わが家のセロリづくり

セロリ
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ポットに種を蒔き夏に大ポットに植え替えて大苗に育ててから初秋に定植します

家庭菜園向きのセロリの育て方をわが家の家庭菜園を例に紹介しています。
種をポットに蒔いて育苗し、夏の間は半日陰で管理し、初秋に定植する方法なので真夏の暑さを避けて栽培出来ます。7月中頃に種を蒔いたポットから大ポットに植え替えて定植迄に大苗に育てます。12月から葉柄を必要の都度掻き取りながら1月中旬位まで収穫出来ます。
セロリは香味野菜の代表的存在でいろいろな料理の味を引き立ててくれます。栽培期間が長く、夏の暑さにも弱い為やや難しい面もありますが、反面育てる楽しみも大きいです。

/AomusiGarden

セロリの基本情報

セリ科、適応土壌酸度PH6.5-7、連作(2年程度空ける)、発芽適温18-20℃、生育適温15-20℃
日照-反陰
冷涼な環境を好むセロリは平地の畑で夏越しさせるのは難しいです。適正PHが高いので石灰は多めに施します。

セロリの栽培時期 (わが家での作型)

5月の始めに種を蒔いて育苗し、8月末~9/上に植え付けて11月末位から収穫です。
尚セロリは暑さに弱く当地では夏に定植が無理なので、7月に大ポットに植え替えて定植迄涼しい場所で夏越しさせています。
変則的な方法ですが、色々試しましたがうまくいかず、こういう形となっています。尚種蒔きは遅くなると発芽適温を超えて暑くなるので早めにします。

セロリの育て方 – 栽培のポイント

変則的な方法ですが、高温多湿な平地でのわが家流セロリ栽培のポイントは涼しくなってからの大苗の定植です。

1.ポットに種を蒔いて育苗する
育苗箱は使わずに、始めから10.5㎝ポットに種を蒔いて育苗します。移植する必要もなく、10.5㎝ポットならば、ある程度の大きさ迄そ育てる事が出来ます。

2.成長が遅いのでゆったりと気長に育苗する
セロリは発芽日数も10日以上要することが多く、又成長スピードもとても遅いため、あわてずに気長に見守るようにしています。
種蒔きから苗らしい大きさになるまでに約2か月半もかかる為初めての人は失敗かなと思ってしまうかもしれません。

3.大ポットに植え替えて、大苗まで育てる
本来は畑に定植するところですが、当地で夏の猛暑を乗り切るのは難しいため、大ポットに植え替えて、涼しくて半日陰の場所で大苗まで育てます。

4.苦土石灰、元肥ともに多めに土づくり
セロリは酸性土壌に弱く、又多くの肥料を吸収するので、石灰、肥料ともに多めの土づくりをします。

5.盛夏がすぎてから定植する
8月末~9/始めに大苗を畑の畝に定植します。日中はまだ気温が高い為と強い日照に慣れていない為、定植した当初は日中ややしおれ気味ですが、間もなく元気になり成長を始めます。

6.遮光はしないでグリーンセロリ
遮光して軟白させることはせすに、自然に任せてグリーンセロリとします。

7.雪除け
雪が降るまで収穫が終わらないので、雪除けをしておきます。寒くなると甘味が増して瑞々しくなり、とても美味しくなります。

栽培手順

用具と資材の準備

①苦土石灰

雨で酸性に傾きやすい土壌を、アルカリ性の苦土石灰を混入することで酸度の調整をします。又苦土石灰はカルシュームとマグネシュームの補給にもなり、これら微量要素の欠乏による生育不良を防止します。
苦土石灰は粉状と粒状があり、粒状のものが、風に飛ぶこともなく、使い易く健康的なので家庭菜園では多くの人が使っています。
石灰にはこの他に消石灰と有機石灰があり、それぞれの利点もあるのですが当面この苦土石灰があれば何も不足する事はありません。

②化成肥料

窒素N、リン酸P、カリKの含有量がそれぞれ12前後のバランスのとれた配合で元肥と追肥の双方に使えるとの表記のある化成肥料が色々な野菜に使えて万能で便利です。
化成肥料は一般的に肥料成分が多く肥効が強い為経済的ですが、反面与え過ぎと根に直接触れるような施用は作物を傷める事があるので注意が必要です。
その為種蒔きや定植の1週間前までには施用して土とよく馴染ませておく事が基本です。尚化成肥料は本来即効性ですが製品によりゆっくり効く加工を施して元肥にも使えるものがあります。

③堆肥

遅効性の肥料ですが、土壌中の有用微生物の増殖を助けて土をふかふかにして水はけを良くして地力の維持向上にも役立ち、又連作障害の軽減にも有効とされています。
肥料成分はそれほど高くない為、過不足による直接的な影響は少ないですが、土壌の健全性を保ちながら長く野菜を栽培する為には毎作ごとに施用した方が良いと思います。
牛糞など動物性のものに植物由来の素材を配合した色々な製品が販売されているので、使い方と施肥量をよく確認して使用します。
尚堆肥だけでは野菜が成長する養分を賄えないので、普通は化成肥料と併用して使います。

野菜の肥料について

⓸ポット(径10.5㎝)

普通の円形のポリポットで直径10.5㎝のものを使います。トマトやナスの苗で使われている一般的な普通のサイズのものです。

⑤ポットトレー

専用のものでなくても、苗ポットを並べて売っている時のトレーで十分です。苗を買う時にお店によっては使ったものを分けてくれる場合もあります。これがないとポットの持ち運びに不便です。

⑥種蒔き培土

発芽しやすく、生育に良いように土の酸度と肥料成分が調合されていますので必ず新しいものを使います。
古い用土や畑の土では水はけも悪く、病気のリスクもあり、うまく育たないことが多いです。
尚種蒔き培土には素材が細かめで乾きにくいプラグ用とそれよりも粗目のポット用が売られているのでポット用を選ぶようにします。

⑦大ボット(径17㎝)

秋の定植までに大苗に育てる為、大ポットに移植しています。

⑧野菜用培養土

草花兼用の培養土もありますが、高級品とはいかなくとも多少良質な野菜専用の培養土を使いたいものです。
赤玉土などの基本用土がしっかりと配合されて保水力、保肥力が優れているものは、再生しながら長く使えます。
新しい培養土を使えば病害虫のリスクが小さくて安心ですが、一度何かを栽培したものは病原菌や害虫の卵など心配も多くなり野菜が育つための養分も失われています。
再利用する場合は事前に日光や薬剤による除菌と殺虫そして失われた養分を補足するなどの土づくりが必要です。
又実際に用土を再利用する際は同じ土に再び同じ野菜や同じ科の野菜を栽培する事の無いように注意する必要があります。

プランター用土の再利用について

⑨セロリの種

グリーンセロリ(中、小型)が家庭では作り易いでしょう。種はホームセンターなどで普通に売られています。

セロリの種、グリーンで中型の株立ちの良いセロリで香りも強く美味しいです。家庭では株ごと収穫せずに必要な分だけの葉柄を収穫する方が長く楽しめます。

種蒔き

①ポットに用土を入れる

ポットに種蒔き培土を8分目程度入れて平に軽く押さえたらジョーロで丁寧に底まで浸みこむように湿らせます。
その際に十分に湿らせたポットと湿らせる前のポットの重さを実感しておくと後々ポットの湿りぐあいを見極める時に役立ちます。
尚種蒔き培土にはあらかじめバケツ等の容器の中で吸湿させてからポットに入れると書いてあるものもありますが、そうでないものについても、同様にした方が最初の水やりの際用土に水が浸みこみ易くなり、乾いた用土をポットに入れるより確実に早く吸湿させることが出来ます。
あらかじめ湿らせる加減は握ってもパサパサと崩れる程度の少量の水で十分です。

②ポットに種を蒔く

種をにポット重ならないようにバラ蒔きします。
セロリの種はたくさん余ると思いますので、冷蔵庫の野菜室に保管すれば5年以上使用可能です。非常に寿命の長い種です。

種子の保存について

③覆土

種が見え隠れする程度の厚さで培土で覆土して表土を軽く押さえます。セロリの種は好光性種子なので厚く土をかけると発芽しません。

④注水

ジョーロで優しく水やりして種蒔きは終了です。

発芽迄表土が乾かないように、注意しながら発芽を待ちます。発芽してからも適宜水やりをして、水切れと加湿に注意して育てます。置き場は明るい戸外で強い雨に当てないようにします。
強い雨で種が流れたり、発芽したばかりの苗が痛みます。セロリの芽は非常に細いので水やりの際は水の入れた容器にポットを入れて底面から水を吸わせる底面給水の方が芽が痛みません。

間引き

天気の条件にもよりますが10日前後で発芽してきます。
非常に細い糸みたいな芽が出てきますので固まっているところだけピンセットを使い、他の芽を傷めないように慎重に間引きします。
以後成長に従い適宜間引きして元気の良い1本を育てます。

植え替え

夏は暑くて畑に定植するのが無理なので、7月中旬大きなポットに野菜用培養土を入れて植え替えて、定植までに大苗に育てておきます。
ポットの置き場の日照は朝日が少し当たる程度で、あとは半日陰となる場所が適当です。

土づくり

①苦土石灰の混入

定植の2週間前迄に鍬で土を良く耕して苦土石灰を混入しておきます。
苦土石灰の量は1㎡当たり150gとします。セロリは酸性土壌に弱い為多めに施します。

②元肥入れと畝立て

定植の1週間前に元肥として化成肥料と堆肥を入れ畝を整えておきます。
畝幅は60㎝とし、板で平らに均しておきます。
化成肥料の量は1㎡当たり150gとしますが、使う化成肥料の成分と前作の残肥を考慮して加減する場合もあります。セロリは肥料が少ないと元気良い大きな株に育たないので、多少多めでも大丈夫です。

堆肥は製品により原料と成分が異なるので施す量は一概に言えませんが、毎作ごとに施している畑では、費用面からも多少は少な目でも良いと思っています。
わが家の場合は何を栽培するにしても毎作ごとに牛糞もみ殻堆肥を3㎡当たり中くらいの角スコップで軽く5杯程度と少な目ですが土の状態は健全に維持されているようです。
尚わが家では堆肥の量は野菜を問わずほぼ同量とし、施肥量は化成肥料の量で加減しています。
セロリは期間が長期に亘り根も張るので元肥の入れ方は溝肥としています。

土づくりの基本について

定植

ポットを逆さにするようにして苗を抜き畝に条間30㎝、株間30㎝で植え付けます。
植穴に注水して、水が沈んだら植えるようにすると根付きが良いです。終えたらタップリ水を与え、乾燥させないように敷き藁をします。
この時期の昼間はまだ残暑があり多少しおれますが、間もなく涼しくなるので回復後は大苗ということもあり、急に草勢を強めて株を大きくしていきます。
日差しの強い日は午後になってから定植した方が良いでしょう。

収穫

涼しくなるにつれ元気を出し、11月になると大株に成長しますので、葉柄が厚く成長したものから切り取りながら収穫すると1月中旬位まで長く楽しめます。雪除けをしておけば痛みも無く収穫も楽です。

手入れ

※追肥

育苗中は適宜化成肥料を少量与えながら肥培に努め、定植後は肥切れさせないように、2-3週間毎に計2回1株に軽く1つかみのの化成肥料を根元から離して施します。

病害虫

セロリはナメクジの大好物のようです。発芽直後の芽をすっかりナメつくされた事があります。育苗ポットの周辺のナメクジ駆除は絶対必要です。
軟腐病など高温多湿で発生し易い病気になることがあるので、高温期の定植は控えます。ハダニも結構付きやすいので注意して観察します。症状があれば薬剤による早めの対応が必要です。

病害虫と対策、農薬についてはこちらをご覧ください

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