わが家のカブづくり

カブ
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家庭菜園では小カブから中カブ、そして大カブと順次収穫出来る大カブが楽しめます

家庭菜園向きのカブの育て方を我が家の菜園を例に紹介しています。
カブは暑さに弱い為、春蒔きは早く蒔いて暑くなる前に成長させてしまいます。
その為種蒔きから生育当初はビニールトンネルで保温しています。
秋蒔きは保温などの必要がないので時期さえ守ればとても簡単です。
小カブより大カブの方がカブ菜、小カブ、中カブ、大カブと順次収穫出来る楽しみがあります。

/AomusiGarden

カブの基本情報

アブラナ科、適応土壌酸度PH5.5-6.5、連作(1年程度空ける)、発芽適温20-25℃、発芽可能8℃位
生育適温15-25℃、日照ー反陰午前中の陽ざし位が適当
石灰、肥料ともごく普通で元気に育ちます。アブラナ科作物との連作には弱いので、注意します。

カブの栽培時期 (わが家での作型)

①早春蒔き5月採り

種蒔き3/13、収穫5/中から5/下を標準としています。未だ寒い時期なので、種蒔き~生育前半まではビニールトンネルをかけて保温します。
カブは気温が高くなると日中葉がしおれ、良いものが穫れないので暑くなる前に収穫できるようにしています。
害虫が未だいない時期なので気持ちよく栽培できます。

②9月蒔き晩秋採り

種蒔き9/10、収穫10/下~11/中を標準としています。残暑を警戒して少し遅めにしていますが、お天気次第ではもう少し早めに蒔いた方が確実に大きく育ちます。
しかしこれ以上遅いと育ち切らないうちに寒くなることがあります。

カブの育て方 – 栽培のポイント

わが家の家庭菜園でカブを栽培する際には以下の事に留意しています。
1.種蒔きの時期
カブは暑さを避けて冷涼な気候下で元気良く育てないと品質が悪くなるので時期には特に注意します。

2.連作を避ける
カブの後はもちろん他のアブラナ科の野菜の後で栽培しても、ベト病が発生したり、意外と出来の悪い事が多いので、なるべく他の科の野菜の後で栽培します。

3.種蒔きは2列筋蒔き
条間30㎝とり、2列の筋蒔きで栽培します。

4.害虫防除
アオムシが大敵となります。特に秋作の生育初期はモンシロチョウの活動がまだ盛んですので要注意です。
間引き菜なども利用するので、農薬の使用は避けて、防虫ネットを掛けます。

5.間引きと株間
発芽から数回に分けて間引きを行います。間引きが遅れると日照、風通しが悪化して軟弱に育ち、病気が出やすくなります。
間引き菜、小カブ、中カブとして順次収穫し、最終的には株間10㎝程度を取って大カブまで育てます。

6.適時の収穫
収穫が遅れるとカブがひび状に割れたり、肌が悪くなったりするので、注意が必要です。

栽培手順

準備するもの

①苦土石灰

雨で酸性に傾きやすい土壌を、アルカリ性の苦土石灰を混入することで酸度の調整をします。又苦土石灰はカルシュームとマグネシュームの補給にもなり、これら微量要素の欠乏による生育不良を防止します。
苦土石灰は粉状と粒状があり、粒状のものが、風に飛ぶこともなく、使い易く健康的なので家庭菜園では多くの人が使っています。
石灰にはこの他に消石灰と有機石灰があり、それぞれの利点もあるのですが当面この苦土石灰があれば何も不足する事はありません。

②化成肥料

窒素N、リン酸P、カリKの含有量がそれぞれ12前後のバランスのとれた配合で元肥と追肥の双方に使えるとの表記のある化成肥料が色々な野菜に使えて万能で便利です。
化成肥料は一般的に肥料成分が多く肥効が強い為経済的ですが、反面与え過ぎと根に直接触れるような施用は作物を傷める事があるので注意が必要です。
その為種蒔きや定植の1週間前までには施用して土とよく馴染ませておく事が基本です。尚化成肥料は本来即効性ですが製品によりゆっくり効く加工を施して元肥にも使えるものがあります。

③堆肥

遅効性の肥料ですが、土壌中の有用微生物の増殖を助けて土をふかふかにして水はけを良くして地力の維持向上にも役立ち、又連作障害の軽減にも有効とされています。
肥料成分はそれほど高くない為、過不足による直接的な影響は少ないですが、土壌の健全性を保ちながら長く野菜を栽培する為には毎作ごとに施用した方が良いと思います。
牛糞など動物性のものに植物由来の素材を配合した色々な製品が販売されているので、使い方と施肥量をよく確認して使用します。
尚堆肥だけでは野菜が成長する養分を賄えないので、普通は化成肥料と併用して使います。

野菜の肥料について

④大カブの種

畑で作る場合は、小カブよりも大カブの方が、カブ菜から始まって小カブ、中カブ、大カブと順次に収穫する楽しみがあるので、作り甲斐があると思います。
タキイ種苗さんの耐病ひかりカブを使っていますが、コーティング種子で青色に着色されているので蒔き易いうえに、味も良く、瑞々しくて歯ごたえも良い品種です。

品質の良いきれいなカブが出来ます。価格は少し高めですが、コーティング種子で蒔きやすく、発芽もほぼ100%なので丁寧に蒔けば無駄にならず、むしろ得のような感じがします。2.5m2列栽培で春秋2回作っていますが1.5~2年使えます。

土づくり

①苦土石灰の混入

種蒔きの2週間前迄に鍬で土を良く耕して苦土石灰を混入しておきます。
苦土石灰の量は1㎡当たり100gとします。

②元肥入れと畝立て

種蒔きの1週間前に元肥として化成肥料と堆肥を入れ畝を整えておきます。
畝幅は60㎝として板で表面を平に均します。表面に凹凸や窪みがあると表土水分のムラなどにより発芽や初期成育に不揃いが発生します。
化成肥料の量は1㎡当たり100gとしますが、使う化成肥料の成分量によって加減したり、前作の残肥を想定して加減する場合もあります。

堆肥は製品により原料と成分が異なるので施す量は一概に言えませんが、毎作ごとに施している畑では、費用面からも多少は少な目でも良いと思っています。わが家の場合は何を栽培するにしても毎作ごとに牛糞もみ殻堆肥を3㎡当たり中くらいの角スコップで軽く5杯程度と少な目ですが土の状態は健全に維持されているようです。
尚わが家では堆肥の量は野菜を問わずほぼ同量とし、施肥量は化成肥料の量で加減しています。
カブの場合元肥の入れ方は畝全体に均一に混和する全面施肥が良いと思います。

土づくりの基本について

種蒔き

①蒔き溝を作る

畝に板などを押し当てて畝の長手方向と平行に条間30㎝、深さ1㎝の溝を2本作ります。

②種を蒔く

溝に間隔を1cmにして種をスジ蒔きます。種蒔きは面倒でも丁寧にやった方が、その後の間引きがやりやすくて、初期成育も揃います。
余った種は捨てずに保存しておけば次回も使えます。
種を蒔く時に畝の乾燥が激しい時は、あらかじめ畝にたっぷりと水を含ませておきます。又このような日は午後になってから種蒔きをした方が無難です。
日中に蒔くと種が十分吸湿しないうちに表土が乾燥する恐れがあるからです。

種子の保存について

③覆土する

1㎝位の厚さで種に土をかけ(覆土)板で軽く叩くようにして表面を押さます。押さえることによって水やりや強い雨による種の流失を防ぐと共に保湿にも効果的です。

④水をやる

ジョーロを使い優しく水やりして種蒔きは終了です。
秋蒔きの場合で土が極端に乾燥している時は、前日に十分な給水をしておいて、種を蒔く際は表土をレイキて軽く柔らかくしてから蒔き溝を作ります。
乾燥している土はジョーロで水をまいてもなかなか吸収してくれませんが、あらかじめ適度に吸湿させておけば種蒔き後の水やりが簡単にできます。
早春栽培での種蒔きは時節柄畝がそのような過乾燥状態になっている事は無いと思います。

発芽迄表土が乾きすぎないように、注意しながら発芽を待ちます。発芽してからは水やりは不要です。ただし水のやり過ぎは加湿になったり、土が締まったりして発芽に悪影響を与えますので湿り気のある時は水やりはタブーです。

保温

3月蒔きは未だ寒いのでトンネルで保温して発芽、成長を促します。4月になったら徐々に外気にならしてトンネルを外します。

間引き

1回目は固まって発芽している所をほぐすように間引き、その後は成長に従い数回間引きながら、カブ菜として又小カブや中カブとして収穫しています。
間引きが遅れがちだと生育に一番悪影響があるので、適時に行うことが大事です。

収穫

種蒔き後1ヶ月半から2ヶ月で大きく成長したら収穫です。採り遅れると割れたり、カブの表面が変色して質が落ちるので、注意を払いながら適期に収穫してしまいます。

手入れ

※追肥

2回目、3回目の間引きの後に化成肥料を株の周りに2摘まみほど施し、畝間の土をすくって土寄せします。

病害虫

早春蒔きしたものは害虫が出て来る時期までにある程度成長してしまいますが、秋ものは涼しくなるまでの間はアオムシが大敵となります。
葉に少しでも食われた痕があれば必ず青虫がいますので捕まえて取り除きましょう。ベト病になり易いので連作を避け、間引きと適切な株間を心掛けて風通し良く育てます。

病害虫と対策、農薬についてはこちらをご覧ください

カブのプランター栽培

プランター栽培は小カブという人が多いようですが、わが家では畑と同じ大カブを育てています。
理由は畑で使う種と共用と言う事もありますが、やっぱりプランターでも食べ応えがあって実用性の高いものを作りたいと言う気持ちでしょうか。

栽培時期

春と秋ともに栽培できますが、暑さに弱いので春蒔きは3月中頃にプランターをビニールで覆って保温して蒔きたいところです。
面倒なら遅れないように4月初旬には蒔きます。秋蒔きは9月初旬~中旬が種蒔きの適期です。

栽培手順

準備するもの

①プランター

縦520×横342×深さ267の野菜用プランターを使います。根の張りの浅いものからしっかりと張るものまで兼用できて使い勝手が良い為、わが家ではこの型でほぼ統一しています。

②野菜用培養土

草花兼用の培養土もありますが、高級品とはいかなくとも多少良質な野菜専用の培養土を使いたいものです。
赤玉土などの基本用土がしっかりと配合されて保水力、保肥力が優れているものは、再生しながら長く使えます。
新しい培養土を使えば病害虫のリスクが小さくて安心ですが、一度何かを栽培したものは病原菌や害虫の卵など心配も多くなり野菜が育つための養分も失われています。
その為再利用する場合は事前に日光や薬剤による除菌と殺虫そして失われた養分を補足するなどの土づくりが必要です。
又実際に用土を再利用する際は同じ土に再び同じ野菜や同じ科の野菜を栽培する事の無いように注意する必要があります。

プランター用土の再利用について

③鉢底石

水はけを良くする為、プランターの底が隠れる程度に敷いて使います。
ネットに入れて使えば、プランターの土を入れ替える際に土と混ざらずに作業が楽になります。
ネット入りもありますが、バラで買って自分でネットに入れた方が安上がりで量的な応用も自在です。

⓸カブの種

小カブから大カブまで適宜収穫できる耐病ひかりカブを使っています。

種蒔き

①プランターに用土をいれる

プランターに鉢底石を敷いて、培養土を縁から3㎝迄入れます。

②種を蒔く

プランターの長手方向に深さ1㎝の蒔き溝を、条間20㎝とって2本作ります。溝は板か棒を押し当てて作ります。
種蒔きは溝に種を1㎝間隔に置いたら1㎝の覆土をして軽く押さえ、ジョーロで優しく水やりします。
発芽までは表土を乾燥させないように注意しながら、適宜水やりをします。

間引き

1回目の間引きは子葉が展開したら固まって発芽しているところをほぐすように間引き、その後は成長に合わせて数回間引きして最終的には1条に3本程度とします。
間引き菜や間引いた小カブ、中カブも美味しく食べれます。

収穫

種蒔き後約55日位で収穫できます。その間に小カブや中カブの付いた間引き菜を楽しみ最後に大カブが収穫出来れば成功です。

4/6種蒔き、6/3の収穫までに57日間要しました。生育後半は日中の暑さでしおれている事が多くなった為小ぶりなカブとなってしまいました。3月中頃までに蒔けばもっと肥大します

手入れ

※追肥

草丈5㎝位と15㎝位の時に化成肥料を条間とプランターの端にパラパラ程度与えます。週一度の液肥を与えても構いません。

※病害虫

アブラナ科なのでアオムシが大敵となります。マメに見回り捕殺するか防虫ネットで防除します。

病害虫と対策、農薬についてはこちらをご覧ください

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