わが家のオクラづくり

オクラ収穫期
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オクラの種は低温では発芽しないので透明マルチを張り温度を上げた畝に直まきして育てます

家庭菜園向きのオクラの育て方を我が家の菜園を例に紹介しています。
オクラは発芽に高温を要する事と、移植をやや嫌う面があるので、透明マルチを張って地温を上げた畝に直蒔きした方が簡単です。
オクラの種は硬くて吸湿し難い為、蒔く前には一晩水に浸たすと発芽し易くなります。

/AomusiGarden

オクラの基本情報

アオイ科、適応土壌酸度PH6-6.5、連作(2年程度空ける)、発芽適温25-30℃、生育適温20-30℃
日照ー日向
適応PHが高いので、石灰はやや多めに施します。
発芽適温が高いので、気温が安定する5月にならないと、失敗のリスクがあります。

オクラの栽培時期 (わが家での作型)

5月上旬に種蒔きし、7月中旬から9月中旬迄収穫出来ます。
気温が安定してから、畝に透明マルチを張って種を直蒔きすれば確実に発芽が揃い、成長も促進されます。

オクラの育て方 – 栽培のポイント

わが家の菜園でオクラ栽培をするうえで気をつけているポイントです。
1.種蒔きは気温が高くなってから
オクラの発芽適温は高いので、安全のため種蒔きは気温が高くなるまで待ちます。
無理して発芽させたとしても成長スピードも遅く失敗のリスクが高いだけです。

2.マルチを張って直蒔きする
マルチを張れば地温も高くなり発芽も成長も断然良くなります。
家庭菜園ではポットで育苗したり、苗を購入する場合も多いと思いますが、オクラの根は直根性のため大きい苗は移植に失敗することがあります。
直蒔きならば移植のストレスがありません。

3.幼苗時のアブラムシに注意する
幼苗の柔らかい葉にはアブラムシが良く付きます。葉がよじれていたり、成長が悪い場合は葉裏にアブラムシがびっしりということが度々あります。
この時期は春のアブラムシの盛期と重なっています。発見したらすぐに薬剤で駆除します。

4.水はけを良くする
オクラは過失に弱く、極端の場合は衰弱してしまいます。水の溜まりやすい場所は避けて栽培します。

5.肥切れさせない
オクラは栽培期間が長く、実も次々と付けるので肥料の吸収も多い野菜ですので、元肥はもとより追肥も適宜行い肥切れさせないことが肝心です。

6.収穫はこまめにする
オクラの実はすぐに大きくなり固くて食べられなくなります。毎日観察してこまめに収穫します。
取り遅れた実は草勢を弱らせるので切り落として処分します。

7.不要な葉の処理
花、実の付いたところから一段下の葉を残してそれ以下の葉は適宜切り落として処分します。
不要な葉の切除は株の負担を減らすと同時に、周囲の作物への風通しと日照も良くなります。

8.収穫終了の見切りは早く
夜間の気温が低くなってくるとオクラの実は良いものが穫れなくなり、実の肥大にも日数が要するようになります。
効率も悪くなり、時期的に次の作付もあるので早めに抜き取って終了させます。

栽培手順

準備するもの

①苦土石灰

雨で酸性に傾きやすい土壌を、アルカリ性の苦土石灰を混入することで酸度の調整をします。又苦土石灰はカルシュームとマグネシュームの補給にもなり、これら微量要素の欠乏による生育不良を防止します。
苦土石灰は粉状と粒状があり、粒状のものが、風に飛ぶこともなく、使い易く健康的なので家庭菜園では多くの人が使っています。
石灰にはこの他に消石灰と有機石灰があり、それぞれの利点もあるのですが当面この苦土石灰があれば何も不足する事はありません。

②化成肥料

窒素N、リン酸P、カリKの含有量がそれぞれ12前後のバランスのとれた配合で元肥と追肥の双方に使えるとの表記のある化成肥料が色々な野菜に使えて万能で便利です。
化成肥料は一般的に肥料成分が多く肥効が強い為経済的ですが、反面与え過ぎと根に直接触れるような施用は作物を傷める事があるので注意が必要です。
その為種蒔きや定植の1週間前までには施用して土とよく馴染ませておく事が基本です。尚化成肥料は本来即効性ですが製品によりゆっくり効く加工を施して元肥にも使えるものがあります。

③堆肥

遅効性の肥料ですが、土壌中の有用微生物の増殖を助けて土をふかふかにして水はけを良くして地力の維持向上にも役立ち、又連作障害の軽減にも有効とされています。
肥料成分はそれほど高くない為、過不足による直接的な影響は少ないですが、土壌の健全性を保ちながら長く野菜を栽培する為には毎作ごとに施用した方が良いと思います。
牛糞など動物性のものに植物由来の素材を配合した色々な製品が販売されているので、使い方と施肥量をよく確認して使用します。
尚堆肥だけでは野菜が成長する養分を賄えないので、普通は化成肥料と併用して使います。

野菜の肥料について

④オクラの種

オクラの種は1袋に、10株程度の栽培であれば翌年の分も賄えるぐらい入っています。実を塾させれば簡単に自家採種も出来ますが、価格も150円程度と安いので買った方が良いと考えます。
自家採種する場合は実が熟す迄栽培畝を使用し続けなければならないので得策ではないと思います。
種類は五角オクラ、丸形オクラ、赤オクラなど色々ですが、緑色の五角オクラが一般的です。

我が家でいつも使っている五角オクラの種、プランターも含め毎年12株づつ栽培していますが、一か所4粒程度の種を使って2年分賄えます。

⑤透明マルチ

地温をあげてオクラの発芽を促す為に畝に張りますが発芽後の成長にも大きな効果を発揮します。
ビニールトンネルに使った後のビニールを代用しても構いません。トンネル用のビニールは新しいものでないと気密性が劣るので使えませんが、マルチなら十分使えます。
わが家では透明マルチはいつもトンネルで使った古物利用です。

土づくり

①苦土石灰の混入

種蒔きの2週間前迄に鍬で土を良く耕して苦土石灰を混入しておきます。
苦土石灰の量は1㎡当たり150gのやや多めとします。

②元肥入れと畝立て

種蒔きの1週間前に元肥として化成肥料と堆肥を入れ畝を整えておきます。
畝幅は60㎝として、板で平に均して水たまりなどが出来ないようにします。
化成肥料の量は1㎡当たり150gとしますが、多少多くても少なすぎるよりオクラの場合構いません。樹勢の強い方がオクラがたくさん収穫出来ます。

堆肥は製品により原料と成分が異なるので施す量は一概に言えませんが、毎作ごとに施している畑では、費用面からも多少は少な目でも良いと思っています。わが家の場合は何を栽培するにしても毎作ごとに牛糞もみ殻堆肥を3㎡当たり中くらいの角スコップで軽く5杯程度と少な目ですが土の状態は健全に維持されているようです。
尚わが家では堆肥の量は野菜を問わずほぼ同量とし、施肥量は化成肥料の量で加減しています。
オクラの元肥の入れ方は全面施肥が良いでしょう。

土づくりの基本について

マルチング

オクラは発芽に温度を要することと、移植は苦手という性質があるので、マルチングで地温を上げて直蒔き栽培が簡単で丈夫に育ちます。
マルチは黒より地温が上がり易い透明マルチが効果的です。只透明マルチは雑草も生えるので、いやな場合は黒マルチでも構いません。
尚生育後半期は気温が高くなっているので、追肥の際にマルチが邪魔な時は、取り除いても構いません。その代りしっかり土寄せをしておきます。

種蒔き

①マルチに穴を開ける

穴開け器を使いマルチに株間45㎝として穴を開けます。

②種を蒔く窪みをつくる

瓶の底などを畝に押し当て深さ1㎝の窪みを作ります。

③種を蒔く

窪みの中に3-4㎝の間隔で種を4粒蒔きます。
オクラの種は硬く吸湿し難いので、一晩水に浸してから蒔くと発芽しやすいです。余った種は翌年も使えます。

種子の保存について

③覆土する

1㎝位の厚さで種に土をかけ手のひらで軽く叩くようにして表面を押さえる。

④水をやる

ジョーロを使い優しく水やりして種蒔きは終了です。

発芽迄表土が乾かないように、注意しながら発芽を待ちます。発芽してからは水やりは不要です。

保温

マルチングをして地温を上げるだけで、発芽し易く成長も早まります。不織布やビニールトンネルを掛けるなどの作業はしていません。

間引き

子葉が展開したら2本残して間引き、6-7㎝になったら1本地際から切り取り一本にします。
この頃に葉がよじれていたり、元気がない時は、葉裏にアブラムシが付いていることが多いので、注意して観察します。

収穫

7月になると花が咲き始めて収穫期を迎えます。オクラはあっという間に大きくなって硬くなるので毎日見回って収穫します。
又オクラは先端に花が咲く為収穫を続けているとどんどん背が高くなっていくので役目を終えた下の方の葉は実が付いている下一段を残して順次切って処分します。
無駄な養分の消費を防ぎ、風通しが良くなります。最盛期はジャストサイズのオクラが毎朝10株当り5-6個の見当です。

8月上旬、この頃になるとオクラも大分丈が伸びてきて花の咲く位置が1mを超えます。収穫の盛りはまだまだ涼しくなるまで続きます。この日は10株からそれぞれ1本づつ収穫できたようです

手入れ

※追肥

草丈20㎝と50㎝位の時にそれぞれ一株当たり軽く一握りの化成肥料を与えます。与える時はマルチの端をめくり畝肩に施します。オクラは収穫期間が長いのでその後も2-3週間ごとに半握り程度の追肥をして肥切れを起こさないように注意します。

病害虫

ほとんど心配無いですが、幼苗の軟らかい葉にアブラムシがよく付きますので見つけたら薬剤で駆除します。
ワタノメイガが葉を巻きこみ食害することもあるので、見回ってそのような葉を発見したら、蒔いた葉を伸ばしてみると中に虫がいるので手で駆除します。



病害虫と対策、農薬についてはこちらをご覧ください

オクラ大敵ワタノメイガオクラ食害しながらクルリ巻いてようにして中に潜伏していますほぐしてみると黒いだらけにして幼虫が入っていますワタノメイガたくさん産みつけるので被害瞬く間広がります

※支柱

風の強い場所は支柱を立て留めておけば安心です。支柱は株が太くなり、根ががっしりと張る後半は取り除いても大丈夫です。
草丈が高くなってきたら、それに応じてヒモで留める位置を変えて留め直しをします。幹が太くなってヒモが食い込むことがないように注意が必要です。

オクラのプランター栽培

ポットに種を蒔いて育苗してからプランターに定植して育てる方法です。
種がなかったりプランター数が少ない時は苗を買ってきて植え付ける方が簡単です。
オクラはプランターに直接種を蒔くことも出来ますが、その場合は気温が十分上がってから蒔かないと発芽しない恐れがあります。

栽培時期

オクラは寒いと発芽しにくいので5月25日位から下旬の間に種を蒔いた方が安心です。苗を買って植えるなら2-3週間程度遅くて良いでしょう。7月半ばより収穫出来ます。

栽培手順

準備するもの

①プランター

縦520×横342×深さ267の野菜用プランターを使います。根の張りの浅いものからしっかりと張るものまで兼用できて使い勝手が良い為、わが家ではこの型でほぼ統一しています。オクラはこのプランターで2本育てます。

②野菜用培養土

草花兼用の培養土もありますが、高級品とはいかなくとも多少良質な野菜専用の培養土を使いたいものです。
赤玉土などの基本用土がしっかりと配合されて保水力、保肥力が優れているものは、再生しながら長く使えます。
新しい培養土を使えば病害虫のリスクが小さくて安心ですが、一度何かを栽培したものは病原菌や害虫の卵など心配も多くなり野菜が育つための養分も失われています。再利用する場合は事前に日光や薬剤による除菌と殺虫そして失われた養分を補足するなどの土づくりが必要です。又実際に用土を再利用する際は同じ土に再び同じ野菜や同じ科の野菜を栽培する事の無いように注意する必要があります。

プランター用土の再利用について

③鉢底石

水はけを良くする為、プランターの底が隠れる程度に敷いて使います。ネットに入れて使えば、プランターの土を入れ替える際に土と混ざらずに作業が楽になります。ネット入りもありますが、バラで買って自分でネットに入れた方が安上がりで量的な応用も自在です。

⓸オクラの種

初めは一般的な五角オクラが良いでしょう。翌年分の種は収穫末期になったら1-2本収穫せずに熟すまで育てれば簡単に自家採種できます。

⑤種蒔き培土

発芽しやすく、生育に良い調合になっています。必ず新しいものを使います。古い用土や畑の土では水はけや保水性が劣り、酸度と養分も不確かです。又病原菌の存在など様々なリスクがあります。

⑥9センチポット

種蒔き

①ポットに用土をいれる

ポットに種蒔き培土を8分目位入れます。倍土はあらかじめ吸湿させておくと、その後の水やりの際水を吸いやすくなります。

②種を蒔く

9センチポットに4粒程度の種を蒔いて覆土したら水やりします。夜間はまだ気温が低いのでビニールトンネル又は暖かい室内の中で発芽させます。
室内の場合は徒長しないように暖かい日中は戸外で陽を当てて育てます。オクラの種は固くて吸湿しにくいので一晩水に浸けてから蒔くと発芽しやすいです。定植までの育苗期間は1か月弱です。

間引き、定植

芽が出そろったら元気の良いものを2本残して他は間引きし、定植まで育てます。定植の際は根鉢を崩さないように注意して2本そのまま植え付けます。
オクラは細根の少ない直根の為根鉢が崩れるのを嫌うので、植え付けた2本を1本に間引くときも引き抜かずに根元からカットする方が安心です。
尚定植前に水やりをしておけば根鉢が崩れにくくなります。2本植えるのは深い意味はありませんが、1本よりは安心というだけです。

収穫

7月に入ると蕾が付き開花が始まります。中旬には収穫が出来るようになるので、毎日チェックして適度の大きさに成長したオクラから順次収穫します。9月中旬位までは採り続けることが出来ます。

7/15の画像ですが、明日になれば収穫出来そうな実が付いています。その下段にはすでに収穫した跡もわかります。

手入れ

※支柱

オクラは根張りも良く茎も頑丈なので特別支柱は要りませんが、小苗のうちは支柱を立てて止めておけば安心です。

※追肥

長期間にわたり花実を付けるため肥料も多く吸収しますので、化成肥料や液肥を時々施して肥切れを起こさないようにします。

※整枝、葉刈り

オクラは花の咲く位置が先端付近なのでどんどん上に伸び丈が高くなっていきます。
そこで実の付いている場所から一段下の葉を残してそれより下の葉は順次カットしていきます。
不要な養分の吸収を抑えて風通しと日照を良くするためです。

※病害虫

幼苗の時にアブラムシがよく付くので葉裏をまめにチェックしておきます。尚オクラは加湿に弱いので水はけの良い用土を使って適度な水やりをすることが健全な成長のために大事です。

又オクラには収穫期頃になるとワタノメイガと言う黒っぽい蛾の幼虫が付いて葉を食害します。
この虫はオクラの葉を丸めるようにして中に潜んでおり、すぐに分かるので見つけ次第取り除きましょう。

病害虫と対策、農薬についてはこちらをご覧ください

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