わが家のゴーヤづくり

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前年に自家採種した種をポットに蒔いて育苗してから定植しています

家庭菜園向きのゴーヤの育て方をわが家の菜園を例に紹介しています。
ゴーヤの種をポットに蒔いて、トンネル保温下で発芽させて育苗します。定植したら5節目で摘芯し、子蔓を3本伸ばします。
ゴーヤは元気良く蔓を延ばし繁茂するのでグリーンカーテンとしても最適です。自家採種も簡単です。

/AomusiGarden

ゴーヤの基本情報

ウリ科、適応土壌酸度PH5.5-6.5、発芽適温25-30℃、生育適温22-30℃日照-日向
連作障害はあると言われていますが、余り感じていなのでよく解りません。毎回同じ場所ですが、堆肥を入れて丁寧に土づくりしているせいかもしれません。

ゴーヤの栽培時期 (わが家での作型)

5月の初めに種を蒔いて育苗し、5月末に植え付けて7月半ば位から収穫です。ゴーヤは発芽に温度を要するのでトンネル内で管理します。
家庭用としては1-2本あれば十分なので、あえて育苗はしないと言う場合は苗を買って定植からスタートとなります。苗は5月になればホームセンターなどで売られています。

ゴーヤの育て方 – 栽培のポイント

ポイントと言っても1本1本が立派なゴーヤを目指している訳ではなく、自然にたくさんの実が成れば良しとするわが家流の栽培ポイントです。

1.苗は自家育苗する
わずか2本の苗ですが、自家育苗しています。種の採取からのリサイクルへの思いと、芽出しから子葉が展開して苗になっていく過程を楽しみたいとの思いで、この形が続いています。
まだ気温の低い時期なのでトンネル保温下での育苗となります。

2.地力を高める
ゴーヤは蔓が繁茂して背も高いことから、出来れば他の野菜の邪魔にならない畑の端で作りたいので、場所が限られてしまい、あえていつも連作という状態が続いています。
その為に地力を高めようと、堆肥の他に油粕や鶏糞なども入れて早くから土に馴染ませています。

3.基本になる枝は最初に定める

苗の丈が5節を超えたら先端を摘芯すると、子蔓が出て来るので、3本を支柱ネットなどに配置を決めて誘引します。摘芯部より下から出た子蔓や3本以外の子蔓は切り落とします。
3本は勢いよく先へ先へと延び、孫蔓も多数出てます。こみ過ぎたり意図しない場所に延びて邪魔な孫蔓は取り除きますが、基本放任です。
摘芯しないと親蔓の元気が良すぎて実が付くのが遅くなるので注意が必要です。

4.実成は自然にまかせる
初夏の頃は案外少ない実成ですが、7月末頃になると、至る所に実が付き始めます。放任なので立派なゴーヤから小さなものまでさまざまですが、処理しきれないほどの数の実が成るので乾燥保存しておいて、後でつくだ煮に使ったりしながら何とか全量処理しています。

5.適度に水やりする
ゴーヤの成長には適度の水分と水はけの良さが求められます。真夏の過度の乾燥防止に敷き藁などで対策したり、乾燥した日が続く場合は適度に水やりも必要です。

栽培手順

用具と資材の準備

①苦土石灰

雨で酸性に傾きやすい土壌を、アルカリ性の苦土石灰を混入することで酸度の調整をします。又苦土石灰はカルシュームとマグネシュームの補給にもなり、これら微量要素の欠乏による生育不良を防止します。
苦土石灰は粉状と粒状があり、粒状のものが、風に飛ぶこともなく、使い易く健康的なので家庭菜園では多くの人が使っています。
石灰にはこの他に消石灰と有機石灰があり、それぞれの利点もあるのですが当面この苦土石灰があれば何も不足する事はありません。

②化成肥料

窒素N、リン酸P、カリKの含有量がそれぞれ12前後のバランスのとれた配合で元肥と追肥の双方に使えるとの表記のある化成肥料が色々な野菜に使えて万能で便利です。
化成肥料は一般的に肥料成分が多く肥効が強い為経済的ですが、反面与え過ぎと根に直接触れるような施用は作物を傷める事があるので注意が必要です。
その為種蒔きや定植の1週間前までには施用して土とよく馴染ませておく事が基本です。尚化成肥料は本来即効性ですが製品によりゆっくり効く加工を施して元肥にも使えるものがあります。

③堆肥

遅効性の肥料ですが、土壌中の有用微生物の増殖を助けて土をふかふかにして水はけを良くして地力の維持向上にも役立ち、又連作障害の軽減にも有効とされています。
肥料成分はそれほど高くない為、過不足による直接的な影響は少ないですが、土壌の健全性を保ちながら長く野菜を栽培する為には毎作ごとに施用した方が良いと思います。
牛糞など動物性のものに植物由来の素材を配合した色々な製品が販売されているので、使い方と施肥量をよく確認して使用します。
尚堆肥だけでは野菜が成長する養分を賄えないので、普通は化成肥料と併用して使います。

野菜の肥料について

⓸ポット(径10.5㎝)

普通の円形のポリポットで直径10.5㎝のものを使います。トマトやナスの苗で使われている一般的なサイズです。

⑤種蒔き培土

発芽しやすく、生育に良いように土の酸度と肥料成分が調合されていますので必ず新しいものを使います。
古い用土や畑の土では水はけも悪く、病気のリスクもあり、うまく育たないことが多いです。
尚種蒔き培土には素材が細かめで乾きにくいプラグ用とそれよりも粗目のポット用が売られているのでポット用を選ぶようにします。

⑥ゴーヤの種

長れいし、太れいし、白れいし、あばしゴーヤなどの種類がありますが、我が家ではホームセンターなどで普通に売られている中長タイプのゴーヤを育てています。尚ゴーヤは自家採種が簡単にできるので近年は種を買っていません。

一般的な中長タイプの緑ゴーヤの種。
ゴーヤは採種がとても簡単なので最近は全く買っていませんが、今のところ大きな問題もなく普通に収穫出来ています。

種蒔き

①ポットに用土を入れる

ポットに種蒔き培土を7分目程度入れて平に軽く押さえたらジョーロで丁寧に底まで浸みこむように湿らせます。
その際に十分に湿らせたポットと湿らせる前のポットの重さを実感しておくと後々ポットの湿りぐあいを見極める時に役立ちます。
尚種蒔き培土にはあらかじめバケツ等の容器の中で吸湿させてからポットに入れると書いてあるものもありますが、そうでないものについても、同様にした方が最初の水やりの際用土に水が浸みこみ易くなり、乾いた用土をポットに入れるより確実に早く吸湿させることが出来ます。
あらかじめ湿らせる加減は握ってもパサパサと崩れる程度の少量の水で十分です。

②ポットに種を蒔く

種を1ポット3粒程度重ならないように蒔きします。ゴーヤの種は硬く吸湿し難い為、先の尖った部分を中身を傷付けない様に爪切りで切り、一晩水に浸けてから蒔くと発芽し易くなります。

③覆土

種に5ミリ~1センチの厚さの培土で覆土して表土を軽く押さえます。

④注水

ジョーロで優しく水やりして種蒔きは終了です。

発芽迄表土が乾かないように、注意しながら発芽を待ちます。発芽してからも適宜水やりをして、水切れと加湿に注意して育てます。

6/上旬、定植前のゴーヤ苗。トンネル内のマルチに開けた穴にポットを差し込んで地温を利用して育苗しています

保温

ゴーヤは低温下では発芽しないので、トンネル内の保温下で発芽させ育苗します。又黒マルチを張りポットを土に埋める様にしておくとさらに保温効果が高まります。この頃は高温になり過ぎる日もあるので、トンネルの裾を上げ下げして温度管理は要注意です。

ゴーヤを確実に発芽させるには室内の窓辺で温度を25度前後にキープするのが一番効果的です。夜間は窓辺から離したり、ビニールで覆ったりすれば尚効果があります。発芽したら室内では徒長するので、ビニールトンネルの中で育てます。この方法では既に発芽しているのでトンネル内のマルチは不要です。
身近に置いて観察できるため失敗の心配がありません。

間引き

天気の条件にもよりますが1週間~10日で発芽してきます。子葉が展開したら程良い間隔で発芽した2本を残して間引きします。
その後3センチ程度迄育ったら1本残して間引きして定植迄育てます。

土づくり

①苦土石灰の混入

定植の2週間前迄に鍬で土を良く耕して苦土石灰を混入しておきます。
苦土石灰の量は1㎡当たり100gとします。

②元肥入れと畝立て

定植の1週間前に元肥として化成肥料と堆肥を入れ畝を整えておきます。
畝幅は50-60㎝として、畑の端などに植えてネットなどに蔓を誘引する方法で、他の作物の邪魔にならないようにします。
化成肥料の量は1㎡当たり100gとしますが、使う肥料の成分や、前作の残肥を考慮して加減します。毎年同じ場所に作る時は、油粕や鶏糞なども入れて地力を落とさないようにします。

堆肥は製品により原料と成分が異なるので施す量は一概に言えませんが、毎作ごとに施している畑では、費用面からも多少は少な目でも良いと思っています。わが家の場合は何を栽培するにしても毎作ごとに牛糞もみ殻堆肥を3㎡当たり中くらいの角スコップで軽く5杯程度と少な目ですが土の状態は健全に維持されているようです。
尚わが家では堆肥の量は野菜を問わずほぼ同量とし、施肥量は化成肥料の量で加減しています。
ゴーヤの元肥の入れ方は畝全体に肥料を混和する全面施肥が良いでしょう。

土づくりの基本について

定植

種蒔から約4週間で定植です。ポットを逆さにするようにして苗を抜き畝に90㎝の株間を取り植え付けます。植穴には注水して、水が沈んだら植えるようにすると根付きが良いです。終えたらタップリ水を与えましょう。

収穫

実が肥大して緑色が新鮮でみずみずしい時に収穫します。採り遅れると緑が薄れ、やがて黄色くなって熟してしまいます。
穫れすぎたゴーヤは、刻んで乾燥させておけば、好きな時に佃煮が作れます。尚翌年の種を採種する時は収穫末期になってから熟した実に種がたくさん入っています。
採取した種は表面を乾燥させたら、タネ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保管しておけば翌年使えます。

手入れ

※支柱

ゴーヤは蔓性の植物ですので、蔓を誘引する支柱とネットが必要です。どんな形でも構わないと思いますので、場所と好みで色々工夫してみましょう。

※整枝、選定

苗を植え付けて、5節目位まで成長したら先端を摘芯して数本の子蔓を芽吹かせ、この子蔓3本を伸ばしてネットに配置良く誘引します。
ゴーヤは成長力が旺盛で油断すると蔓が増えすぎて繁茂しますので、繁茂しすぎたり、邪魔になる蔓は適宜選定して絡み合わない様にします。花は雄花と雌花がありますが、自然受粉で勝手に結実します。

※追肥

発芽後2週間位に1ポットに化成肥料5-6粒、定植後2週間毎に計2回1株に軽く1つかみのの化成肥料を根元から離して施して軽く土寄せします。

病害虫

ゴーヤは病害虫にも強く特に気を使わなくても元気に育ちますが、高温野菜の為に春早く植えすぎるとうまく育たず苗が萎縮したりすることがあります。
又加湿になるとうどん粉病を発症する事もあります。乾燥し過ぎも苦手のため、土が適度な湿度になる様に、根元に敷きわらなどするのも有効です。

病害虫と対策、農薬についてはこちらをご覧ください

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