わが家のインゲンづくり

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手なしインゲンは長い支柱やネットが不要なので家庭菜園で手軽に栽培出来ます

家庭菜園向きの手なしインゲンの育て方をわが家の菜園を例に紹介します。
手なしインゲンは低い簡単な支柱で囲うだけで手軽に栽培出来る上に、1株当りに多くの実を成らせるので、数株植えておくだけで自給には十分事足ります。
丈が低いので周りの畝への日照の邪魔にもならず、露地の畝に直蒔きしておくだけで簡単に育ちます。

/AomusiGarden

インゲンの基本情報

マメ科、適応土壌酸度PH6-6.5、連作(2年程度空ける)、発芽適温20-25℃、生育適温15-25℃
日照ー日向~反日蔭でも可
連作に弱い性質があるので注意が必要です。

インゲンの栽培時期 (わが家での作型)

春やや遅めの栽培としています。

種蒔き5月/15日、収穫7月/上旬~8/上旬を標準としています。インゲンは発芽温度が多少高めですので、気温が安定する時期まで待ってからの種蒔きすると発芽とその後の成長が安心です。
ナス、トマトなどの夏野菜の植え付けが一段落してからの作業と考えています。スナップエンドウと収穫時期が重ならないのも良いですね。

インゲンの育て方 – 栽培のポイント

わが家の家庭菜園でのインゲン栽培はごく少量の5~6株程度ですが、自家用にはちょうど良いくらいです。思ったよりインゲンは実付が良いです。

1.種まきはやや遅めにする
発芽温度が高めのためという理由もありますが、スナップエンドウと収穫時期が重ならないようにと言う事もあります。
家庭菜園では少量でも同じようなものが重なると持て余しぎみになるので時期を調整しています。

2.防鳥網をかける
鳩に食べられないように、種蒔きから子葉が展開するくらい迄は網をかけておくと安全です。実はなぜか食べられないようです。

3.日照強すぎで葉焼けすることがある
インゲンは雨や曇天続きから一転して急に強い日差しを受けると、一時的に葉焼けを起こすことがあります。葉焼けが多少あっても気にしなければ、実成りに影響ないので心配はいりません。天気に慣れてくれば大丈夫です。

4.肥料過多にしない
インゲンはマメ科の野菜ですので肥料(とくに窒素)過多は禁物です。過ぎると枝葉だけ繁り肝心のマメの成りが悪くなります。

5.倒伏を防止する
手無しインゲンであっても風や雨で簡単に倒れて自立できないので、支えてやる必要があります。両側を棒やヒモで囲んで支えるのが一番簡単です。

6.採り残しやすいので注意
インゲンの実は葉に隠れて以外と見落としがちなので、要注意です。知らぬ間に大きく成り過ぎて食用にならないことが度々あります。

栽培手順

準備するもの

①苦土石灰

雨で酸性に傾きやすい土壌を、アルカリ性の苦土石灰を混入することで酸度の調整をします。又苦土石灰はカルシュームとマグネシュームの補給にもなり、これら微量要素の欠乏による生育不良を防止します。
苦土石灰は粉状と粒状があり、粒状のものが、風に飛ぶこともなく、使い易く健康的なので家庭菜園では多くの人が使っています。
石灰にはこの他に消石灰と有機石灰があり、それぞれの利点もあるのですが当面この苦土石灰があれば何も不足する事はありません。

②化成肥料

窒素N、リン酸P、カリKの含有量がそれぞれ12前後のバランスのとれた配合で元肥と追肥の双方に使えるとの表記のある化成肥料が色々な野菜に使えて万能で便利です。
化成肥料は一般的に肥料成分が多く肥効が強い為経済的ですが、反面与え過ぎと根に直接触れるような施用は作物を傷める事があるので注意が必要です。
その為種蒔きや定植の1週間前までには施用して土とよく馴染ませておく事が基本です。尚化成肥料は本来即効性ですが製品によりゆっくり効く加工を施して元肥にも使えるものがあります。

③堆肥

遅効性の肥料ですが、土壌中の有用微生物の増殖を助けて土をふかふかにして水はけを良くして地力の維持向上にも役立ち、又連作障害の軽減にも有効とされています。
肥料成分はそれほど高くない為、過不足による直接的な影響は少ないですが、土壌の健全性を保ちながら長く野菜を栽培する為には毎作ごとに施用した方が良いと思います。
牛糞など動物性のものに植物由来の素材を配合した色々な製品が販売されているので、使い方と施肥量をよく確認して使用します。
尚堆肥だけでは野菜が成長する養分を賄えないので、普通は化成肥料と併用して使います。

野菜の肥料について

④インゲンの種

蔓の出ない手なしインゲンと蔓性インゲンがあります。種袋に大きく書いてあるのですぐ解ります。周りの畝への日照を考えると、狭い菜園では丈の低い手無しインゲンが向いています。長い支柱やネットなどが要らないのも魅力です。

土づくり

①苦土石灰の混入

種蒔きの2週間前迄に鍬で土を良く耕して苦土石灰を混入しておきます。
苦土石灰の量は1㎡当たり100~130gとします。

②元肥入れと畝立て

種蒔きの1週間前に元肥として化成肥料と堆肥を入れ畝を整えておきます。
畝幅は60㎝として、板で表面を平に均します。表面の凹凸は水たまりや湿度のムラを生じて、発芽と生育が不揃いになる原因となります。
化成肥料の量は1㎡当たり70gとします。インゲンは与え過ぎると葉ばかり繁り実付きの悪い状態になるので、少な目に施しておき、様子を見ながら追肥で調整した方が無難です。又化成肥料の成分や前作の残肥を考慮して加減する場合もあります。

堆肥は製品により原料と成分が異なるので施す量は一概に言えませんが、毎作ごとに施している畑では、費用面からも多少は少な目でも良いと思っています。わが家の場合は何を栽培するにしても毎作ごとに牛糞もみ殻堆肥を3㎡当たり中くらいの角スコップで軽く5杯程度と少な目ですが土の状態は健全に維持されているようです。
尚わが家では堆肥の量は野菜を問わずほぼ同量とし、施肥量は化成肥料の量で加減しています。
インゲンの元肥の入れ方は肥料を畝全体にすきこむ全面施肥が良いでしょう。

土づくりの基本について

種蒔き

インゲンの種は点蒔きという種の蒔き方で、所定の株間を取った窪みに数粒づつ蒔くやり方です。

①種を蒔く窪みをつくる

瓶の底などを畝に押し当て株間30㎝、深さ1㎝の窪みを作ります。手なしインゲンは1株でもたくさん実が付きますので、家庭用では数株で十分です。
5株植えたらおそらくおすそ分けか冷凍保存かと言う状態でしょう。
種は余ると思うので保存しておけば、翌年も使えます。

種子の保存方法

②種を蒔く

窪みの中に3-4㎝の間隔で種を4粒程蒔きます。一般的な種袋の容量では5株作った場合、ちょうど翌年分が余る感じです。

③覆土する

1㎝の厚さで種に土をかけ(覆土)たら板で軽く叩くようにして表面を押さえます。
インゲンの種は発根が始まるとすぐに土を押し上げて表土から顔を出すので、鳥に食べられないように網などで防除しておくと安心です。

④水をやる

ジョーロを使い優しく水やりして種蒔きは終了です。

種蒔き時の水やりだけで、種豆に十分に水分を含みますので、以後水やりせずとも必ず発芽します。乾いたからと水をやると種が腐敗したりする原因になります。

⑤網を掛ける

鳥がほじって種豆を食べたり、猫が掻きまわして台無しになることがあるので、種蒔き直後から本葉の出始めまでは網を掛けておけば安心です。

間引き

子葉が展開し、本葉が出たら1-2本残して育てます。わが家では2本残しています。

収穫

6月末になり花が咲き始めると間もなく収穫です。油断しているとすぐに食べごろまで成長しているのでマメに収穫しましょう。手なしインゲンは収穫の際、葉に隠れて見落としやすいので気を付けましょう。

手入れ

※追肥

草丈10-15㎝の時に株まわりに軽く2摘まみ程度の化成肥料を施すか、薄い液肥を週1回与えます。葉が大きく、葉色も濃い緑で肥料が効き過ぎと感じた時は追肥は不要です。

病害虫

アブラムシやハダニが付くことがありまので新芽の先や、葉裏をまめにチェックします。
病害虫と対策、農薬についてはこちらをご覧ください

※支柱

手なしインゲンといえども倒れやすいので、低い支柱を立て紐や棒で囲んでおけば風にも安心です。

インゲンのプランター栽培

プランターに種を直蒔きして育てますが、インゲンの育て方は基本的に畑の畝での栽培と変わりません。インゲンはプランターでも簡単に育てることが出来るので、身近に置いて花や実を眺めるのも楽しいかもしれません。日照はある程度必要です。

栽培時期

5月中旬に種を蒔いて7月上旬からの収穫となりますが、早めに栽培したい場合はこの辺(東北南部)でもこれよりも2~3週間早くても可能です。
インゲンは収穫までの日数も他の豆類より断然短くて手軽に栽培出来るのが強みですね。

栽培手順

準備するもの

①プランター

縦520×横342×深さ267の野菜用プランターを使います。根の張りの浅いものからしっかりと張るものまで兼用できて使い勝手が良い為、わが家ではこの型でほぼ統一しています。

②野菜用培養土

草花兼用の培養土もありますが、高級品とはいかなくとも多少良質な野菜専用の培養土を使いたいものです。
赤玉土などの基本用土がしっかりと配合されて保水力、保肥力が優れているものは、再生しながら長く使えます。
新しい培養土を使えば病害虫のリスクが小さくて安心ですが、一度何かを栽培したものは病原菌や害虫の卵など心配も多くなり野菜が育つための養分も失われています。再利用する場合は事前に日光や薬剤による除菌と殺虫そして失われた養分を補足するなどの土づくりが必要です。又実際に用土を再利用する際は同じ土に再び同じ野菜や同じ科の野菜を栽培する事の無いように注意する必要があります。

プランター用土の再利用について

③鉢底石

水はけを良くする為、プランターの底が隠れる程度に敷いて使います。ネットに入れて使えば、プランターの土を入れ替える際に土と混ざらずに作業が楽になります。
ネット入りもありますが、バラで買って自分でネットに入れた方が安上がりで量的な応用も自在です。

⓸インゲンの種

蔓あり種と蔓なし種がありますが、扱いやすい蔓なし種が良いでしょう。支柱やネットを設置する場所を確保できる場合は蔓あり種も良いかと思います。

種蒔き

①プランターに用土をいれる

プランターに鉢底石を敷いて、培養土を縁から3㎝迄入れます。

②種を蒔く

プランターに2か所瓶の蓋などを押し当てて種を蒔く窪みを作ったら種を3-4粒ほど蒔いて軽く覆土します。種蒔き後はジョーロで軽く水やりします。
尚種蒔き前にはプランターの用土には底まで十分に水分が浸みるように丁寧に水やりをしておきます。用土全体に含水してないと短時間で乾燥してしまい発芽不良の原因となります。

間引き

芽が出そろったら元気の良いものを1か所2本残して他は間引きします。

収穫

種蒔き後1か月半位で花が咲きだし、実が付く時期を迎えますので適度な大きさに育ったものから収穫します。

手入れ

※支柱

蔓なしでも倒れやすいので、どんな方法でも構いませんが倒伏防止策を施して置く必要があります。
プランターの場合は細い支柱をアーチ状にして何か所かに立てておけば手軽で簡単です。

※追肥

葉が濃緑で大きい場合は必要ありません。もしその反対なら様子を見ながら液肥を適宜与えた方が簡単です。

※病害虫

アブラムシやハダニが付くことがありまので新芽の先や、葉裏をまめにチェックします。

病害虫と対策、農薬についてはこちらをご覧ください

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