わが家のロマネスコづくり

ロマネスコ
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40連結ポットでの育苗も比較的簡単で露地の畝で栽培出来る強健な野菜です

家庭菜園向きのロマネスコの育て方をわが家の菜園を例に紹介しています。
種を40連結ポットに蒔き、育苗してから栽培畝に定植します。種は高いので1ポット1粒蒔きにし、不発芽を想定してポット数を少し増やしています。
ロマネスコは生育期間が長い為7月蒔きで収穫は晩秋から12月位になりますが、気温が低くなる為、採り急ぐ必要も無くて好都合の面もあります。
ロマネスコは以前はあまり見かける事の無い野菜でしたが、近年は少し出回るようになってきました。カリフラワーの一種ですが、薄緑色で甘みがあり食感も全く違うので、珍しさも相まって楽しみもあり、又おすそ分けしても喜んでもらえる野菜です。

/AomusiGarden

ロマネスコの基本情報

アブラナ科、適応土壌酸度PH6-6.5、連作(1年程度空ける)、発芽適温15-25℃、生育適温15-20℃
日照-日向
カリフラワーの一種なので、栽培方法は変わりませんが、種蒔きから収穫までの期間は少し長いです。

ロマネスコの栽培時期 (わが家の作型)

7月の中頃迄に種を蒔き12月の始めから翌年の1月初めにかけて収穫です。ブロッコリー、カリフラワーより生育期間は長いです。

ロマネスコの育て方 – 栽培のポイント

家庭菜園でロマネスコを種から栽培するポイント

1.苗づくりは適期に種を蒔く
苗づくりは40連結ポットがジャストサイズで、種まきから定植するまで育てるには最適です。
ロマネスコは栽培期間が長く、遅いと寒くなるので、種は遅れないように適期に蒔きます。

2.翌年分の種を残す。
ロマネスコの種は1袋に入っている粒数が非常に少なく正直高いです。
そんな事で1ポット1粒蒔きで何とか2年で使うように試していますが、支障は無いようです。
特にケチをしている訳ではないですが、この様な工夫も趣味の一つになっています。
キャベツなど他のアブラナ科の種は4粒程度蒔きなさいと言うのが一般的ですが、これらについても必ずしもと言うのが実感です。

3.肥料は十分に与える
元肥、追肥共にしっかり与えて、元気良くて大きな株にすることが、大きい花蕾を収穫する為には不可欠です。肥料不足の小さな株では大きな花蕾は出来ません。

4.定植時の注意
定植時の苗は細くて弱いので支柱を立ててヒモで留めておくのが安全です。
茎はすぐに太くなるのでヒモが食い込まないように結び直したり、風で倒伏しないように、上部も一か所ヒモで留めておけば安心です。
尚ロマネスコは深植えすると、根際の茎が非常に腐れやすいので、注意が必要です。

5.病害虫の防除
定植時の根切り虫、成長期のアブラムシ、アオムシ、夜盗虫などの被害が見受けられますが、生育後半になって、涼しくなればあまり心配はいらなくなります。
育苗期、定植時、成長期前半での薬剤防除は収穫までに十分な日数があり、残留農薬の心配がないので現実的です。
尚致命的な病気は経験ないですが、黄変した下葉はまめに取り除き、病気の伝染に注意しています。

6.収穫
ロマネスコの花蕾はかなり大きく食べ応えがあるので、家庭では消化に手間取ると思います。
でもこの頃になると気温が下がり成長も遅いので、収穫を急ぐ事はないですが、花蕾を周りの葉で包むようにしておけば、変色を防げます。
尚収穫を終えた株から順次抜き取り処分した方が、土のダメージを軽減でき、又残渣の処理もスムースに行えます。

※元気の良い株はカリフラワーと違い、直径5センチ程度の茎が伸びて 、根本から50㎝位は木のように硬くなります。のこぎりで細かく切断しないと簡単に腐らない程なので、その意味でも早め早めの処分が得策だと思います。

栽培手順

用具と資材の準備

①苦土石灰

雨で酸性に傾きやすい土壌を、アルカリ性の苦土石灰を混入することで酸度の調整をします。又苦土石灰はカルシュームとマグネシュームの補給にもなり、これら微量要素の欠乏による生育不良を防止します。
苦土石灰は粉状と粒状があり、粒状のものが、風に飛ぶこともなく、使い易く健康的なので家庭菜園では多くの人が使っています。
石灰にはこの他に消石灰と有機石灰があり、それぞれの利点もあるのですが当面この苦土石灰があれば何も不足する事はありません。

②化成肥料

窒素N、リン酸P、カリKの含有量がそれぞれ12前後のバランスのとれた配合で元肥と追肥の双方に使えるとの表記のある化成肥料が色々な野菜に使えて万能で便利です。
化成肥料は一般的に肥料成分が多く肥効が強い為経済的ですが、反面与え過ぎと根に直接触れるような施用は作物を傷める事があるので注意が必要です。
その為種蒔きや定植の1週間前までには施用して土とよく馴染ませておく事が基本です。尚化成肥料は本来即効性ですが製品によりゆっくり効く加工を施して元肥にも使えるものがあります。

③堆肥

遅効性の肥料ですが、土壌中の有用微生物の増殖を助けて土をふかふかにして水はけを良くして地力の維持向上にも役立ち、又連作障害の軽減にも有効とされています。
肥料成分はそれほど高くない為、過不足による直接的な影響は少ないですが、土壌の健全性を保ちながら長く野菜を栽培する為には毎作ごとに施用した方が良いと思います。
牛糞など動物性のものに植物由来の素材を配合した色々な製品が販売されているので、使い方と施肥量をよく確認して使用します。
尚堆肥だけでは野菜が成長する養分を賄えないので、普通は化成肥料と併用して使います。

野菜の肥料について

⓸40連結ポット

8×5列で40個つながっている角ポットです。ロマネスコの苗を種蒔きから定植するまでの大きさ迄育てられ、又用土の量も比較的少なく済むので簡単かつ経済的です。
手でちぎれば簡単に切り分けられるタイプがあるので家庭菜園ではあらかじめ分けておいて必要な数だけ使うようにするのが便利です。
ポットには色々な種類があり、どれを使って育苗しても良いのですが、家庭菜園で何種類かの野菜の苗を少しづつ育苗するような場合は、この40連結ポットの使い勝手の良さは他に代えがたいものがあります。

⑤ポットトレー

40連結ポットが丁度良く収まるように出来ています。ポットが固定できるので風にも飛ばされず、持ち運びも楽です。
又ポットの底穴の一部が塞がれる形となるので用土も漏れにくい事からポットの底穴に網などを敷く必要もありません。切り分けられるタイプの40連結ポットを使用する為には不可欠なものです。

⑥種蒔き培土

発芽しやすく、生育に良いように土の酸度と肥料成分が調合されていますので必ず新しいものを使います。
古い用土や畑の土では水はけも悪く、病気のリスクもあり、うまく育たないことが多いです。
尚種蒔き培土には素材が細かめで乾きにくいプラグ用とそれよりも粗目のポット用が売られているのでポット用を選ぶようにします。

⑦ロマネスコの種

ロマネスコの種は最近出回るようになりましたが、取り扱っていない店もまだあるかもしれませんが、何か所か探せば必ず売られています。
栽培期間が長いうえに1本に1個しか採れないので農家さんがあまり栽培しないのかもしれません。

種蒔き

①ポットに用土を入れる

トレーにポットを必要数並べて種蒔き培土を7分目程度入れて平に軽く押さえたらジョーロで丁寧に底まで浸みこむように湿らせます。
その際に十分に湿らせたポットと湿らせる前のポットの重さを実感しておくと後々ポットの湿りぐあいを見極める時に役立ちます。
尚種蒔き培土にはあらかじめバケツ等の容器の中で吸湿させてからポットに入れると書いてあるものもありますが、そうでないものについても、同様にした方が最初の水やりの際用土に水が浸みこみ易くなり、乾いた用土をポットに入れるより確実に早く吸湿させることが出来ます。
あらかじめ湿らせる加減は握ってもパサパサと崩れる程度の少量の水で十分です。

②ポットに種を蒔く

種を1ポット1粒丁寧に蒔きます。本当は3粒位は撒きたいところですが、少々高価な種の為1粒にしています。
尚発芽しないことも考えてポット数は必要数の1割増しとしています。(これまで9割位は発芽しています)。わが家の場合このやり方で1袋の種でギリギリ2年分30本程度の苗を作ります。

種子の保存について

③覆土

種に5ミリ~1センチの厚さで培土で覆土して表土を軽く押さえます。

④注水

ジョーロで優しく水やりして種蒔きは終了です。

発芽迄表土が乾かないように、注意しながら発芽を待ちます。発芽してからも適宜水やりをして、水切れと加湿に注意して育てます。
置き場は明るい戸外で強い雨に当てないようにします。強い雨で種が流れたり、発芽したばかりの苗が痛みます。

種蒔き後18日目の苗。あと10日ほどで定植します。画像は昨年余り種を保存しておいたものを1ポットに1粒づつ蒔いたものです。津9ポットのうち17ポットが使えそうです。

間引き

1粒しか蒔いていないので間引きはありません。アオムシなどが付かないか注意しながら大事に育てています。

土づくり

①苦土石灰の混入

定植の2週間前迄に鍬で土を良く耕して苦土石灰を混入しておきます。
苦土石灰の量は1㎡当たり100gとします。

②元肥入れと畝立て

定植の1週間前に元肥として化成肥料と堆肥を入れ畝を整えておきます。
畝幅は60㎝とし、板で表面を平に均しておきます。
化成肥料の量は1㎡当たり100gとします。ロマネスコは肥料を十分に与え大株にしないと立派な花蕾となりません。少な目より多少多めでも構いません。

堆肥は製品により原料と成分が異なるので施す量は一概に言えませんが、毎作ごとに施している畑では、費用面からも多少は少な目でも良いと思っています。
わが家の場合は何を栽培するにしても毎作ごとに牛糞もみ殻堆肥を3㎡当たり中くらいの角スコップで軽く5杯程度と少な目ですが土の状態は健全に維持されているようです。
尚わが家では堆肥の量は野菜を問わずほぼ同量とし、施肥量は化成肥料の量で加減しています。
ロマネスコの元肥の入れ方は肥料流失が少なく効き目が長持ちする溝肥が良いでしょう。

土づくりの基本について

定植

種蒔から約1ヶ月で定植です。ポットを逆さにするようにして苗を抜き畝に45㎝の株間を取り植え付けます。
植穴には注水して、水が沈んだら植えるようにすると根付きが良いです。終えたらタップリ水を与えましょう。
定植時は苗をしっかりさせようと深植えしたくなりますが、ロマネスコは深植えし過ぎると茎が腐れて枯れることがあるので、茎の青い部分まで土に埋めないように注意が必要です。
定植したら風に痛まない様に支柱に留めておきます。尚定植する時は日中を避けて涼しくなる午後3時以降に行う方が安心です。

収穫

11月になると株の先端が花芽分化し、やがて小さな花蕾が葉に包まれるような形で確認できるようになります。
ロマネスコと同じ頃に植えたブロッコリーは頂花蕾の収穫がとうに終わっていることと比較すると生育期間の長さを感じます。
花蕾は元気が良ければ直径20㎝、高さ25㎝ぐらいまで成長しますのでかなり食べ応えがあります。又この頃になると気温が低くなり、成長もゆっくりとなるので急がずに必要の都度収穫できます。
寒さにも強く雪の下になっても平気です。尚ロマネスコはカリフラワーと同様で先端の花蕾(頂花蕾)1つだけの収穫になります。
収穫は花蕾の下の葉が2-3枚付いてくる位の場所を包丁で切って採ります。葉は収穫後に花蕾を傷つけないように、切り落とします。

手入れ

※追肥

発芽後3週間位に1ポットに化成肥料5-6粒、定植2週間後とその後10月末位迄に2回それぞれ1株に軽く1つかみのの化成肥料を根元から離して施して軽く土寄せします。
肥料を効かせて大株にしないと大きな花蕾は採れません。

病害虫

ロマネスコで悩まされる病害虫の一番は青虫です。生育初期はモンシロチョウが飛び交う時季ですので要注意です。
無農薬ならば防虫ネットで覆うか、毎日見回って捕殺するかしかありません。ヨトウムシと根切り虫の被害もよく見受けられます。
いづれの害虫も栽培する数が少し多くなると農薬の使用も考えた方が良いと思います。
わが家では苗の時から生育中期までは薬剤防除で対応し、以降は涼しくなるので何もしていません。

病害虫と対策、農薬についてはこちらをご覧ください

※支柱

ロマネスコは草丈80㎝前後に成長するので丈夫な支柱を立て、成長に合わせて紐で留めていくようにして風による倒伏を防ぎます。
支柱を使えば多少の降雪があっても倒伏せずにロマネスコも痛まずに収穫出来ます。

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