家庭菜園の栽培計画とよく育てられている野菜/趣味の野菜づくり

野菜の育て方
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家庭菜園には趣味としての楽しみの他にも健康に良い事や実益もある事など良い事づくしの面がある一方で失敗もつきもので悩まされることもたくさんあります。
その様な家庭菜園ですが、もし失敗を回避しながら十分な実益を得られれば楽しみも一気に倍増する事でしょう。その為には野菜の特質を考えながらどの時期にどのような野菜を栽培したら良いのかと言う栽培計画が最初の一歩であり一番重要となってきます。
本記事では初心者の方向けに家庭菜園で一般に栽培されている野菜の特質や育て方と栽培時期などについてまとめて見ました。
どんな野菜を育てたら良いのか迷った時や栽培計画の案作りの参考にして頂き楽しい菜園ライフの一助になれれば嬉しいです。

栽培計画とは

どの場所にどのような野菜を栽培するのかを計画する事と言ってしまえばそれまでですが、なかなか思い通りに行かずに変更を余儀なくされてしまう事も多いのが栽培計画です。そうならない為にはどのような点に注意すれば良いのか考えて見ました。

1.栽培したい野菜を決める
時期ごとにこれだけは絶対に抜けない野菜と状況が許せば栽培したい野菜を最初に明確にしておくと計画づくりがスムースに進みやすくなります。この件については経験年数を重ねるごとに自然と決まってくるので、あれこれと思い悩むのは最初のうちだけかと思います。
2.栽培適期と栽培期間を見定める
栽培適期で無いと野菜は順調に育たないため良作は望めなくなり、又栽培期間も長くなりがちです。
ここで言う栽培期間は土づくりから後片付け迄の畝やプランターをその作物で占有する期間ですが、この期間の見定めが無いと次の作物の栽培が出来るかどうかあやふやになってきます。
これについては地域により差があるので自分の条件下で何度か栽培を重ねる中で確立して行く方が良いと思います。
3.占有期間が特に長いものは邪魔にならない場所で栽培する
数年は植えっぱなしで良いアスパラ、ミヨガ、ニラなどと翌春の苗取りの為に親株をそのまま残さなければならない食用菊などは輪作の支障にならない場所や畑の周囲などで栽培した方が栽培計画を立てやすいでしょう。
4.連作障害を考えて計画する
野菜には連作障害を起こし易いものが多く、そのような野菜は再び同じ場所で栽培するのは避けた方が賢明です。野菜により同じ場所で栽培出来る迄の年数に差がありますが、それぞれの特質を考えながらの計画は正直簡単とはいかず、狭い菜園では所定通りの年数を空けずに再び栽培する場面も多くあります。
その様な場合は接ぎ木苗や土壌改良剤を使って障害の軽減を図ったり、又一般的に言われているよりも障害が起こり難いのではと言う野菜を見極めながらやりくりしています。
5.栽培計画は春と秋に分けて翌年の分迄早めに作る
計画は早めに作る事が何より大切で、少なくとも年内には翌年の春版、秋版と出来ていないと現在栽培されている作物との繋がりが見えず、結果として春になってから適当に決めてしまう事になりかねません。
狭い家庭菜園で効率よく多種の野菜を作るためには栽培計画は技術以上に大切かもしれません。
秋の種蒔きや植え付け作業もそろそろ終盤となり畑仕事も一段落と言う時期を迎えました。未だ来年の計画は未定と言う方には是非この時期を利用して作って見られることをお勧めします。

栽培計画の立て方

家庭菜園でよく作られている野菜

栽培時期や育て方などは新潟市近郊のわが家の家庭菜園での実例です。
地域ごとの栽培時期は種の袋などに記載されているのでそちらもご確認ください。
簡単な説明にとどめていますので実際の栽培方法などに興味ある方は下記にて検索をお願いします。
わが家の素人菜園ですが栽培手順の他実際の画像もたくさん載せているので感覚的に分かっていただけるのではと思います。
わが家のホウレンソウづくり などと野菜名を入れて検索出来るものもあります。

葉菜類

ホウレンソウ、小松菜、ミズナ、チンゲンサイ、山東菜、春菊 ー  

春は3月下旬~4月上旬に秋は8月下旬~9月上旬に種を直蒔きして育てます。
これらの青菜類はプランターでも十分育てる事が出来て、又間引き菜も利用できるので家庭菜園にはとても向いていると言えます。
幾種類かを消費に見合った量を栽培しておけばとても重宝するはずです。

リーフレタス(サニーレタス)、サンチュ ー  

ホウレンソウなどと同様に真夏を除き春と秋に育てられます。
露地の畝でも良いのですが、プランターで育てながら成長した葉から順次収穫した方が長く楽しめて家庭では大変重宝すると思います。
直蒔きでも構いませんが苗を作ってから定植した方がプランターを効率的に使えます。

キャベツ ー 夏季を除き年中

早春~10月上旬迄季節ごとの作型に合わせてポットに種を蒔いて育苗しますが、6月~8月までは気温が高くて苗を植えても育たない為それに合わせた種蒔きは出来ません。
一番簡単な方法は買った苗を定植する事ですが、春植えは4月上~中旬、秋物は8月中過ぎ、冬物は9月中前位、冬を越しての春物は10月末位の定植が適期です。
尚ポットに種を蒔いての育苗期間は約1ヶ月なので種蒔きする場合はは定植の1ヶ月前と考えれば良いでしょう。
いづれの方法にかかわらず、使用頻度の高いキャベツですので季節ごとに作っておけば便利でしょう。

白菜 ー 

春も育てられますが、育てやすさと利用価値から一般的には秋栽培が主流の野菜です。
白菜は種蒔きから収穫迄の日数が大型種か小型種で違う為、寒さで成長しなくなる11月10日から逆算して種蒔き時期を決めます。
例えばわが家の場合は80日型を11月7日に初収穫出来るようにするために8月17日に種蒔きします。
種蒔きは畝に直蒔きする事も出来ますが、昨今は高温と乾燥が続いたりするのでポットで育苗した方が安全でしょう。尚白菜は成長が早いので種蒔きから20日程度で定植出来るようになります。

ブロッコリー、カリフラワー、ロマネスコ ー 秋 

春も栽培可能ですが、まだ寒い時期に苗を作り、気温が上がらない時期に育ててしまわなければならないので秋栽培よりも難易度が高いです。
3種とも葉菜とは言いながら蕾を食べる野菜ですが、それぞれに特徴があってブロッコリーは脇枝が多く発生してその先端にも花蕾が付くので家庭では長く楽しめて良いかもしれません。
反対にカリフラワーとロマネスコは脇枝は出ずに花蕾は一株一個だけですが、大きくて締まった花蕾となって食べ応えがあるかと思います。
育て方は3種共同じで8月中旬~下旬にポットに種を蒔いて育苗してから約1ヶ月後に植え付けます。
定植が早い場合は残暑が厳しいと日中萎れて可哀そうな気がしますが、遅いとブロッコリーの脇枝に付く側花蕾が寒くなって採れなかったりするので時期は遅れないように注意が必要です。

ネギ類 ー 春、初夏 ~ 秋、初冬に収穫

大きく分けて葉も食べる葉ネギと軟白にした茎を食べる長ネギがあり、どちらも4月上旬に種を蒔きます。
種は畝に直蒔きし、葉ネギはその場所で育て、長ネギは6月下旬~7月上旬に栽培畝に植え替えて育てれば10月から12月にかけて冬ネギとして収穫出来ます。
尚長ネギの植え付けの頃にはホームセンターなどに苗が出回りますので購入して植え付ける方法もあります。

モロヘイヤ ー 春 ~ 夏

5月中旬にポットなどに種を蒔いて苗を育て約1ヶ月後に畝に定植します。
病害虫も付かず強健な野菜で夏場に青野菜が不足する時期にとても重宝するうえに収穫も長く楽しめます。

シソ ー  ~ 初秋

青シソ(大葉)と赤シソがあり春に種を蒔いても良し、自然に落ちた種が発芽するのを待つも良しと好みに応じて栽培出来ます。
気温が上がらないと発芽しないので、早蒔きする時はトンネルなどで保温します。

バジル ー 

シソの仲間で同じように香味野菜です。
気温が上がる5月の連休過ぎ頃にセルトレイなどに種を蒔いて苗を育ててからプランターで育てた方が良いでしょう。
大きく育ったら株ごと切り取ってある程度乾燥させてから葉を電子レンジを使って乾燥バジルにして保存しておくと便利です。

三つ葉 ー 春、夏 ~ 通年

5月上旬と8月下旬~9月上旬の年2回種を蒔く事が出来ます。蒔き方は直蒔きにしますが露地でも良し、少量の栽培ならプランターの方が良いかもしれません。
春蒔きは間引きしながら株を育て、寒くなって葉が枯れたら土を盛っておくと翌春に茎が軟白した三つ葉が採れます。又夏蒔きの三つ葉は小さなままで越冬するので翌年に花をつける事も無く、翌年の春~秋迄何回も刈り取る形で収穫出来るのでプランターに育てておくと重宝します。

根菜類

ジャガイモ ー 春

秋植えも可能ですが一般的には3月下旬~4月上旬に種イモを植え付けて約3か月で収穫する作型が多いです。
ジャガイモは暑さに強くないので涼しいうちに成長させる必要があります。その為植え付け時期が遅れる事の無いように注意しましょう。
短期で収穫出来る事と翌年の春先まで貯蔵出来るほど保存性が良い事が利点の野菜です。

サツマイモ ー  ~ に収穫

5月上旬に購入した苗を植え付けて秋に収穫する作型になります。
サツマイモは肥料が効きすぎると葉ばかり茂って肝心のイモの出来が悪くなるので、肥料は極少量か前作の残肥のある場所なら無肥料の方が無難です。
収穫後の保存は寒さに当てずに蒸れないようにする必要があるのでジャガイモよりは気を遣う面があります。

ダイコン、カブ ー 秋

どちらも春、秋とも栽培出来ますが、トウ立ちや保温などの面倒を考えると秋作が簡単でお勧めです。
8月下旬~9月上旬に種を直蒔きして育てます。カブはプランターでも畑に負けない良品が期待できます。
尚ダイコンは砂に埋めるか紙袋に入れるなどして保温、保湿、通気を適切に保てば冬の間も新鮮なまま保存できます。

ニンジン ー 夏 ~ 初冬

早春の種蒔きも出来ますが、難易度と収穫したニンジンの保存性の良さなどから夏蒔き(8月上旬)初冬採りの作型が簡単で多く作られています。
収穫迄少し期間の長いニンジンですが、使用頻度の多い野菜なので作り甲斐はあるでしょう。

玉ネギ ー 初秋 ~ 翌晩春

自分で育苗するならば種蒔きは9月上旬、苗の定植は10月下旬~11月上旬です。10月になると苗の販売が始まりますが、あまり早く植えると年内に成長し過ぎてしまいトウ立ちの原因にもなるので注意が必要です。
当家庭菜園では9月10日種蒔き、11月上旬の植え付けを毎年の基準としているので成長のし過ぎも無く又種蒔きからの日数もはっきりしているのでトウ立ちの心配がありません。
翌年の6月の収穫後は直射日光が差さない涼しくて風通しの良い場所に保存しておけば冬を越して長持ちするでしょう。

ニンニク ー 初秋 ~ 翌晩春

10月になったら種ニンニク(球根)を買いその鱗片を植え付けます。収穫は玉ネギ同様翌年の6月中旬~下旬となり、長く保存しながら使えるので便利です。

果菜類

トマト、ナス、キューリ ー 春 ~ 夏

家庭菜園の夏物で誰でも思いつくのがトマト、ナス、キューリだと思います。
家庭菜園では栽培本数が少ない事から種を蒔いて育苗するより4月下旬~5月上旬に苗を買って植えた方が簡単です。
種を蒔いての育苗は植え付け時期までに間に合わせようとすると保温設備が必要だったり、又連作障害防止のために接ぎ木苗が欲しいなど自家育苗はかなりハードルが高いからです。

トウモロコシ ー  ~ 夏

4月上旬~5月上旬に種を蒔きます。種蒔きは畝への直蒔き、又はポットに蒔いて苗を育ててから畝に定植するかどちらでも構いませんが、低温下では発芽しないのでマルチングやトンネルで保温すると安心です。栽培本数が少なければ苗を買って植え付ける方法もあります。

ズッキーニ、ゴーヤ ー  ~ 夏

種を蒔いての育苗も難しいものではありませんが、育てる本数が少ない場合は苗を買って植えた方が手軽かもしれません。
植え付ける時期は4月下旬~5月上旬で良いですが、ズッキーニは真夏の暑さに以外と弱くて早く終わってしまうので早めに植えた方が得かもしれません。反面ゴーヤは秋の始め位までは盛んに実を付けるので長い間楽しめるでしょう。

オクラ ー 春 ~ 夏

苗も売られていますが、5月中旬過ぎになって気温が安定してきたら畝に直蒔きする方法が一番元気に育つようです。畝に透明マルチを張って地温を上げてやれば発芽、成長ともに早くなります。
購入苗を植え付ける時は根鉢を崩さないようにする事、そして気温が十分に上がってからと言う事を守らないと植え痛みや枯れる原因になるので注意が必要です。
脇枝を1~2本伸ばして主枝と合わせて実を成らせるようにするとたくさん採る事が出来ます。

スイカ ー 春 ~ 夏

4月下旬~5月上旬に購入した苗を植え付けた直後はビニールで保温しておき、蔓が5節伸びた頃に先端を摘芯して子蔓を吹かせるようにします。この頃になると気温も安定してくるのでビニールを取り払います。
スイカは一般的には蔓を地面に這わせるようにして栽培しますが、場所の無い時は棚上などに蔓を誘引する空中栽培も出来ます。
ちなみにスイカには大玉スイカと小玉スイカがありますが普段家庭で食べるには小玉の方が適切なサイズかもしれません。

ピーマン、パプリカ ー  ~ 初秋

他の夏野菜同様4月下旬~5月上旬に植え付けますが、気温が安定するまでは苗の周囲をビニールで囲って成長を促進させます。
ピーマン、パプリカともに株が大きく成長した後は意外と低温に強くて初秋迄実を成らせ続けます。
パプリカについては熟して実が色づくのに日数を要すので、遅く成った実は熟さないままに終わってしまいますが、ピーマンのように食べれるので無駄にはなりません。

イチゴ ー  ~ 翌春

一般的な露地栽培では9月下旬~10月上旬に苗を植え付けて越冬させ、翌春の5月下旬~6月上旬の収穫です。
イチゴはプランターでも十分育てられるので少し余計目に植えて家族を喜ばせたいところですが、苗は結構高いので多くは買えません。そこで毎年収穫の終わった株から伸びるランナーの子株から苗を育てる事になる訳ですが、その場合は一年を通してイチゴと関わる事になります。

豆類

枝豆 ー  ~ 初秋

少し手をかけて保温すれば4月からの種蒔きも可能ですが、枝豆の種は吸湿した後に発芽温度に達しない日が数日続くと必ず腐れてしまいます。
5月下旬~6月上旬になれば露地の畝に種を蒔いても発芽に心配はないので、慣れないうちは早蒔きは避けた方が良いでしょう。又慣れて来たら畝に直蒔きして間引きするよりもセルトレイなどに種を蒔いて苗を作ってから畝に定植した方が種が無駄にならないのでお勧めです。

スナップエンドウ 晩秋 ~ 翌春

11月上旬に畝に種を直蒔きして幼苗で越冬させ、翌春に株を成長させて実を付ける形です。
当地では積雪により苗が傷むので冬期間だけビニールトンネルで雪害や凍害から保護しています。

インゲン ー 

5月上旬~中旬に種を畝に直蒔きして育てます。
種蒔き後1ヶ月半~2か月後に実が付き始め約一か月間収穫出来ます。

花を食べる野菜

食用菊

5月下旬に昨年の株を株分けして植え付けるか、又は昨年の株から伸びた新芽を4月中旬に挿し芽して発根させた苗を植え付けます。
花を摘む事が出来るのは10月下旬からになります。満開になった花から順次3回位に分けて摘むと良いでしょう。

栽培計画で注意する事

栽培場所の日当たりの程度

野菜には日当たりが良くないと育たないもの、半日蔭を好むもの、日当たりが良くても半日蔭程度の場所でも育つものなどがあります。
育てる場所を決める時は後記の連作障害と合わせて日照についても考える必要があるので限られた場所での栽培計画はなかなか思い通りにはなりません。そんな時は売り物を作っているわけでは無いので半作でも良いか位の気持ちで妥協?しています。つまり多少日陰でも我慢したり所定の年数を空けずに再び同じ場所に栽培する事も少なくありません。
尚日当たりについては前方に背の高いものや早く大きくなって後方の野菜の障害になるものを植えない事も大事かと思います。

日当たりを好む野菜

ナス、トマト、キューリ、スイカ、トウモロコシ、ズッキーニ、ゴーヤ、ジャガイモ、サツマイモ、玉ネギ、豆類、ダイコン、ニンジン、キャベツ、白菜

反日蔭でも育つ野菜

ホウレンソウ、小松菜、カブ、ネギ類、ニラ、インゲン

反日蔭で良く育つ野菜

生姜、三つ葉、サンチュ、リーフレタス、ミヨガ

連作障害

野菜には同じ場所に連作をすると病害虫の被害が発生しやすくなる性質を持つものがあります。
連作障害にはその特質が強くて4~5年は間を空けなければならないものから1年休む程度で良いものまで野菜によって違います。
原因はその野菜を栽培した場所は特定の病原菌や害虫が増えてしまい、再び同じ野菜を植えると被害を受けやすい事、さらに特定の土壌成分が不足して同じ野菜が育ちにくくなると言う事のようです。
栽培計画上やむなく連作する場合の対策
一つは接ぎ木苗を使用する事です。接ぎ木苗は連作に強い同種の植物を台木にして栽培植物を接いだもので連作可能となっているものです。
二つ目は偏った土壌成分を調整するために堆肥などの有機物や土壌改良剤を適宜混和して栽培土壌を健全に保つ事も大切です。
三つ目は予測できる病害虫に対処できる予防剤を土づくりから生育期にかけて適宜に使う事で障害を防除又は軽減する方法です。

同じ場所に栽培出来ない期間

連作可能 玉ネギ、ニンニク、ダイコン、ニンジン、サツマイモ、トウモロコシ、小松菜など
1年空ける ホウレンソウ、枝豆、カリフラワー、インゲンなど
2年空ける 白菜、キャベツ、キューリ、イチゴなど
3~4年空ける ナス、トマト、ピーマン、パプリカ、ジャガイモなど
4~5年空ける スナップエンドウなど

適量栽培

家庭菜園でついやりがちなものに作り過ぎがあります。家庭で消費出来る量は意外と少ないもので、種類を多く作ればさらに一品種の栽培量は少なくて良い事になります。
作り過ぎの原因には不慣れの為に加減が分からない場合もあると思いますが、買った種がもったいないからつい全部蒔いてしまったと言う事もあるのではないでしょうか。
種は野菜の種類によりますが冷蔵庫の野菜室で保存しておけば2~3年は普通、中には5年も使えるものもあります。
種を上手に保存しながら使う事で多種類の野菜を経済的に適量栽培する事が可能になります。例えばキャベツやブロッコリーなどは10本の苗を育てるのに余った種を捨てていたのでは苗を買うよりも高くついてしまうので、保存しながらその後5~6回分の苗づくりに使うと言うような事です。
家庭菜園では品質はそこそこであっても計画的に季節ごとの野菜を出来る限り色々作る事が一番のポイントだと考えています。もちろん良品を作る為に試行錯誤しながらあれこれ考えながらの野菜づくりにも楽しさと生き甲斐を感じています。

種子の保存について

基本的な栽培手順

直まき栽培

畝やプランターに直接種を蒔き成長に応じて間引きなどをしながら育てる栽培です。
移植する事が不適切な直根性のダイコンやニンジンなどの根菜類やホウレンソウや小松菜などの青菜類はこの方法で栽培します。
種蒔きの方法はあらかじめ決めた株間で蒔く点蒔き、スジ状に蒔き溝をつけて蒔くスジ蒔き、表土全体に蒔くバラ蒔きがあり、いづれも成長に応じて間引きをしながら育てます。

苗を買って植え付ける栽培

直蒔きよりも苗を植え付けた方が効率的で育てやすい野菜の中で、接ぎ木苗が必要だったり、植え付け時期までに苗を育てるには保温設備が必要だったりで技術面と設備面で家庭では育苗が難しい場合は購入した苗を使う事が多いです。只温暖地やそれほど寒さが厳しくない地域では簡単な工夫で育苗可能であり、又定植が遅れても構わないのであれば自家育苗も出来ます。
ナス、トマト、キュウリなどがこれに当たり時期になると苗がたくさん出回ります。

自分で育苗して植え付ける栽培

苗を植え付けた方が適切な野菜で家庭でも比較的簡単に育苗出来る野菜は自家育苗した方が経済的に新鮮な苗を植える事が出来ます。
この方法で栽培出来る野菜にはキャベツ、ブロッコリー、長ネギ、玉ネギなどがあります。
しかし自家育苗は栽培量が少ない場合は種を買うよりも苗を買った方が安心で経費も大差が無い事も多いので自分に適切な方法を考えれば良いと思います。白菜、トウモロコシ、リーフレタス、枝豆など本来は直蒔き出来るものでも発芽の安全性や種を節減出来るなどの理由で育苗する野菜もあります。

病害虫対策など

家庭菜園で野菜を栽培していると一番悩まされるのが病気と害虫かもしれません。
病気にはベト病など薬剤での防除に頼らざるを得ないものが多いですが、害虫は薬剤を使わずに防虫ネットで侵入を防いだり、手で駆除する事も可能です。栽培量に応じた方法で対処した方が良いでしょう。
又連作や日照条件や栽培時期の不適切、加えて肥料の過不足なども病害虫の発生と大きく関係してくるので注意が必要です。

病害虫対策について

栽培ごよみー年間カレンダー

野菜づくりの基礎知識