40連結ポットに種を蒔いて育苗してから露地の畝に畝に定植します
家庭菜園向きのレタスの育て方です。40連結ポットに種蒔き、育苗の上畝に定植します。
レタスは暑さに弱い為、春蒔きは早めにトンネル保温下で発芽させ、暑くなる前に成長させます。又高温長日でトウ立ちする性質があるので秋蒔きの時期は早すぎないよう要注意です。
結球レタス(玉レタス)は採りたてのパリパリした食感は代えがたいものがあり又サラダ用生野菜の必需品なので家庭菜園でも欠かせない野菜です。
/AomusiGarden
レタスの基本情報
キク科、適応土壌酸度PH6-6.5、連作(2年程度空ける)、発芽適温15-20℃、発芽可能4℃~
生育適温15-20℃、日照-反陰
暑さに弱いうえに、高温長日にあうとトウ立ちする性質があるので、夏植えは出来ません。
レタスの栽培時期 (わが家での作型)
レタスは暑さが苦手なので早春の3月に種蒔きして暑くなる前に生長させる作型と8月半ば頃に種を蒔き、涼しくなる時期に成長させる作型の2回栽培しています。
高温長日でトウ立ちするので栽培時期には気をつけます。
①早春蒔き
種蒔き3/1、定植4/15、収穫6/上~を標準としています。寒い時期なので育苗はビニールトンネルの中で管理しています。
保温して早く発芽させることと、高温の日もあるのでトンネルの裾を上げて温度管理に失敗しないことがポイントです。
②夏蒔き
種蒔き8/22、定植9/20、収穫11月中頃~を標準としています。
早蒔きするとトウ立ちの心配があり、逆に遅くなると寒くなってしまうので、その年の天候を見て多少加減しています。
レタスの育て方 – 栽培のポイント
わが家の家庭菜園でレタスを自給できる程度に栽培するポイントです。
1.苗は必要数だけ自家育苗する
苗づくりは40連結ポットがジャストサイズで、種蒔きから定植するまで育てる事が出来ます。
必要な本数の苗を適宜育ててから定植します。早春蒔きはトンネル内での育苗です。
2.種は当然余るので保存する
捨てるのは気が引けます。わが家の育苗数では2年分はあるので保存して使っています。
3.元肥は控えめ、追肥で調整
レタスは元肥を控えめにし、外葉が巻き始めるころに追肥しています。
4.病害虫の防除
レタスはアオムシが付かないだけ害虫防除は楽です。たまに夜盗虫や植え付け直後に根切り虫の被害を受けることがある程度です。
只ナメクジには十分注意して株元や周辺に生息させないようにします。
ナメクジはレタスの内部まで食害するので食用にならなくなります。
5.収穫
玉がしっかりと巻いて程よい硬さになったら収穫するのが一番ですが、他の野菜でも同じ事が言えるように家庭菜園では消化しきれず、採り遅れになることが多いので、早めに収穫をし始めた方が利口みたいです。
栽培手順
用具と資材の準備
①苦土石灰
雨で酸性に傾きやすい土壌を、アルカリ性の苦土石灰を混入することで酸度の調整をします。又苦土石灰はカルシュームとマグネシュームの補給にもなり、これら微量要素の欠乏による生育不良を防止します。
苦土石灰は粉状と粒状があり、粒状のものが、風に飛ぶこともなく、使い易く健康的なので家庭菜園では多くの人が使っています。
石灰にはこの他に消石灰と有機石灰があり、それぞれの利点もあるのですが当面この苦土石灰があれば何も不足する事はありません。
②化成肥料
窒素N、リン酸P、カリKの含有量がそれぞれ12前後のバランスのとれた配合で元肥と追肥の双方に使えるとの表記のある化成肥料が色々な野菜に使えて万能で便利です。
化成肥料は一般的に肥料成分が多く肥効が強い為経済的ですが、反面与え過ぎと根に直接触れるような施用は作物を傷める事があるので注意が必要です。
その為種蒔きや定植の1週間前までには施用して土とよく馴染ませておく事が基本です。尚化成肥料は本来即効性ですが製品によりゆっくり効く加工を施して元肥にも使えるものがあります。
③堆肥
遅効性の肥料ですが、土壌中の有用微生物の増殖を助けて土をふかふかにして水はけを良くして地力の維持向上にも役立ち、又連作障害の軽減にも有効とされています。
肥料成分はそれほど高くない為、過不足による直接的な影響は少ないですが、土壌の健全性を保ちながら長く野菜を栽培する為には毎作ごとに施用した方が良いと思います。
牛糞など動物性のものに植物由来の素材を配合した色々な製品が販売されているので、使い方と施肥量をよく確認して使用します。
尚堆肥だけでは野菜が成長する養分を賄えないので、普通は化成肥料と併用して使います。
⓸40連結ポット
8×5列で40個つながっている角ポットです。レタスの苗を種蒔きから定植するまでの大きさ迄育てられ、又用土の量も比較的少なく済むので簡単かつ経済的です。
手でちぎれば簡単に切り分けられるタイプがあるので家庭菜園ではあらかじめ分けておいて必要な数だけ使うようにするのが便利です。
ポットには色々な種類があり、どれを使って育苗しても良いのですが、家庭菜園で何種類かの野菜の苗を少しづつ育苗するような場合は、この40連結ポットの使い勝手の良さは他に代えがたいものがあります。
⑤ポットトレー
40連結ポットが丁度良く収まるように出来ています。ポットが固定できるので風にも飛ばされず、持ち運びも楽です。
又ポットの底穴の一部が塞がれる形となるので用土も漏れにくい事からポットの底穴に網などを敷く必要もありません。切り分けられるタイプの40連結ポットを使用する為には不可欠なものです。
⑥種蒔き培土
発芽しやすく、生育に良いように土の酸度と肥料成分が調合されていますので必ず新しいものを使います。
古い用土や畑の土では水はけも悪く、病気のリスクもあり、うまく育たないことが多いです。
尚種蒔き培土には素材が細かめで乾きにくいプラグ用とそれよりも粗目のポット用が売られているのでポット用を選ぶようにします。
⑦結球レタスの種
レタスクレートレークの種、しっかり巻いた見栄えの良いレタスが収穫出来ます。春秋ともに栽培しています。
種蒔き
①ポットに用土を入れる
トレーにポットを必要数並べて種蒔き培土を8分目程度入れて平に軽く押さえたらジョーロで丁寧に底まで浸みこむように湿らせます。
その際に十分に湿らせたポットと湿らせる前のポットの重さを実感しておくと後々ポットの湿りぐあいを見極める時に役立ちます。
尚種蒔き培土にはあらかじめバケツ等の容器の中で吸湿させてからポットに入れると書いてあるものもありますが、そうでないものについても、同様にした方が最初の水やりの際用土に水が浸みこみ易くなり、乾いた用土をポットに入れるより確実に早く吸湿させることが出来ます。
あらかじめ湿らせる加減は握ってもパサパサと崩れる程度の少量の水で十分です。
②ポットに種を蒔く
種を1ポット10粒程度重ならないようにバラ蒔きします。残った種はしっかりと保存しておきます。レタスの種は特に長持ちするので5年以上大丈夫と思います。保管場所は冷蔵庫の野菜室が最適です。
③覆土
種が見え隠れする程度に培土で覆土します。レタス類は好光性種子の為、覆土を厚くするとうまく発芽しません。
④注水
ジョーロで表面の土も湿らせて種蒔きは終了です。
発芽迄表土が乾かないように、注意しながら発芽を待ちます。発芽してからも適宜水やりをして、水切れと加湿に注意して育てます。
置き場は明るい戸外で強い雨に当てないようにします。強い雨で種が流れたり、発芽したばかりの苗が痛みます。
保温
3月中旬までに種蒔きをする場合は未だ気温が低い為、トンネルなどで保温しないと発芽しません。
尚レタスは暑さに弱い事と、高温長日でトウ立ちする性質がある為、春は早めの種蒔きをして、暑くなる前に成長させてしまいます。
間引き
天気の条件にもよりますが7日前後で発芽してきます。子葉が展開したら固まって発芽しているところをほぐすように4本残して間引きします。
2センチ程度迄育ったら2本残して間引きし、最終1本にして定植迄育てます。
土づくり
①苦土石灰の混入
定植の2週間前迄に鍬で土を良く耕して苦土石灰を混入しておきます。
苦土石灰の量は1㎡当たり100gとします。
②元肥入れと畝立て
定植の1週間前に元肥として化成肥料と堆肥を入れ畝を整えておきます。
畝幅は60㎝とします。
化成肥料の量は1㎡当たり70gとします。レタスは元肥が強すぎると綺麗に玉を巻かないので、様子を見ながら追肥を効かせた方が良いと思います。
堆肥は製品により原料と成分が異なるので施す量は一概に言えませんが、毎作ごとに施している畑では、費用面からも多少は少な目でも良いと思っています。
わが家の場合は何を栽培するにしても毎作ごとに牛糞もみ殻堆肥を3㎡当たり中くらいの角スコップで軽く5杯程度と少な目ですが土の状態は健全に維持されているようです。
尚わが家では堆肥の量は野菜を問わずほぼ同量とし、施肥量は化成肥料の量で加減しています。
レタスの元肥の入れ方は畝全体に肥料をすきこむ全面施肥が良いでしょう。
定植
種蒔から約1~1.5ヶ月で定植です。ポットを逆さにするようにして苗を抜き畝に30㎝の株間を取り植え付けます。植穴には注水して、水が沈んだら植えるようにすると根付きが良いです。
終えたらタップリ水を与えましょう。定植は日中を避けて、午後から行います。
収穫
定植後約2カ月で結球します。固く巻いたものから収穫しましょう。
手入れ
※敷きわら
レタスは生食が多く、強い雨による土の跳ね返りで葉をよごさない為に敷きわらをした方が綺麗なものが採れます。
※追肥
発芽後3週間位に1ポットに化成肥料5-6粒、定植後外葉が大きくなって来たら化成肥料1掴みを株から離して施肥、肥料が隠れる程度に軽く土を掛けておきます。
※病害虫
レタスは青虫もつかず病害虫に悩まされることは少ないですが、ナメクジには要注意です。ナメクジがいたら絶体に食害を受けます。
生食の多いレタスの球の中にナメクジが侵入したら食べる気がしません。周辺のナメクジが生息していそうな場所をチェックして捕殺するか、薬を撒いて徹底的に駆除しておきましょう。
藁を敷いた場合はナメクジが喜ぶ環境になるので特に注意した方が良いと思います。
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