家庭菜園での失敗原因/わが家でよくある失敗例

野菜の育て方
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家庭菜園をやっていると正直本当に失敗が多いです。
周りの人たちからも失敗談を度々耳にする事から、家庭菜園の失敗は付きもので、自分だけではなく皆さん苦労しているようです。
どうしたら失敗せずに野菜が育てられるのか常々考えてはいるのですが、依然として失敗は無くならないのが現実です。
そこで今回は私がやってしまつた家庭菜園での失敗を思い返しながら、失敗原因を整理して見る事にしました。
失敗は成功の基となるように、振り返りながらその原因を潰して行きたいと考えています。

はじめに

野菜の育つ良い環境とは

失敗原因を探るうえであらためて【野菜の育つ良い環境】についておさらいしてみました。
失敗は環境の一部に栽培する野菜にとって不適切な環境が存在しているのが主な原因なのではと言う考えからです

栽培時期

気温、日照の強弱、日照時間、土壌の乾湿状態などは時期によって大きく異なるので、栽培する野菜に応じて適切な時期を選ぶ必要があります。
尚ハウス栽培又はトンネルやマルチングを掛けて人為的に温度を調節したり、照明や寒冷紗を使っての日照の調整をしての栽培もプロの農家では行われていますが、家庭菜園でもトンネルやマルチング程度なら活用して栽培時期を広げる事は可能です。

気温

野菜にはその種類に応じた発芽適温、生育適温があるので、不適切な場合は発芽しなかったり生育が進まず最悪な場合枯死したりする事もあります。
又野菜の種類によっては苗がある程度の大きさになった時点で、一定以下の低温や逆に高温にあわせるとトウ立ちしてしまうと言う現象も発生するので気温は得に大事な要素かなと思います。

日照の強弱

野菜には陽光を好むもの、反日蔭を好むもの、反日蔭でも育つものがあるので、栽培する場所が不適切な時は生育不良となり易いです。

日照時間

気温とも関係しますが、これから暖かくなって日が長くなる時やこれから気温が下がり日が短くなる場合は野菜の種類によっては反応して花芽が付いたりします。
野菜によっては花を食べるもの、逆に花が咲いては困るものがあるので、気温と合わせてこれらも考慮しながら栽培時期は決まっているのだと思います。

土壌の通気性と乾湿状態

通気性の良さが嫌いと言う野菜はあまり無いとは思いますが、乾湿に関しての好みは種類によってさまざまです。
乾燥気味が好き、又は多少湿り気のある方が好きと言う程度ならともかく、乾燥は絶対禁物又は加湿は絶対禁物な野菜や乾燥も加湿にも弱いという野菜もあるので厄介です。
色々調べて対応するのが第一だと思いますが、良く分からない場合は水はけと通気性の良い土づくりと乾燥させないようにしながら加湿にもさせない水管理を心がければ大方の野菜は育つ気がします。

肥料

種蒔きや苗を植え付ける前に施す元肥と収穫までの生育中に何回か施す追肥については施す量と成分、そして施すタイミングが野菜に応じて適切であることが重要です。
これについては色々調べてやるしかないわけですが、問題となるのが前の作物が食べ残した残肥です。
残肥は目に見えない事から、標準的な量を施した結果がひどい過剰施肥の状態になったことはサツマイモや枝豆などの豆類に多いです。
前作の種類や状況なども踏まえて経験値もある程度必要かもしれません。

土壌の酸度

野菜によって好む酸度が違うので、施す石灰の量で加減します。
酸度を計測する道具もあるので、正確には測定してから対処するのが間違いないと思います。

根の張る範囲と土量

野菜にとって最高の土壌環境であったとしても根の張るスペースと土の量が最低限必要です。
根が浅く横に張るのか深く張るタイプの野菜なのかなども考慮したうえで、畑の畝のサイズやプランターの形状や大きさ、そして株間などが決まります。

失敗しない栽培管理

栽培環境がいくら良好であったとしても使う資材や手入れ管理が不適切では野菜は上手く育ってくれず、収穫までたどり着くまでに色々なトラブルに悩まされます。
過去のトラブルから原因を探ってみました。

種や苗の品質

種と苗は栽培の原点ですので良質のものを使えば失敗し難くなるのは確かなようです。
種であれば良質なものは発芽率が高くて発芽後の生育も揃って、結果として使える苗も多くなり、逆に種袋に表記された発芽率の低いものは発芽しても使える苗になってくれない種も多いようです。
苗の場合は節間のつまったがっしりした苗が良いと言われているので間延びしたものは避けた方が賢明です。又葉に病斑が現れていないか確認する事も大切です。
家庭菜園をやっていると自分で種を採種したくなりますが、種袋に一代交配とか〇〇〇交配と記載されている野菜は文字通りその形質は一代限りと言う事なので、そこから種を採っても同じ野菜は出来ません。
これについては種袋はすでに捨ててしまっていたり、苗を買った場合は一代交配かどうかは分からない為うっかりやってしまい後に気づく事があるので要注意です。

種蒔き用土、育苗用土、栽培用土

栽培環境の良し悪しに直結する問題なので用土の選定は大事だと思います。
種蒔き用土、育苗用土、栽培用土は一見大きな違いはなさそうですが、それぞれの役割に合わせて色々な資材を配合して作られているので間違った使い方をすると失敗のもとになるようです。
種蒔き用土に関してはプラグなど小さな容器でも乾きにくい細かめな用土とポットなど少し大きめな容器に用いる用土があり、もし間違えてポットに細かめな用土を使えば加湿となってしまい、逆に小さなプラグに粗目の乾きやすい用土を使えば湿度を保てずに発芽失敗につながり易くなります。
さらに育苗用土は発芽した苗をポットなどに移植(ポット上げ)する際に用いる用土なので少し粗目でそもそも種蒔き用土としては適していないようです。

連作障害、野菜間の相性

野菜には連作障害が出やすく一度栽培した場所には4.5年は栽培出来ないものからそれほどの年数は休まなくとも良いもの、ひいては連作可能なものまであるので要注意です。
この連作障害については狭い家庭菜園の場合は栽培計画を立てるうえで最大の悩みかもしれませんが、接ぎ木苗を使えば連作障害は発生し難いと言われているので活用すべきかと思います。
尚連作障害とは別に野菜には相性の良し悪しと言ってあの野菜を栽培した後にこの野菜は栽培しない方が良いと言う事もあるようです。

間引き

ポットなどでの育苗にしろ畑の畝へ種を直蒔きするにしろ間引きはとても重要な作業であり、そのタイミングと回数が適切である事は野菜の順調な生育に大きな影響を及ぼします。
例えば間引きが遅れれば互いの葉が日照の邪魔をして競い合うように上に伸びようとして徒長してしまったり根の張るスペースが狭くて生育に支障が出たり、早過ぎれば互いに支え合う事が出来なくなり強い雨などで倒伏して順調な生育が出来なくなります。

育苗温度と日照管理

外気温が低い時期に室内で発芽させて苗を育てる場合、ビニールで覆ったり電熱シートで温度を上げる事は出来ますが、日照は設備が無い場合はどうしても不足がちとなり苗は徒長してしまいます。
このような環境下では温度が高い程徒長し易くなるので、温度を少し下げるか厳寒期でなければ屋外のビニールトンネルに苗を移して管理した方が良い場合が多くあります。
もともと野菜が成長できる温度は発芽温度より低いのが一般的なので、多少温度が下がっても大丈夫なようです。

整枝剪定

キューリ、ナス、トマトなど多くの野菜は出てくる芽や枝を全て育てられる訳ではなく適切に芽欠きや剪定、整枝をしなければ枝葉が茂り過ぎて日照と通風の悪化により病害虫が多発したり、又栄養が分散して必要な場所に届かなくなって美味しい実が成らなくなります。
この作業は日々収穫をしながらでも注意してやり続ける必要があります。

支柱、ネット、誘引

丈が高くなって倒れたり枝裂けし易いトマト、ナス、パプリカや蔓性のキューリ、ゴーヤなどは支柱やネットを使って留めたり誘引する必要がある為、苗を植え付ける前に準備しておきます。

害虫、害鳥の防除

せっかく大事に育てた野菜も害虫、害鳥の餌食になってはたまりません。
害虫については農薬を使いたくない時は防虫ネットで防ぐ事も出来るし、農薬を使う場合では虫害を受けてから殺虫剤を散布するよりも予防剤の方が効果的で気持ちも良いかもしれません。
又害虫防除にはマリーゴールドやレタスなどを近くに植えておくと虫が寄らないと言う事を利用する方法もあるので試してみるのも良いかもしれません。
只害鳥については予防薬は無いので防鳥網、防鳥テープ、防鳥糸などの中から害鳥の種類と作物の丈などに合わせて選ぶ事になります。

猫、小動物の防除

山間地や山沿いの地域ではクマ、イノシシ,鹿、猿などによる被害が多いそうですが、町中であっても猫の被害には注意しなければならず、最近はハクビシンも増えているそうで、わが菜園もトウモロコシが一夜にしてやられたことがあります。
猫のいる場所ではフカフカにして種を蒔いた場所はネットなどで覆っておくのが安心です。

病気予防

失敗する原因の中で対処が一番難しいのがこの病気の問題です。
その理由としては病原菌は目で見えるもので無い事と病原菌によっては土壌内で数年も生き続ける為に、根絶させるには数年何も栽培しない事や殺菌剤で完全土壌消毒しなければならず、家庭菜園では困難だからです。
家庭菜園での対症療法としては病原菌が活発に活動する時期に合わせて徹底的に薬剤防除する事と発病した株や枝葉の焼却や畑外処分、そして堆肥の投入による殺菌効果などにより滅菌,減菌を図りながら連作しないように作付け場所を考えて行くしかないようです。

家庭菜園での失敗の実例と対策

わが家の家庭菜園で過去に幾度となく失敗して特に注意している事例と対策などを挙げてみました。

                 参照 わが家の〇〇〇づくりー野菜名で検索
                    趣味の野菜づくり

ナス

半身萎凋病

土壌中の病原菌(糸状菌)により植物体内の導管が侵され水あげが出来なくなるため、暖かくなってこれから収穫を迎えると言う時期になると葉がしおれて黄化し、最悪の時は枯死します。
暖かくなって水分の蒸散と吸収が必要な時に急に症状が現れますが、実際はその前に病気には感染しているようです。
この菌の最適活動温度は25度前後と言われているので真夏になると樹勢が持ち直す事も多いですが、感染株は土壌汚染と他の株への伝染防止上、早く処分せよとの情報が多いようです。
又この菌は数年間は土壌中で生き続ける事から、同じ場所で栽培すれば再び感染してしまう確率が高いようです。
わが家でもこの病気には例年悩まされていますが、狭い家庭菜園の事ですので新しく栽培に割り当てる場所は限られているうえに処分まではしたくないなど非常に難しい問題となっています。
対策としては定植時とその後生育中に2回ベンレート500倍液を一株当たり200CCを株元に灌中する薬剤処理と病葉の処分を徹底する事で何とか被害拡大を防いでいます。

連作障害

青枯れ病、半身萎凋病、栄養素欠乏障害などの要因となるので適切な輪作で連作は避けたいところですが、狭い菜園では数年も開けながら輪作を考える事はほぼ困難です。
幾度となく失敗を繰り替えし、今は連作に強い接ぎ木苗を使いながら最低1年は同じ場所に作らないようにしています。

害虫被害

実際に大きなダメージを受けた事のある害虫はアブラムシ、ハダニ、テントウムシダマシです。
虫が確認できないのに葉が穴だらけという時は意外にもナメクジの仕業という事もありましたので特に梅雨入り前や梅雨の合間にはナメクジを徹底駆除して置く事は畑の野菜全般の為にも重要と認識しているところです。
大敵アブラムシは苗の定植時にアドマイヤー粒剤を植穴に適量散布するだけでかなりの効果があり、又ハダニはカストールなどの殺ダニ剤、他の害虫はスミチオンやマラソンなどで対処しています。

トマト

窒素肥料過多

桃太郎などの大玉トマトの場合わが家に一番多い失敗はこの窒素肥料過多かもしれません。
最初は実用書などでの基本どおり元肥は化成肥料100g/㎡を施していましたが、ほぼ葉先は丸まり、茎は異常に太く、さらに花穂の先から葉が展開すると言う肥料過多の症状がいつも現れていました。
今は化成肥料は半分程度でちょうど良い感じなのは前作での残肥と合わせて適量だと思っています。
アイコなどのミニの場合は多幹大株作りなので元肥はたっぷり入れていますが障害は無いようです。
尚追肥は一段目の実がピンポン玉代になった時から適宜施していますが、これによる肥料過多は感じていません。

着果不良、良い実が出来ない

昨今は苗の販売時期が早まり未だ蕾も確認できない程小さくて植え付け適期に達していない苗が多いようです。
このような苗を植えようとすると花穂の向きも判らないうえに、活着した途端に急激に成長してしまい。一段目の花穂にほとんど実が付かない事があるようです。
これを防ぐ為大玉トマトについては買ってきた苗を少し大きめのポットに植替えて蕾がしっかりするまで育ててから定植するようにしています。
良い実が出来ない原因は樹勢の強すぎ弱すぎ、摘果がおろそか、芽欠きがおろそかなどですが、適切な樹勢の株にするには元肥の量、株間、病害虫予防がポイントだと感じています。

尻ぐされ

尻ぐされは石灰不足が原因とよく言われますが、石灰は多めに施したうえでの異形果は尻ぐされではなく単なる受粉不完全な実なので摘果すればそれで良いのかも知れません。

病害、害虫被害

たばこ蛾の猛攻にあって穴だらけのトマトがたくさん出来た事があるので、実が小さいうちに早めの予防を心がけています。
薬剤はプレバソン2000倍液を使っていますが、この薬は蝶と蛾類に対する薬効が優れているのか他の害虫も付かないようです。
その他には目立った病害虫の被害を受けていませんが、連作に強い接ぎ木苗が安心できるので使っています。

キューリ

窒素肥料過多

キューリも元肥で窒素肥料が過ぎると葉ばかり大きくなって、花が咲いても実が留まらない株になってしまい、うどん粉病やベト病などの病気も多発します。
元肥は肥効の高い化成肥料を少なめにしてゆっくり効く有機質肥料(堆肥、油粕)を多めに施しています。
只長く実を成らせ続けさせる為には肥料が欠かせないので追肥は適宜化成肥料を与えて肥料切れの無いようにしています。

整枝

苗を植え付けたら下から5節目までの側枝は出たらすぐにカットして、根本をスッキリさせながら主枝を真っすぐ高く伸ばすようにしています。
主枝は2メートル位の高さで寸止めし、側枝は5節目より上から出たもので元気の良いものを2本程度配置していますが、最終的にはかなりゴチャゴチャになってしまいます。
あちこちから出る枝は適当な長さ迄収穫したら切り詰めるか元から切り捨てるかし、又役目の終えた枝葉は切り取って通風と日照が悪化しないように心がけていますが、収穫にも飽きがでてくると最後は放任状態です。
中盤以降の手入れにもう少し注力したいところです。

病害、害虫被害

うどん粉病、ベト病の防除がポイントのようです。肥料過多に注意し、適切な枝配りと役目を終えた枝葉のカットなど通風と日照を良くする事で効果があるようです。
又うどん粉病に耐性を持つ品種や連作障害に強い接ぎ木苗も出回っているので、わが家では近年はこれらを利用しています。

パプリカ、ピーマン

連作障害

連作障害が出やすく3年程度は空ける必要があるうえに、接ぎ木苗は出回っていない為植え付ける場所には十分注意を要します。
場所が確保できない時は丸形の深めのプランターでも十分収穫出来ます。

枝折れ、日焼け

特にパプリカは実の重さで枝が付け根から裂けてしまう事と真夏の高温直射日光で実が日焼けしてしまう事があるので要注意です。
株の周りに支柱を立てて紐で囲うようにしてあげる事と、真夏の直射日光を寒冷紗や防虫ネットで和らげてやる事を考えています。
ピーマンはパプリカほど日焼けはしないようですが、枝は裂ける事があるのは同じなので対策しておけば安心でしょう。

病害、害虫被害

パプリカは甘みがあるのでたばこ蛾被害を受けやすい事とプランター栽培の場合は加湿と肥料過多で実が腐れることがあるので施肥量と水やりには注意したいところです。
たばこ蛾は何もしないと必ずと言ってよいほど被害を受けるのでトマトと同様プレバソン2000倍液を使って防除しています。

小玉スイカ

整枝

苗の植え付け後5節目まで成長したら先端を摘芯し、芽吹いた子蔓を3本伸ばして棚に誘引していますが、間違えて必要な蔓を切ってしまった事が何回かあります。
単純ミスですが以外とやり易いので注意しています。

受粉

素人ではなかなか難しいですがなるべく早く植えて梅雨入り前の着果を目指したいです。
人工授粉が成功し易いように適正な元肥と追肥で受粉し易い良い花を咲かせる株に育てるのがポイントと感じています。
人口受粉は失敗が多く、成功にはその日の天候や受粉時間、そして何よりも雌花、雄花とも新鮮で元気な事と雄花からは花粉は出ているのかなどの受粉条件が整う事が重要なようです。
失敗はこのうちの一つでも満たされていない事があるのが原因と考えています。
又雨で受粉チャンスを逃してしまう事やせっかく受粉を済ませたのに雨で濡れてしまう事の無いようにビニールや食品トレーなどての花の雨よけ対策も考えています。

実割れ

スイカの実は水分を吸収して急速に肥大するので、大雨で土壌水分が過剰になった際に破裂する事があり、特に小玉スイカの場合は皮が薄いので割れやすいようです。
それを防ぐためにスイカの畝は高畝にしてマルチングを施し、又畝間に水が溜らないように排水にも気を付けているせいか最近は割れてガッカリと言う事が久しくありません。

病害、害虫被害、

蔓枯れ病、蔓割れ病など土壌伝染性の病気、害虫ではウリハムシ、アブラムシの被害があります。
土壌伝染性の病気は僅かの面積ならば他の畝の土との入れ替えと土壌消毒、そして有機物の発酵による病原菌退治などの対策をしたうえで定植時から3回程のベンレート灌注も効果があるようです。

トウモロコシ

種蒔きと育苗

トウモロコシは発芽からの日数でたとえ貧弱な株でも穂が出て小さな実が出来てしまうので、育苗はよどみなく早く育て上げる事がポイントのようです。
それには最適な時期を選ぶ事が大事であり、もし早期栽培するのであればトンネルなどで成長温度を保つなどの注意が必要です。
又トウモロコシは簡単に自家採種できますが、近年の品種は一代交配品種の為自家採種した場合は親と同じものにはならない品種が多くなっているので要注意です。

定植

早蒔きの場合定植後の遅霜にあって苗が傷み成長が滞る事があるので、念のため曲がり支柱でビニールをいつでも掛けられるようにしておくと安心です。
又朝晩の気温がまだ低い時は成長促進のため透明マルチを張った畝に定植した方が早く大きく育ちます。この透明マルチは草丈30㎝のころに施す追肥の際に取り除いても大丈夫です。

受粉

家庭菜園では植え付ける本数も列数も少ないので風向きによっては受粉が上手く行かない事も考えられるので、人口受粉もしてあげれば安心です。
朝9時頃までなら雄穂を揺らすとたくさんの花粉が出るので鉢受皿などで受けて、それを雌穂に振りかけてやる方法で簡単に出来ます。

害虫

トウモロコシの定番害虫のアワノメイガの防除に注意すれば後は目立った病害虫の被害は無いようです。
わが家ではプレバソンの2000倍液を雄穂の出る直前に噴霧していますが、これを使い始めてから被害は皆無です。

イチゴ

肥料過多

イチゴは窒素肥料が多すぎると茎葉ばかり茂り実が付きにくい栄養成長状態になり易いので、定植時はもちろん苗の仮植に於いても肥料の与えすぎに注意しています。

人工受粉と摘果

訪花昆虫の少ない春先に咲いた花は筆を使って人工授粉をしてますが、気温の低いせいかなかなか受粉しないようです。
このような場合ほとんどが変な形のイチゴになるか全く実にならず黒くなってしまうので、残念ですが切り落としています。

苗取り

収穫終了後ランナーからポットで受け苗をする方法で苗づくりをしていますが、病気の無い綺麗な苗を作るのは簡単ではありません。
原因は狭い畝間にポットを置くために雨で水が溜る事が度々あったり、又狭いので親株の葉や周りに根付いた一番苗の葉が被って日照と通風の邪魔をする為に病気を伝染させるものと考えられます。
対策としては不要ランナーの整理、親株の葉の整理、そして薬剤による防除とポットが水に浸からないように苗取場の整備が大事なようです。

病害、害虫被害、鳥害

炭疽病、うどん粉病が発生しやすいので定期的な薬剤防除が必要かもしれません。又ナメクジに実をかじられたりカラスにあさられたりするので、薬剤によるナメクジ退治と防鳥糸や防鳥ネットなどをつかったカラス対策は絶対というくらい必要です。

枝豆

発芽しない、揃わない、徒長

枝豆は条件が揃わないと発芽とその後の成長がなかなか難しく、温度不足や加湿では発芽前に腐れ、日照不足に高温や加湿が重なれば発芽後の徒長を助長するなど、特に低温時期の苗作りは気を使います。
低温時に木箱や発砲スチロールの容器に種を蒔く時はビニルトンネルの中や室内で行う事が多いですが、発芽温度の確保と加湿に特に注意し、室内発芽させた時は日照不足での徒長を防ぐため発芽したら即トンネル内に移動させています。
しかしこの時期の気候は寒の戻りなどもあり対応に失敗する事もあるので、慣れないうちはあまり早蒔きはせずに、蒔く場所も箱ではなく地温のある畝に種を並べて蒔き保温と雨よけを兼ねてビニールトンネルを掛けるやり方が一番安全だと思います。
いづれにしても枝豆は容器又は畝に種を蒔いて育苗した方が直蒔きして間引きするより経済的だと思います。

適切な肥料

枝豆に肥料を与えすぎると草丈だけ伸びて実がさっぱり付かない状態になり易いですが、やはり適切な丈に成長し葉色も良い株は美味しい枝豆をたくさん成らせる事も事実かと思います。
枝豆だからと馬鹿にしてお粗末な畝づくりで貧弱な株にしてしまった失敗も多いので、堆肥と化成肥料は適量しっかり入れて畝立てする事を再認識しています。

品種に沿った栽培時期

枝豆には早生、中生、晩生とあるので、それぞれの栽培時期に合わせて種蒔きしないと健全な生育をしてくれないのでキチンと守らないと失敗につながるようです。

病害、害虫被害、鳥害

連作障害、土壌障害で成長障害が発生する事がよくあるので注意しています。カメムシ、ナメクジ、カラスにも要注意です。

ズッキーニ、ゴーヤ

育苗

発芽温度が高いので室内で発芽させる事が多いですが、室内ではどうしても日照不足のために徒長して失敗してしまいます。そこで途中から屋外のトンネルの中に移動させた方が徒長せずに丈夫に育つようです。
外気温と移動させるタイミングに注意してやれば以外と良い苗が出来るようです。

定植と支柱づくりなど

定植後はどちらも一機に成長する為、事前に支柱やネットなどを設置して置かないと間に合わなくなる事があります。

受粉と収穫

ズッキーニ、ゴーヤとも着果後は急に実が肥大するので採り遅れや葉影になった部分の採り忘れに注意が必要です。
又ズッキーニは人工授粉の際に雄花と雌花が必要ですが、片方の花しか咲いてなくてもったいない思いをする事が多かった事から受粉チャンスを増やす為に1本よりも2-3本の株を育てるようにしています。

キャベツ

種蒔きと育苗時期

種蒔きと育苗はポットなどに種を蒔いて比較的簡単に出来ますが、年数回育て上げるには時期の選定が大事であり、地域に合わせた経験値が必要かもしれません。
キャベツは暑さが苦手ですので春蒔きは早めに秋蒔きはやや遅めにして猛暑に遭わせない計画が失敗しにくいかと思います。

栽培本数と種の問題

家庭での必要本数は多くないので余った種が気になるかもしれませんが、冷蔵庫の野菜室保管で数年は使えるので苗を買うより育苗の楽しみもあり経済的でもあります。
時期をずらしながら少量づつ年に何回も栽培するには種の保管が欠かせません。

肥料

元肥、追肥とも十分に与えないと株が大きくならず、結果として玉も小さいものにしかなりません。

収穫

気温が最適で成長力のある時期は成長が早く玉がすぐに破裂するので家庭菜園で数株育てる時はキャベツの玉が大きく巻かない時から食べ始めた方が得策かもしれません。
又寒くなるので破裂しない雪下キャベツなら春まで持つのでとても重宝です。栽培時期を調節して挑戦して見る価値がありそうです。

病害、害虫被害

代表はアオムシ(モンシロチョウの幼虫)ですが防虫ネットや薬剤で防除しないと無理かもしれません。
又ナメクジが玉の内部まで食い荒らす事があるので、枯れた下葉の整理をしてナメクジの生息環境を作らない事と誘引駆除剤で退治するしかないようです。
又根こぶ病などの対策上出来るだけ連作しない方が良いようです。

白菜

栽培時期

白菜は栽培時期(種蒔き又は苗の定植)がとても重要で、早過ぎれば暑さで生育障害や軟腐病が多発し、遅すぎれば生育が間に合わずに寒くなるまでに結球できなくなるため特に注意しています。
品種と栽培する地域を考慮して適切な時期を外さない事が一番大事なようです。

病害虫

白菜はハムシ、ヨトウムシ、アオムシなど葉を食べる害虫の被害、そしてアブラムシの被害による失敗が多いので要注意です。
大型野菜で数が多くなるとネットで囲うのも大変なので、涼しくなって結球が始まる頃までは薬剤による防除が楽だと思います。そのころになれば虫もいなくなるし、収穫して口に入れるまでは相当な期間もあるので薬害の心配も無いと思っています。

肥料

キャベツ同様肥料はたっぷり与えてとにかく株を大きくしないと立派な白菜にはなりません。
始めの頃は元肥も追肥も足らない状態のため小さな白菜ばかりだったのだと思っています。

玉レタス

栽培時期

春秋ともに作れますが、レタスは高温期に入るとトウ立ちする性質があるので秋作は残暑をやり過ごしてから苗を植え付けるようにしています。

病害虫

アオムシなどのチョウ類の幼虫が付かずに育てやすいレタスですが、キャベツ同様ナメクジには悩まされることが多いです。
汚れ防止のため敷き藁をするのでナメクジには居心地が良いのかもしれません。誘引駆除剤で対応しています。

ブロッコリー、カリフラワー、ロマネスコ

種蒔きと育苗はキャベツ同様比較的簡単です。
元肥はキャベツ同様不足の無いように与えてとにかく株を大きくする事が大きな花蕾を採るには大事だと思います。
アオムシの他に時期的にヨトウムシの害に遭う事があるので葉の観察はまめにしておいた方が無難です。

側花蕾の利用

カリフラワー、ロマネスコは頂花蕾のみの収穫ですが、ブロッコリーは側花蕾を多く収穫出来る品種を選ぶ方が家庭菜園としては楽しみもあり得策です。
側花蕾をたくさん収穫するためには、あまり遅い植え付けでは冬の寒さまでに間に合わなくなるので多少早めの方が良いのですが、残暑との兼ね合いもあり微妙な面もあるので、地域やその年の気候に応じて判断が必要かもしれません。

収穫までの期間

ロマネスコはブロッコリーなどと比べて半月~1か月間ぐらいは栽培期間が長いので、積雪迄には花蕾が大きくなるように種蒔き時期を少し早めにしないと間に合わない事があります。

ニンジン

種蒔き

早春の低温は着色不良の白ニンジンとなったり、夏蒔きの早過ぎは高温にあってトウ立ちする事があるので種蒔き時期は慎重に見定める必要があるようです。
種蒔きは深蒔きせずに発芽迄は土を乾燥させない事が重要となるので、春蒔きは保温のため、夏蒔きは保湿の為に不織布のベタ掛けやもみ殻を表土に撒くと発芽に有効なようです。
ニンジンの種はホームセンターなどで見ても結構価格差のある商品が並んでいて迷いますが、やはり良いものは良いニンジンができると言う思いが最近強まりました。

間引き

発芽間もないニンジンはとてもか細く互いに寄りかかって成長した方が安全なので、ある程度しっかりするまで様子を見ながら遅めの間引きが良いようです。
早すぎる間引きは強雨や強風で倒伏し易く、順調な生育を妨げる事もあります。

収穫

収穫時期が遅れて割れたニンジンが多くなった失敗が多いです。
失敗を防ぐには地上部の太さを見て試し採りして判断すれば間違いないのですが、冬保存用の場合はどうしても寒くなるまで待つ為にそうなり易い面があるので、種蒔き時期の調整、肥料の加減などで修正しています。
尚本収穫するまでに行う間引きニンジンも捨てずに利用すれば意外と美味しく食べれる事も発見です。

ジャガイモ

栽培時期

ジャガイモは2度芋とも言われ春秋2回栽培可能ですが、当地では早く寒くなるので一般的に春作しか行いません。
ジャガイモは暑さが苦手なので砂系の土壌で地温が高くなり易く又水持ちも良くないわが家の畑では生育後半に暑くなると急速に樹勢が衰え失敗します。
その為春はなるべく早く種イモを植え付けて暑くなる前に出来上がるようにしています。

病害虫

ジャガイモはアルカリ土壌ではそうか病が発生し易いと言われているので、石灰は通常の半分もしくは施さない事も必要かもしれません。
特に家庭菜園の場合は狭い中で作付け回転を速めて色々栽培する毎に石灰を施す事で土壌がアルカリ化している可能性もあります。
害虫では新芽や花にアブラムシが付いた事もあるので注意しています。又根きり虫が大発生して芋の中迄侵入していた事があるので、周りの畝の被害状況なども踏まえて、心配の場合は種イモの植え付けの際に事前にダイアジノンなどで処置する事もあります。

ダイコン

栽培時期

秋蒔きでは早すぎると残暑で発芽と初期成育が上手く行かなかったり、アオムシなどの害虫の猛攻にあうので注意しています。
逆に遅すぎると寒くなるまでに十分な太さにまで成長しきれないので種蒔きの時期は天候なども考慮しながら判断するのが大事なようです。
とは言え近年の温暖化の中では最高気温30度以下になるのを待っていたら時期的に遅れてしまうので、種蒔きから1本立ちにするまでの間は日々の天候に気を配りながらしのぎ、以降の本格的成長を始める頃には秋の天気になる事を想定してやっています。

病害虫

一番悩まされるのがアオムシだと思いますが、防除としては防虫ネット、農薬、手で捕殺という事になりますが、家庭菜園でも栽培量が少し多くなると農薬に頼らざるを得ないかもしれません。
わが家では間引き菜も利用するので当初は捕殺、1本立ちにした後は必要に応じて農薬を使いますが、気温が下がってくると害虫もいなくなるので後半はそれも必要が無くなる事が多いです。

カブ

栽培時期

春秋作れるカブですが、暑さに弱く生育が極端に悪くなって失敗する事が多いので、春蒔きは早めに秋蒔きは早過ぎないようにしています。春秋作とも暑さで生育、品質ともに不出来な年が結構ありました。
間引き菜から小カブ中カブ大カブ迄順次収穫出来る品種が重宝しています。

病害虫

ダイコン同様アオムシに悩まされますが、少量栽培なので日々注意していれば捕殺でも対処できます。
ベト病など葉に斑点の出る病気が付くことがありますが、土づくりを丁寧にして同じアブラナ科の野菜との連作を避ければあまり心配ないようです。
農薬についてはカブの場合は間引き菜から大きくなるまで順次食用として利用して行くので、使える場面は双葉から本葉が少し出た位までしかありません。

サツマイモ

窒素肥料過多

肥料のやりすぎによって葉ばかり大きく茂り肝心の芋が太らなくなるツルぼけと言われる失敗が多いです。
何かの後作でサツマイモを作る時は前作の残肥だけでも過剰気味のような気がするので、最近は与えないようにしています。又となりの他作物との畝間が狭まいとそこから肥料を吸収して肥料過多になる場合も多い気がします。

蔓返し

サツマイモは畝の周囲に蔓を伸ばして蔓から出た根を地中に張ってそこにも小さな芋を作ろうとします。
そうなると肝心の畝の中の芋への養分が周囲に出来る芋に取られてしまって良作が見込めなくなります。
それを防ぐためには、周囲に伸びた蔓を時々ひっくり返して根を張らせないようにしてやる必要があり、それを蔓返しと言っていますが、当初は分からなくて大分失敗しました。
最近は周囲にロープを張ってそこに引っ張り上げてからませてやる方法で省エネしています。

害虫被害

ナメクジかバッタに葉をかじられる程度と思っていましたが、一度コガネムシの幼虫に芋をかじられると言う被害に遭いました。
かじられた後は皮が剥げたり穴が開いたりと白くキズになっているので、そこから腐り易く保存ができない為とても残念な結果となりました。
最近は畝づくりの際に薬剤で事前処置を施すようにしています。

食用菊

苗づくり

昨年の親株の根本から出ている子を株分けして植え付けても良いのですが、それを挿し芽して苗を作って定植する方法もあります。
挿し芽の方が病気の無い良い苗が出来ると言う事でこの方法を用いる事も多いのですが、挿し穂を採るとすぐに親株を処分してその畝を空ける事が出来るのも理由の一つです。只時期が早すぎると挿し穂の切り口がまだ軟らかかったり、気温が低過ぎたりして発根に失敗するので急ぐのは禁物かもしれません。

病気、連作障害

キクには褐斑病などの葉の病気が多数あり、又アブラムシの被害も多発します。薬剤による防除が欠かせないようです。又連作にも弱いので毎年出来るだけ別な場所に新たな苗を植え付けする方が安全です。
苗については、毎年のように同じ病気が多発するようなら、その親株からの株分けや挿し芽ではなく新たに入手する事が必要かもしれません。

生姜

植え付け場所、発芽不良

生姜は反日蔭位の場所が良いとされていますが、それに適合する場所か限られているために畝の土を他の畝の土と入れ替えて対処しています。
それが原因ではないと思いますが種生姜が腐れて発芽しない事が時々あります。
生姜は基本的に発芽と株が大きくなって茎数が増えるのに長い期間が必要なため、補植も出来ず結果的に欠株となってしまいます。
植え付け後乾燥させないようにと説明書きされていますが、地植えなのでむしろ加湿に注意するようにしています。

オクラ

直まきが安全

以前は購入苗や自分で育てた苗を畝に定植する方法でしたが、意外と活着が順調にいかずに失敗する事が多いようです。
オクラはごぼう根の為そもそもが移植には強くないので、定植の際はポットの根鉢を崩さないように注意が必要のようです。
その為今は透明マルチを掛けた畝に蒔き穴を開けて直まきという方法でやっていますが、面倒いらずで一番簡単で生育もストレスなく順調に育つようです。

害虫被害

幼苗期のアブラムシと大きくなって実が採れる頃からはワタノメイガが付くことがあります。
幼苗期に成長悪く元気がない時は葉裏にアブラムシが付いている事が多いようです。
ワタノメイガはオクラの葉を丸めて巣のようにしてその中で幼虫をたくさん孵化させる蛾なので普段の観察で簡単に見つけて手で処分も可能です。

セロリ

種蒔きと育苗

晩春に種蒔き、夏に定植、晩秋から冬に収穫と言うのがセロリの基本的な栽培時期ですが、真夏の猛暑日の多い当地域では寒冷紗などでよほど環境を整えないと真夏の定植は難しいようです。
実際ホームセンターなどでも苗が売られており、何度か挑戦してみましたが、ことごとく失敗に終わりました。
そこで今はポット育苗した苗を大き目なポットに植え替えて日陰で夏越しさせてから猛暑日が無くなる頃を見計らって定植していますが、大苗にまで育っているので晩秋からの収穫期には間に合っています。

害虫被害

育苗中の真夏にダニがよく付くので注意が必要なようで、兆候があれば早めに殺ダニ剤で処置しています。

ネギ

種蒔き、育苗と病気

畝に種を筋蒔きして苗を作りますが、発芽はとても良好なのにその後の苗の育ちがベト病などで上手く行かない事が多々あります。
苗の定植後もやはりベト病の発生は多く見られ気がぬけません。
畑に病原菌が蔓延して非常に難しい面がありますが、徹底的な予防と堆肥、藁、もみ殻などの有機物の混和、そして病葉や残渣の畑外処分の徹底で少しづつ良くなりつつあります。
種蒔きの時期は白ネギ、葉ネギとも春出来るだけ早い方が良い苗が採れたり、収穫が早まるので得策のようです。

土寄せ

冬ネギ(根深ネギ、白ネギ)の場合は必須の作業ですが、長いネギを採ろうとすると寄せる土が多く必要用なので、畝の周囲はある程度のスペースが必要です。
菜園が狭いので仕方ない面もありますが、寄せる土が無くなって短いネギになることが多いです。

玉ネギ

種蒔き、育苗と病気

ネギ同様ベト病に悩まされており、育苗は畑の畝を避けてプラグへの種蒔きに切り替えています。
対策はネギと同様徹底予防と病原菌の減菌と滅菌対策です。

保存

玉ネギは品種によっては6月に収穫して翌年の3月頃までは保存出来るので、栽培している人はたいていの人が保存していると思います。
しかし上手に保存するのはなかなか難しく、わが家では近年の夏の暑さで可なりの数の玉ネギを腐らせる事が多くなり困り果てていました。
そこで何か良い方法がないものかと思案の果てに、屋外の吊り玉を夏の前に降ろして収穫コンテナに入れて日の当たらない通風の良い屋内に置いたら見事腐りが止まりました。

スナップエンドウ

連作障害

スナップエンドウは一度栽培した後には4年程度は栽培出来ないらしく、実際連作には本当に弱いようです。
一度連作した時に芽は出して越冬したのですが、春になって少し伸び掛けたと思ったら次第に樹勢を失ってしまったと言う感じで、これが連作障害だったのかなと思っています。

種蒔きと越冬

スナップエンドウは春蒔き、又は春にポット苗を買って植え付けても栽培出来ますが、やはり秋蒔きの方が春になっての株の勢いの強さが違うようです。
越冬させる苗は大きすぎても小さすぎても寒さに弱いと言う事で種蒔き時期に注意が必要ですが、この辺(東北南部)では11月10日位が手ごろな大きさ(10センチ程度)で越冬させる事が出来るようです。
比較的寒さに強いのですが雪で傷まぬようにトンネルを掛けていますがビニールは裾を少し上げて越冬させています。

シソ

種採り

発芽温度が高いので春早く発芽させるにはトンネルなどのひと手間が必要なだけで、あとは比較的簡単に育つシソですが、最良の種を採るには注意が必要かもと思っています。
採った種がトンネルの中でさっぱり発芽しないのに、少し暖かくなったらシソが植えてあった他の場所にビッシリと発芽しているという事が結構あります。
これは自然に落下した種は成熟した良い種であり、採った種は残りのくず種だったという事なのですが、ではどの程度のタイミングで採種したらベストかと言うとやはり日々の観察を小まめにしながら判断するしかないみたいです。
面倒な時は自然に成熟して落果する種を地面に敷いた不織布で受けて集めれば発芽率の良い種を採れるのではないでしょうか。

ホウレンソウ、小松菜、チンゲンサイ、山東菜、ミズナ、春菊

いわゆる葉菜類ですが、これらについては耐暑性、耐陰性を考慮していない場所での栽培や栽培時期の失敗、そして間引きと追肥が不適切だった事による失敗が基本的な失敗になりますが、やはり一番の困りごとは害虫の被害による失敗が多い事ではないでしょうか。
害虫の防除については防虫ネットの使用が有効ですが、しっかり密閉して置かなかったり発芽後にネット掛けをしたときは卵を産み付けられて失敗する事が多かったと思います。
そして近年以外と多いのがまだ小さな時期にたたき付けるような強い雨にあって泥まみれになる事が幾度となく繰り返される事で順調な生育が妨げられることです。
これについては防虫ネットや不織布などのトンネルで覆う事がこれからは必要かなとも感じるこの頃です。
ホウレンソウは土壌の不適切(PH、病原菌など)で生育障害を起こし易いですが、他は比較的簡単でどこでも育つ反面、小松菜、チンゲンサイ、山東菜は害虫やナメクジ、カタツムリの食害で葉が穴だらけと言う事がよくあります。
菜園のナメクジとカタツムリは薬剤で駆除しておく事が賢明かもしれません。

まとめ

色々と過去の失敗を思い返してみましたが、結局失敗にはそれなりの原因がはっきりしている事が分かりました。
しかし個々の原因には対処が比較的簡単なものとなかなか難しいものがあるようです。
特に土中で数年も生き続ける病原菌のようなものについては一機に解決できるものではなく、薬剤の利用や輪作の工夫、有機質を使った丁寧な土づくりなどで減菌、滅菌を図っていくしかないようです。
簡単ですぐに対策が出来るものについては既に行っているものも多いですが、まだまだ失敗原因はたくさん見つかるかもしれません。これからも注意しながら一つでも二つでも気づきがあればいいなと思っています。