽培しておけば重宝します。4月初旬と9月初旬が種蒔きの適期です。

栽培手順

準備するもの

①プランター

縦520×横342×深さ267の野菜用プランターを使います。この中深のプランターは根の張りの浅いものからしっかりと張るものまで兼用できて使い勝手が良い為、わが家ではこの型でほぼ統一しています。

②野菜用培養土

草花兼用の培養土もありますが、高級品とはいかなくとも多少良質な野菜専用の培養土を使いたいものです。
赤玉土などの基本用土がしっかりと配合されて保水力、保肥力が優れているものは、再生しながら長く使えます。
新しい培養土を使えば病害虫のリスクが小さくて安心ですが、一度何かを栽培したものは病原菌や害虫の卵など心配も多くなり野菜が育つための養分も失われています。
再利用する場合は事前に日光や薬剤による除菌と殺虫そして失われた養分を補足するなどの土づくりが必要です。
又実際に用土を再利用する際は同じ土に再び同じ野菜や同じ科の野菜を栽培する事の無いように注意する必要があります。

プランター用土の再利用について

③鉢底石

水はけを良くする為、プランターの底が隠れる程度に敷いて使います。ネットに入れて使えば、プランターの土を入れ替える際に土と混ざらずに作業が楽になります。ネット入りもありますが、バラで買って自分でネットに入れた方が安上がりで量的な応用も自在です。

⓸シュンギクの種

種蒔き

①プランターに用土をいれる

プランターに鉢底石を敷いて、培養土を縁から3㎝迄入れます。

②種を蒔く

プランターの長手方向に深さ5ミリの蒔き溝を、条間20㎝とって2本作ります。溝は板か棒を押し当てて作ります。
溝に種を1㎝間隔に筋蒔きして5ミリの覆土をしたら軽く押さえ、ジョーロで優しく水やりします。
発芽までは表土を乾燥させないように注意しながら、適宜水やりをします。
シュンギクの種は好光性種子なので覆土は薄目にします。

間引き

1回目の間引きは子葉が展開したら固まって発芽しているところをほぐすように間引き、その後は成長に合わせて数回間引きして最終的には1条に4本程度とします。間引き菜も美味しく利用できます。

収穫

種蒔き後約40日位で収穫できます。収穫は伸びてきた新芽を手で折り採る方法で行います。収穫後は脇芽が伸びてくるので再び折り採って収穫を繰り返します。

手入れ

※追肥

草丈5㎝位と15㎝位の時に化成肥料を条間とプランターの端にパラパラ程度与えます。週一度の液肥を与えても構いません。

※病害虫

致命的な病害虫被害は比較的少ないです。葉が元気に成長しているか、食害されていないか、アブラムシなどの吸汁害虫が付いていないか注意して観察します。

病害虫と対策、農薬についてはこちらをご覧ください

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