野菜の育て方-今から始める家庭菜園

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これから野菜づくりを始める人へ家庭菜園からのアドバイス

家庭菜園の始め方から野菜づくりの為に最低限必要な道具と資材の準備、野菜の育て方、簡単な基礎知識と関連用語の説明、そしておススメする野菜を実際にプランターや畑で栽培する方法などを紹介しています。又家庭菜園の目的や楽しく長続きさせるコツも併せて紹介しています。

家庭菜園の始め方

家庭菜園を始める時には畑なら作付け計画、フランター菜園ならばプランター置き場や何を栽培するかなどがまず最初に思い浮かび、そして道具や資材はどうするかとか、さらには果たして上手く出来るのかと言う心配など色々考えてしまいます。
しかし最初からそこまで綿密に計画してから始めようとするとなかなか簡単にはスタート出来るものではありません。最初は気軽に楽しく細かく考えずに又栽培数も少な目にして、簡単な準備でスタートしたらどうでしょうか。

家庭菜園の道具と資材の準備

一口に家庭菜園の道具と資材と言っても栽培量そして畑での栽培なのかプランター栽培なのかによっても大きく違ううえに、栽培する野菜や季節によっても色々です。
そこで最初は必要最低限の物だけにして後に栽培品目や量が増えてきた時に、それに合わせて買い足して行く事をお勧めします。
肥料類は小袋から大袋まで販売されているので自分の必要量に合わせて初めは少な目に求める事をお勧めします。

家庭菜園で最低限必要な道具と資材

・鍬(畑での家庭菜園)
畑を耕したり畝をつくつたりする時に使うもので、小型でステンレス製のものが軽くて女性にも扱いやすく錆びません。

・移植ごて

安いものはすぐに曲がったりするので少し強度の高いものが長く使えます。目盛りの付いたものは株間などを計る時に便利です。

・ジョーロ
水やりのジョーロについてはノズルが長めで散水角度が小さめで優しい水流のものが野菜を痛めずに又狙い通りのヵ所に給水出来るので使い勝手が良いと思います。

・小鎌

雑草取りや野菜によっては苗の植え付け作業などにも使います。

・ピンセット

発芽初期の小さい芽を間引く時は手では難しいのでピンセットを使います。

・ハサミ

収穫や整枝などの他にヒモを切ったり、又間引きをハサミで切って行う事もあります。いろいろな用途に使うので出来れば固い物を切るハサミと軟らかい物を切るハサミの2丁あった方が良いと思います。

・穴あけ器
マルチの上から押し付けけてマルチに穴を開けると同時に植穴を開けて土を取り出す用具です。

・黒マルチ

保温、保湿、防草を目的に畝の表土を覆うように掛けて使います。

・支柱

用途により真っすぐな物とビニールトンネルなどに使う曲がったものがあり、太さも長さも色々なので用途や畝幅などに合わせて求めます。

・ひも

支柱と支柱を縛って止める時や支柱に野菜を止める時などに使います。ホームセンターなどで適当なヒモをを選んでも良いし、又専用品も販売されているのでそれを求めるのも良いでしょう。

・プランター(プランター菜園)

家庭菜園なら角形では長径55センチ前後の中深型、丸形なら10~12号程度の深型が色々な野菜に使えるのでお勧めです。
いづれもプラスチック製で底にスノコの付いたものが軽くて持ち運びしやすく、又腐れる心配も無く、水はけも良いので心配いりません。
プランターはなるべく統一した方が重ねて保管出来るので場所を取りません。

・鉢底石(プランター菜園)

水はけを良くする為にプランターの底に敷いて使うものです。ネットに入れて使うと培養土と混じらず、土の入れ替えをする時などは作業が楽になります。ネット入りも販売されています。

・鉢底網
育苗ポット、鉢、プランターの水抜き穴に当てる網で用土が穴からこぼれないように、又底穴からナメクジなどの害虫が入らないように使うものです。色んな種類が販売されていますがシート状のものを底穴に合わせて自分で切って使った方が経済的で汎用性があります。

・野菜用培土(プランター菜園)

野菜が育ち易いように素材や養分を考えて作られた用土なので、プランターに入れたらそのまま種を蒔いたり苗を植え付けたりすることが出来ます。

・種蒔き培土

種蒔き専用の用土なので、ポリポットなどの種蒔き容器に入れてすぐに種を蒔くことが出来ます。

・育苗容器

ポリポッや連結ポットなど色々な種類の育苗容器がありますが、家庭菜園でこれから色々な野菜の苗を育てようという場合は40連結ポットが適していると思います。理由は種蒔きから定植する迄育てられるうえに用土も節約出来て、さらにコンパクトで場所も取らず持ち運びも楽だからです。

・苦土石灰

酸性土壌を野菜の育ち易い弱酸性~中性に変える為に使いますが、カルシュームとマグネシュームの補給にもなります。


・化成肥料

窒素、リン酸、カリを含む化学肥料です。それぞれの成分量が8-8-8や12-12-12などと等量の商品もありますが、三要素のうちどれかが多いとか少ない商品もあります。初めての場合は三要素が等量もしくはあまり差のない12前後で元肥と追肥どちらも使えるとの説明のある商品が汎用性があってお勧めです。

・ヨウリン
ゆっくり融けて効くリン酸肥料で実物野菜の元肥で使う場面が多い肥料です。

・堆肥

元肥として施すもので牛糞堆肥など動物性と植物性の素材を混合して腐熟発酵させたものが多く販売されています。

・液肥

水で規定倍数で希釈して施す肥料です。窒素、リン酸、カリの含有量が容器に記されているので用途により確かめてから使うようにすると良いでしょう。例えば草花用は一般にリン酸の量が多いので実物であるトマトなどには適しており、逆に窒素の量が多い場合は葉物野菜に適しています。

今回取り上げた道具と資材は後記のおススメ野菜に限っての物なので野菜の種類、栽培時期、栽培方法により必要な物はこの他にもたくさんあります。栽培品目が増えてきたら順次必要に合わせて買い足していけばよいでしょう。
参照ー野菜づくりの道具と資材野菜づくりの基礎知識

初めて栽培する野菜の選定

初めての人には初めて栽培する野菜を何にするかと言う事はとても重要だと思います。
つまり野菜を栽培する難易度と言うのは高いものから低いものまで色々なので、初めての人は難易度が低く比較的簡単に成果が得られて、楽しさが実感できる事が大事だからです。
あと一つ野菜を選ぶうえで大事な事は春から秋迄途切れる事無く何かを収穫できるようにしておけば楽しみも途切れません。
とは言え初めての人がいきなり多品目の野菜と言う訳にもいかないと思いますので、後述のおススメ野菜4選など参考に、是非とも初年の栽培を成功させて次年度のさらなる展開に繋げて頂く事を願っています。

野菜の育て方

家庭菜園で一般的に栽培されている野菜の育て方は大きく分けると①種を畑の畝又はプランターに直蒔きしたり球種や球根、又は種イモを植え付けて育てるもの②畝やプランターに苗を植え付けて育てるものの2つの方法となります。
一方苗の準備については①自分で種を蒔いて苗を育てる②前年の株などから株分けする③ホームセンターなどから苗を買い求めるの3つの方法が考えられます。

※野菜によっては種からでも苗からでもどちらでも構わないものもあります。
これらの野菜についてはホームセンターなどで苗で販売されている事も多いので、少量しか必要でない場合は苗を買い求めた方が種も無駄にならず簡単で良いでしょう。

※不明な関連用語は【簡単な基礎知識と関連用語】をご参照ください。

種を直蒔きして育てる野菜(球種、球根、種イモ含む)

ダイコンやニンジンなどの直根性の野菜で移植に向かない野菜と小松菜やホウレンソウなどの葉菜類で間引き菜を食しながら育てて行くような野菜が直蒔きに適しています。

栽培手順

種を直蒔きして育てる野菜の栽培の一般的な流れは以下の通りです。
1.土づくり
種蒔きの2週間前までに良く耕して苦土石灰を混和し、さらに1週間前までには元肥として堆肥、化成肥料を施して畝を整えておきます。
プランターでは用土を再使用する場合は同様な措置が必要ですが、新しい用土を使う時は肥料などは調整済みですから種蒔き直前にプランターに用土を入れても構いません。

2.蒔き溝や窪みををつくる

スジ蒔きの時は畝やプランターの表土に板か棒を押し付けて種を蒔く溝を作ります。
一方点蒔きの場合は瓶の底などを押し付けて窪みを作りますが、いづれも間隔や深さは野菜の種類により加減します。

3.種を蒔く

野菜によっての適切な間隔で種を蒔きます。

4.覆土する
種の上から土を掛ける事を覆土と言いますが、掛ける土の厚さは野菜の種の性質によって加減します。

5.水やり

水やりは優しく数回に分けて行い、土や種が流れる事の無いように丁寧に行います。
但し球種、球根、種イモ類は不要、マメ類も土がよほど乾燥していない限りは不要です。

6.間引きと間引き収穫

丁寧に種蒔きしたつもりでも固まって発芽する事があるので、1回目はそのような所をほぐすように間引きします。
その後は数回にわたって間引きしながら最終的な大きさ迄育てますが、ある程度の段階からは間引きした野菜も食用として利用できます。

7.収穫

最終的な成長を待たずとも生育途中でも食べられる野菜が多くあります。
家庭菜園の場合一時にたくさんの野菜を必要としないと思うので、多めに栽培している場合は早めに収穫を始めて採り遅れないようにした方が良いでしょう。
8.後片付け

収穫を終えたらすぐに後片付けを行う事は、土壌の疲れを防止して次に栽培する野菜の準備に余裕が出来るなど良い事ばかりです。
逆の場合は次の準備の際に前作の根が支障となって良い土づくりが出来なくなります。

※野菜や栽培する時期によっては手順の途中でマルチングや不織布のベタ掛けやビニールトンネルでの保温措置を施す事や防虫ネットを掛ける事があります。
又生育中は2-3回の追肥と土寄せが必要な野菜が多くあります。

種蒔きの方法と対象の野菜

1.スジ蒔き
畑の畝やプランターの表土に板や棒などを押し付けて種を蒔く溝を付けてからその溝の中に種を等間隔で蒔きます。溝の方向、深さ、本数は野菜の種類により判断します。
ニンジン、カブ、ホウレンソウ、小松菜、チンゲンサイ、ミズナ、春菊など

2.点蒔き

一定の株間を決めたら瓶の底などを押し付けて窪みを作ってその中に種を蒔きます。
ダイコン、インゲン、スナップエンドウ、枝豆、トウモロコシ、ニンニク、ジャガイモなど

3.バラ蒔き

種が重ならないようにしながらバラ蒔く方法です。種が無駄になる事もあるので育苗の為ポットに種蒔きする時以外はあまり必要が無いような気がします。

苗を植え付けて育てる野菜

種からよりも苗を植え付けた方が育て易くて栽培効率の良い野菜は苗を植え付けて育てます。特別な加温設備などが無くても家庭で植え付け時期までに苗を育てられる野菜もたくさんあります。
逆に時期までに育てるのが無理な野菜や接ぎ木苗が欲しい場合は買い求める事になりす。

画像はブロッコリー

栽培手順

苗を植え付けて育てる野菜の栽培の一般的な流れは以下の通りです。

1.土づくり
基本的に種を直蒔きして育てる野菜と同じで苗を植え付ける1週間前迄には元肥を入れておきます。
元肥の施し方は全面施肥とか溝肥という方法があるので野菜の種類により考えます。

2.苗を植え付ける植穴を掘る

移植ごてを使って苗を植え付ける間隔でポットから抜いた野菜の根鉢が丁度収まる大きさの穴を掘ります。
マルチを掛けている場合は穴開け器を使ってマルチに穴を開けると同時にポットに合った穴を開ける事が出来ます。
プランターの場合は穴を浅くしておいて苗を置いたら周りに用土を入れる植え付け方法もあります。

3.苗を植え付ける
苗を植え付ける時は深過ぎると根元が周りより低くなって加湿による根腐れになり易く、又浅過ぎると乾燥して活着が悪くなります。
基本は植え付けの場所は周囲より気持ち高め、植え方は苗のポットの表土と平になるようにと言う事で良いでしょう。
苗を植え付ける前に植穴に水を注ぎ入れ、その水が沈んでから植えるようにすると活着が良くなります。

4.水やり

苗を植え付けたら根鉢に土が密着するようにもう一度水やりします。

5.整枝、摘芯、受粉、摘果

野菜の種類によっては生育中に整枝、摘芯、受粉、摘果などの手入れ、さらに支柱やネットを用いて茎や蔓を誘引する作業が必要です。

6.収穫

苗を植え付けて栽培する野菜はブロッコリーやキャベツなどの他トマト、ナスなどの果菜類が多いので目指す段階まで成長し終えたり、実が熟したりしたタイミングで収穫する事になります。
家庭菜園の場合は採ってすぐに食べる事が出来るので出来るだけ最高のタイミングで収穫したいものです。

7.後片付け

トマト、ナスなどは根が深く広く張っていますので次の野菜の栽培の為には特に早く片づけたいところです。
終わりの頃のあまり価値のない実は捨てる気で早めに処分した方が良いかもしれません。

※野菜や栽培する時期によっては手順の途中でマルチングや防虫ネットを掛ける事があります。又生育中は2-3回の追肥と土寄せが必要な野菜が多くあります。

苗づくり

家庭でも育てる事の出来る野菜の苗はたくさんあります。自分で色々な野菜の苗を育てて見れば家庭菜園の楽しみが断然広がって来ますので、慣れてきたら是非苗づくりもおススメします。

苗づくりに必要な道具と資材

苗づくりは①ポットなどの育苗容器②種蒔き培土③ピンセット④ジョーロ⑤野菜の種の準備が整えばすぐに始められます。
只野菜の種が発芽するには適温と言うものがあるので栽培時期を守る事が大切です。もしも家庭で適合する気温に満たない時期に種蒔きする場合は暖かい室内で発芽させるとかビニールトンネルを使って保温するとかの措置が必要です。

苗づくりの方法

温室や温床マットなどが無い一般家庭菜園での苗づくりの方法なので普通に屋外で行う事を想定していますが、寒い時季は室内の窓辺や屋外に作った簡単なビニールトンネルの中で育苗する場合も想定しています。
尚家庭菜園の場合は少量の育苗なので当然種が余りますが、保存しながら数年かけて使うとか初めから100円ショップから少量の種を買い求めるなどの工夫をすれば経済的です。

1.必要量の種蒔き培土を湿らせる
種蒔き培土の必要量をポットなどで計ったら、適当な容器に入れて極少量の水を差して軽く和えるようにして湿らせます。
湿り加減はにぎってもパサパサ崩れる程度ですが、これをやっておくことで種を蒔いた後で水をやる際の水の浸みこみが非常に早くなります。

2.ポットなどの育苗容器に種蒔き培土を入れる

湿らせた種蒔き培土をポットなどの容器に入れますが、覆土の厚みを考えて好光性種子の場合は容器の8分目程度、その他の種子の場合は7分目程度にします。
尚底穴の大きいポットの場合は土が漏れないように底網を敷く必要があります。

3.育苗容器に種を蒔く

野菜の種類によって3~10粒位の種を重ならないように容器の中央部にバラ蒔きします。

4.土を掛ける(覆土と言います)

種蒔き培土を種の上から掛けますが、掛ける厚さは好光性種子では種が見え隠れする程度~5ミリ程度、嫌光性種子などそれ以外の種子の場合は5ミリ~10ミリ位とします。

5.水やりする

十分に容器の底迄水が浸みるように水やりします。水やり後の容器の重さを手で持って実感しておくとその後の水やりの際に用土の乾燥具合が良く分かり役立ちます。

6.適切な管理場所に育苗容器を置く

時季により適切な管理場所に育苗容器を置き、表土が乾燥しないように見守りながら発芽を待ちます。尚発芽したばかりの芽はか弱くて強い雨に叩かれると痛むので、出来れば雨の当たらない工夫が欲しいところです。

7.間引きをしながら育てる

発芽したら固まって発芽している所をほぐすように間引き、その後2-3回の間引きをして必要な本数を残して育てます。

簡単な基礎知識と関連用語

・土づくり
種を蒔いたり、苗を植え付けたりする事が出来るように土のPHを調整して元肥が馴染んだ土にする事です。
土に石灰と化学肥料を同時に混和すると弊害の出る可能性とそれぞれが土としっかりと馴染むまでの期間を考慮して、石灰は播種や定植の2週間前までに、肥料は1週間前までには混和するのが基本です。

・土壌のPH

PHは酸性もしくはアルカリ性の度合いを現す単位で1~14まであり、中間の6~8迄を中性、それより前後3以内が弱酸性と弱アルカリ性、それ以上中心から外れたら酸性とアルカリ性と言い、数字の小さい側が酸性です。
ちなみに野菜栽培に適する土壌のPHは野菜の種類によりますが概ね5以上~7以下の範囲です。

・石灰
肥料の一つと言えますが主な用途は雨で酸性に傾いた土壌をアルカリ性の石灰を混和することで、野菜の生育に適する弱酸性の土壌に改良することです。
石灰の種類は苦土石灰、有機石灰、消石灰などがありますが、家庭菜園では苦土石灰を使う人が多いようです。苦土石灰はカルシュームとマグネシュームを含んでいるのでそれらの要素の補給にも有効です。

・野菜の肥料

大きく分けて動植物由来の有機質肥料(堆肥、油粕など)と化学生成された無機質肥料である化学肥料(化成肥料など)の2つに分けられます。
一般に有機質肥料はゆっくりと効き(緩効性肥料)化学肥料は早く効きます(速効性肥料)ので野菜栽培では両方の特徴を生かしながら使っていく事になります。

・肥料の三要素
窒素(記号N)、リン酸(記号P)、カリ(記号K)の事を肥料の三要素と言い、窒素は葉茎を成長させる為に葉肥、リン酸は花付きを良くして実を肥大させる為に実肥、カリは根を成長させるので根肥とも言われます。
又肥料の要素にはこの他に重要要素であるカルシュームとマグネシューム、そして微量要素と言われるホウ素、マンガンなどがあります。

・元肥
種蒔きや苗を植え付ける前に施す(いわゆる土づくり)肥料です。
施し方は畝全体に混和する全面施肥と畝に溝を切ってその中に施す溝肥やポイント的に肥料を置くように施肥する置き肥などがあります。

・追肥
ほとんどの野菜は元肥だけでは育ちきれない為に生育途中に2-3回肥料を施しますが、これを追肥と言います。

・土寄せ
野菜の根元に土を寄せる事を言い、追肥と同時に行う事が多いです。
目的は追肥した肥料を土で覆う事で養分の空中放散を防ぎ土中浸透を図る事と土を増す事で根元をしっかりさせて根を張る範囲を増やす事、さらにネギなら軟白化、ジャガイモなら表土から出た新イモが日光で青くならない為などです。

・頻度の高い病害虫
害虫ではアオムシ(モンシロチョウの幼虫)、アブラムシ、根切り虫、夜盗虫、カブラハバチ、ナメクジなど、病気ではベト病、うどん粉病、ウイルス病などが発生頻度が高いです。
特にアオムシはアブラナ科の野菜なら絶対にと言ってもよいくらい発生します。
それぞれに対する薬剤もありますが、家庭菜園では防虫ネットを掛けたり加湿や風通しに注意するなどの対策も大切です。

・連作障害

同じ野菜又は同じ科の野菜を同じ場所で続けて栽培すると上手く育たない現象です。
理由はその野菜が特に吸収する肥料要素が偏って不足したり、その野菜特有の害虫や病原菌が増加する為と言われています。
野菜によって間を空けなければならない年数が違うので注意が必要です。

・接ぎ木苗

病気などにも強い強健の同種の植物を台木として本来育てようとする野菜を接いだ苗で、連作も可能な苗です。
狭い家庭菜園ではどうしても連作ぎみの栽培計画を余儀なくされる為にこれを使う事が多いです。
トマト、ナス、キューリ、スイカなどの果菜類の接ぎ木苗が多く販売されています。

・種子の特性

種子には好光性種子、嫌光性種子そしてその中間の種子があります。
好光種子は発芽するのに光が必要な種子の為種蒔きの際は土を厚く掛けると発芽しませんが、逆に嫌光性種子は暗くないと発芽しないので種蒔きの際は土を1㎝程度掛ける必要があるので注意を要します。

・野菜の日照特性

植物には種類によって日照特性があり、日当たりで良く育つ陽性植物、半日蔭でも育つ半陽性植物そして日陰の方が良く育つ陰性植物があります。
その為野菜を育てる場所については日照特性を考えて決める事が大切です。

・発芽適温、生育適温

文字通り発芽するに適した温度と生育するに適した温度ということですが、それぞれに少しニュアンスが違うようです。
例えば発芽適温20℃~25℃の場合は土中の温度が一日通して20℃を下回らなくて25℃迄が適温と言う意味で、生育適温15℃~20℃の場合は気温がその間にあれば生育に適温ですと言う意味だそうです。
さらに温度に関しては発芽可能温度と言うものもあって、同じように一日通してそれ以上ならば発芽は可能ですと言うものです。種の袋に記載してあるので確認してから種蒔きした方が良いでしょう。

・定植
苗を所定の場所(畑の畝やプランター)に植え付ける事を言います。

・株間

栽培する野菜の1株ごとの間隔の事で、例えばキャベツを45㎝の株間(かぶま)を取って定植するなどと言います。

・整枝、摘芯

整枝は文字通り枝を整える事で、植物が育ち易く又実もたくさん成り易いように枝の本数や長さ形を剪定して整える事です。
又摘芯とは植物の生長点(先端)を摘み取る事で、脇枝や子蔓を吹かせて育てる場合に行います。

・人工受粉

スイカ、カボチャ、ズッキーニなど自然受粉では上手くいかない野菜は雄花の花粉を雌花に付けて人工受粉させます。

・摘果、除房

トマト、ナス、パプリカなどは摘果、トウモロコシは除房と言い不要な実を取り除き残した実に養分を集中させてしっかり育てる為に行います。

・マルチング

保温、保湿、防草などを目的に畝やプランターなどの表土をビニール、もみ殻、チップなどで覆う事ですが、畑では一般にはビニールマルチの事を言います。
マルチには黒マルチ、透明マルチそして栽培する野菜の株間に合わせて穴を開けてある穴あきマルチがあります。

・支柱
真っすぐな物、トンネル用の曲がったものなど用途に合わせて長さも太さも色々と販売されているので、実際に必要な時は育てる野菜や畝幅に応じて適切なものを選びます。

・ビニールトンネル
トンネル支柱を用いてビニールで畝をトンネル状に覆ったもので、主に気温が生育条件に満たない場合に保温の為に使いますが、目的によつてはビニールではなくて不織布、寒冷紗、防虫ネットを使う事もあります。

・寒冷紗
ビニール系の素材を編み込んだものでビニールと違い空気が通るので中が高温になったりはしません。
用途は遮光や乾燥防止の為で、真夏の日差しから野菜を守ったり日陰が好きな野菜の栽培に使います。
この寒冷紗については遮光率が違う商品を用途に合わせて選べるようになっており、色も白色と黒色がありますが、一般的には黒の遮光率50%位のものが汎用性が高いと思います。

・不織布
マスクにも使われる不織布ですが、畝にベタ掛けする事で保温と保湿を図り種蒔きの際の発芽促進に使う事が多い資材です。
又ビニールでは暑くなりすぎる場合に不織布をトンネルにかける時もあります。

・防虫ネット
畝ゃプランターをトンネル状に覆ってアオムシなどの害虫をシャットアウトします。

以上大変初歩的な説明ばかりですが、こちらでもう少し詳しく説明しています。
参照ー野菜づくりの基礎知識

初めての栽培におススメ野菜4選の育て方

比較的簡単で台所でも実用的、さらに栽培を経験することで他の野菜を育てるのにヒントになるような野菜を選びました。

プランター家庭菜園におススメ野菜

リーフレタスの育て方

真夏を除き春~晩秋迄繰り返して何回も栽培を楽しめ、プランターでもたくさん収穫が出来て実用的なうえ比較的栽培も易しいです。
さらにリーフレタスは種を蒔いて苗を作るのも簡単なので他の野菜の苗つくりをする際のとても良い参考になります。
尚リーフレタスは種を直蒔きしても良いのですが、ここでは苗を作って植え付ける方法としています。
ちなみに苗を作ってから植え付ける方法は育苗している間はプランターを使わない為その分プランターの利用計画に余裕が生まれるメリットがあります。

準備するもの

・角形プランター
長径が55㎝前後で中深な野菜用プランターで底面にすのこが付いたものが水はけ良くてお勧めです。

・40連結ポットとトレー

角ポットが8×5の40個つながったポットとポットを収めるトレーがあります。

・リーフレタスの種
サニーレタスなどの名前でも販売されています。長寿命の種なので使い切るまで数年は繰り返し使えます。

・種蒔き用土

40連結ポットに入れて種蒔きに使う用土です。

・野菜培養土

プランターに入れてリーフレタスの苗を植え付ける用土です。

・鉢底石

水はけを良くする為にプランターの底に敷いて使います。

栽培手順

1.種蒔き用土を湿らせてからポットに入れる
種蒔き用土は乾燥しているとジョーロで水をやっても水が浸み難くい為、あらかじめ少量の水を含ませて和えるようにして湿らせてからポットに8分目の量を入れます。
ポットの底穴は小さく又一部がトレーでも塞がれる為に用土は漏れないので底網は不要です。40連結ポットは手でちぎって分けておいて必要な数だけトレーにセットして使います。

2.種を蒔く

1ポット当たり5~10粒の種をポットの中央部に重ならないように蒔きます。
5粒でも良いのですが種に余裕があるときは少し余計目に蒔いておけば間違いありません。

3.覆土して水やりする

リーフレタスの種は好光性種子なので覆土は極薄く種が見え隠れする程度にします。
覆土に使う種蒔き用土は乾燥したものがやり易いでしょう。水やりは種が流れないように優しく静かに行います。

4.適切な場所に置く

明るい戸外で雨が当たらない場所なら最適です。

5.間引きしながら育てる

最初は固まって発芽したところを間引き、本葉が出た頃に3本残し、3センチ程度になったら2本残してそのまま定植迄育てます。
種を蒔いてから定植する迄の育苗期間は季節により違いますが1か月~1か月半です。

6.プランターに鉢底石を敷き野菜培養土を入れる

鉢底石はすのこが見えない程度、野菜培養土はプランターの上淵から3cm程度の位置まで入れます。

7.苗をプランターに植え付ける(定植)

2列×4の合計8ポット分の苗をプランターに植え付けます。尚1ポットに2本の苗が育っている訳ですが、分けないでそのまま植え付けるようにします。
リーフレタスは半日陽が当たれば十分育つので、気温が高くて陽ざしが強い時期は1日中陽が当たる場所を避けた方が良いでしょう。

8.間引き収穫

定植後10日前後に2本のうち1本づつ間引き収穫します。柔らかな初収穫の味に1本得したような気分になるはずです。

9.収穫

間引き後残した8本のリーフレタスが次々と新しい葉を展開するので大きくなった葉を掻き採って収穫します。株ごと切り取って収穫するよりも家庭菜園ではこの方法が長い期間収穫を楽しめます。

※収穫は1か月半前後は続けられますが、その間2-3回は追肥として化成肥料を1株当たり1つまみを与えてリーフレタスの元気を落とさないようにすると良いでしょう。

ミニトマト(又は中玉トマト)の育て方

プランター家庭菜園では大玉トマトよりもやはり数多く成って長く楽しめるミニトマトか中玉トマトが良さそうです。
定植する時期は東北南部では4月末~5月初め位ですが地域差があるので、ホームセンターなどに苗が盛んに出回っている頃がその地域の適期と考えて良いでしょう。

準備するもの

・トマトの苗
ホームセンターなどから求めます。新しい野菜培養土を使うので接ぎ木苗でなくとも大丈夫です。

・丸型プランター
12号(直径35㎝位)の深型のプランター

・野菜培養土、鉢底石、ヨウリン


・支柱

栽培手順

1.プランターに鉢底石を敷き野菜培養土を入れる
鉢底石を底が隠れる程度敷いてから野菜培養土をプランターの上淵から4cm位の位置迄入れます。
尚その際に半摑みほどのヨウリンを培養土に混和しておくとトマトの実付が良くなります。

2.苗をプランターに植え付ける(定植)
プランター中央に苗1本を植え付けたら支柱を1本立てて苗をヒモで止めておきます。
プランターの置き場はトマトの場合は基本的に日当たりの良い場所ですが、真夏の日差しの強すぎる時期は午前中だけ日が当たる程度の場所に移した方が良いでしょう。

3.整枝して基本的な形を作る

定植後ある程度成長が進むと最初の花房が付くので、2本仕立てにする場合はこの花房のすぐ下の芽を育てて2本目の主幹とし、他の脇芽は掻き取って不要な枝が育たないようにします。

4.収穫

2本の主幹が成長するのに伴い下の方から上に向かって順次花房が付き熟して行くので、熟し具合を見計らいながら収穫します。

※追肥は1段目の実が肥大して来る頃から3週間に1回の目安で化成肥料を少しづつプランターの端周りに施して肥料が隠れる程度に培養土を掛けておきます。
化成肥料の代わりに液肥をやる場合は1週間に1回の目安で規定倍数に希釈して水やりのように施します。

畑での家庭菜園におススメ野菜

ナスの育て方

6月~10月迄長期間楽しめるナスは種類が多くて何が良いのか迷ってしまいますが、基本的に本数が少ない時は1個2個でも料理に使える丸ナス、中長ナスの系統、逆に本数が多い場合は少しまとまった数が必要な漬物にも使える水ナス、十全ナスなどを選ぶと良いでしょう。
尚以前にナスそしてナス科のトマトやピーマンなどを栽培した場所に栽培する時は連作障害に強い接ぎ木苗を求めるようにします。

準備するもの

・ナスの苗
・苦土石灰、化成肥料、堆肥、ヨウリン
・支柱

・黒マルチ
ナスは低温では育ちが悪いので黒マルチを張ると初期成育がとても良いです。

栽培手順

1.土づくりをして畝を整える
定植2週間前までに苦土石灰を1㎡当たり150ℊ、1週間前までに堆肥適量、化成肥料1㎡当たり150ℊ、ヨウリン1㎡当たり50ℊを施します。堆肥は商品により袋の説明を見ての適量です。

2.黒マルチを張る

マルチ張りは慣れないと少し難しいですが、初めての場合は以下のような順序で行うと比較的上手に出来ると思います。尚風のある日は難しいので無風の日を選びましょう。

畝の周囲の土を外側にはねるようにして深さ5センチ程度の溝にしておく。マルチの端を畝の一方に土を掛けて止める。マルチを巻物からほどきながら畝を覆うようにして他方へ伸ばす。寸法を合わせてマルチを切断したらシワにならないように引きながら土を掛けて止める。畝の周囲をシワに注意しながら所々土を掛けて止める。畝の周囲全体をマルチを靴で押さえながら丁寧に土を掛けて止める。掛けた土を靴で踏みつけるようにして固め、マルチが風で飛ばないようにする。

※マルチの上から挿して土に押さえる事の出来るマルチ押さえと言う用具もありますが、土で押さえれば一番保温効果があります。

3.植穴を開ける

株間を決めたらマルチの上から穴あけ器を押し込んでから引き上げれば、マルチに穴が開くと同時に植穴が開きます。
ナスは枝が良く張るので株間は70~80㎝は欲しいところです。

4.苗を植え付ける(定植)

植穴に水を注ぎ、水が沈んだら植え付けます。植え付けの際は雨水が根元に溜まらないように少し高めにし、風などで傷まないように支柱を立ててヒモで止めておきます。
当地では4月下旬から5月上旬が定植の時期です。

5.整枝して基本の形を作る
ある程度成長すると最初の花が咲いて小さな実が成るので、この実のすぐ下の脇芽を2本加えて主枝3本仕立ての基本の形を作ります。
最初に付いた実は良く育たないので切り落とすようにします。

6.収穫

基本の3本の枝から小枝もたくさん育って実を付けますが、込み入った枝は日照と通風を悪くするだけで良い実はならないので、収穫を続けながらこのような不要枝は常に切除しながらバランスの良い枝ぶりを保つようにします。
又収穫した小枝についても2-3個収穫したら適宜切り戻して新しい枝を吹かせるようにします。

※追肥は実が付いた頃から3週間に1回の目安で、マルチをめくって畝の肩に施したらマルチを元に戻すようにします。

白菜の育て方

晩秋~初冬に収穫して冬の間保存も出来る白菜は直蒔きも出来ますが、ここでは種をポリポットに蒔いて育苗することから始めます。
昨今の温暖化で真夏の猛暑と乾燥が激しいのでこれを避けて安全に栽培する為にポットで育苗してから涼しくなる9月上旬に畑に定植する形にしています。
小型の白菜なら栽培日数が短いので9月になつて少し涼しくなってから畑に直接種を蒔いても良いのですが、大型種だとお盆過ぎに蒔かないと寒くなるまでに結球が間に合わなくなるのでこの方法としています。

準備するもの

・9cmポリポットとトレー
白菜の苗を1ポットに2本育てる為に連結ポットでは少し小さいので9㎝の丸いポリポットを使います。トレーは普通の苗かごでホームセンターで無料で貰える事もあります。

・種蒔き用土、苦土石灰、化成肥料、堆肥


・白菜の種


・鉢底網

栽培手順

1.種蒔き用土湿らせてからポットに入れる
必要数のポットの底穴に網を当てたらトレーに並べ軽く湿らせた種蒔き用土を7分目程度入れます。

2.種を蒔く

ポットの中央部に重ならないようにして種を5粒ほど蒔きます。

3.覆土して水やりする

種に1㎝の厚みで土をかけて優しく水やりします。覆土は湿らせていない種蒔き用土を使った方がやり易いでしょう。先に入れた用土は湿らせてあるので簡単に水を吸ってくれるはずです。

4.適切な場所に置く

屋外の雨の当たらない場所に置いた方が強雨にたたかれる心配もなく安定して育てることができます。

5.間引きしながら育てる

1回目の間引きは固まって発芽した所を、2回目は本葉が出た頃に3本残し、最終的に4㎝位になったら2本残して定植迄育てます。
尚苗が少し大きくなってくると暑さと直射日光に弱いので、そのような日は午後からは日陰に移すなどの工夫が必要な場合があります。

6.土づくりして畝を整える

種蒔きから定植出来るまでに育つ期間が約3週間なのでその間に所定の方法で土づくりをして畝を整えておきます。
施肥量は1㎡当たり苦土石灰150ℊ、堆肥適量、化成肥料100ℊとします。堆肥は商品により袋に記された施肥量とします。

7.苗を畝に植え付ける(定植)

株間45~50㎝を取って畝に植穴を開け、水を注ぎ水が沈んだらポットから苗を抜いて2本そのまま植え付けます。

8.間引き収穫する

2本とも元気が良い事を見極めたら1本間引いて収穫します。
この方法は間引き菜が美味しい事と万が一根切り虫にやられた時の備えでやっている事なので、一本植えでも2本植えでも出来上がりに全く影響はありません。
1本の育苗ならばポットは9㎝ポットではなく40連結ポットで可能です。

9.収穫

品種によりますが種蒔きから60日~85日で収穫が出来ますが、降雪直前には一括で収穫して保存しておけば3月まで長持ちします。
わが家の80日型白菜の場合はお盆過ぎに播種、9月上旬に定植、11月中旬に初収穫、そして11月末から12月上旬に一括収穫という形です。

他の野菜の育て方と栽培時期はこちらから
栽培ごよみ わが家の家庭菜園での栽培時期や育て方などを参照していただけます

家庭菜園の目的

家庭菜園を楽しく長く続けるためには何か一つは目的意識を持っていた方が良さそうです。何かの為になると思っているだけでやりがいにも繋がるような気がします。

1.趣味
小さな種から食べれる野菜に成長する迄自分で育てながら自然のありがたみも満喫できる家庭菜園は趣味としても面白味も多く、経済的負担も小さく又毎日楽しめるのも良い所です。

2.健康づくり

季節の移ろいと自然を肌に感じながら適度の運動にもなり、そして栽培の仕方や栽培の計画や天候などにも適度に頭を使うので健康づくりには最高です。
来年こそなどと考えているだけで翌年も元気でいれるような気がします。

3.コミュニケーション、情操教育

家庭内はじめ周りの人達とのコミュニケーション、さらに子供のいる家庭では情操教育にも良いと思います。

4.自給自足

これが一番と言う人も多いと考えられる目的ですが、たしかに収穫した野菜が家族や周りの人に喜ばれる事は嬉しいものなので、こちらの方へ気が向くのは当然かもしれません。
私も今は自給自足そのものが趣味になってしまいました。

家庭菜園を楽しく長く続けるには

栽培技術や品質にこだわって色々追及するのも楽しみの一つだと思います。
しかし初めは思うようにいかずに失敗も当然あるので、あまり最初から目標を高く持ったり又難しく考えたりするとガッカリして嫌になる事もあると思います。
プロでないんだから7-8割の出来具合なら最高くらいに考えておいた方が気軽に楽しめます。
もちろん良いものを作ろうとする事を否定するものではありませんので、上を目指したい人はどんどん挑戦すべきかと思います。

家庭菜園気軽に楽しく始めるには
1.品質追及はほど良い加減に
プロの農家はもちろん周りで長くやっている人から比べると出来栄えが劣る事があるのは当然なので、悲観する必要はありません。もしプロと同じようなものが出来たら自信を持ち、悪かったら次に繋げましょう。

2.病害虫については初めから深く考えない
最初から被害頻度の少ない病害虫についてまで深く考えるよりも,初めは必ず有りそうな病害虫だけの対策を知っているだけで十分だと思います。
一般的に病害虫からの被害を防ぐには農薬による事前の予防が必要な場合も多く、発生したらさらに農薬が必要となるうえに、結局は病気の場合は治らなかったり、中には他に伝染しないように抜いて処分するべしとの病気もあります。
そのような面倒で頻度の低い病害虫などは深く考えず、万一発生したら考える事にして、最悪の場合は廃棄処分する位が現実的なような気がします。

病害虫と対策、農薬についてはこちらをご覧ください

3.失敗は運もあるし、仕方無い場合もある 
台風などで直接被害を被る事や天候不順のせいで思ったように育たないこともあります。
加えて家庭菜園では畑が狭くて連作ぎみの作付けを余儀なくされたり、輪作の関係で日当たりの良くない場所に回ってきたなど仕方無い場合もあります。
そんな時は多少不出来でも当たり前や想定通りと思っていれば良いのではと思います。

4.野菜づくりは欲を言わなければ意外と簡単
野菜は種から育てても収穫まで長くて8か月短ければ3か月というのが一般的で、多年にわたって育て上げる盆栽のような物ではありません。
つまり失敗してやり直したとしても長年の苦労が水の泡と言う事もありません。性質も意外と強く時季に時季の野菜を普通に栽培すれば、多少の肥料の過不足などがあったとしてもそこそこの収穫物は得られます。

※後ろ向きな事ばかり言っているようですが、要は売り物ではなくて自宅で食べる位の野菜ならば初めから難しいことを考えなくとも思ったより簡単に栽培する事が出来ます。
私も何も分からないまま人から聞いたり見よう見まねで家庭菜園をやってきましたが、最初から何とか食卓に野菜を提供できました。
さすがに現在は始めた頃よりは少しは上手くなり、家庭用として不自由する事は無くなりましたが、今だにうーんとなる事は多々あります。それをリベンジするのも又一つの楽しみでもあります。

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趣味の野菜づくり